ホラー小話「獣骨」~1分で読めるシリーズ~
誰かに音読してもらい頭の中でイメージしながら読むとより怖いです。
ソフトークの男性01なんかが怖さが増しておすすめ。
ある日、田中君がクラスの友達と肝試しをしようとお墓を歩いていました。
あたりは真っ暗で何も見えません。
びくびくしながら歩いていると突然後ろから声をかけられました。
助けて―助けて―と怖くて振り返らずに走りました。
後ろを振り向かないようにとにかく無我夢中で家まで走って帰りました。
その日は怖い夢を見ました。
目の前に人一人がやっと入れるような大きさの家がありました。
コケに覆われ何年も使われていなかったことがうかがえます。
何だか不気味です。
しかし、なぜだか呼ばれているような気がします。
気づくと吸い込まれるように入っていました。
その小さな家の中には獣の骨がたくさん散らばっていてそこをただ漠然と眺めています。
その散らばった骨の中に真新しい頭蓋骨がありました。
特に詳しくない田中君にもそれが人のものであることがわかりました。
何だか見たことがあるような気がして目をつむり思い出そうとしていると、
その骨から助けて―助けて―と昨日聞いた声が聞こえてきました。
目を開けると友人たちの顔がそこにありました。
そこで怖くて目が覚めました。
朝起きると体がぐっしょりとしていました。
翌日、学校に行ってみるとあの日肝試しに行ったメンバーがいなくなっていました。
きっと動物たちから呪いを受けてしまったのでしょう。
おわり。
怖い話するときなんかに使ってもらえたらうれしいです。