表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
怖恐 ~ 田代館の恐怖 ~  作者: くきくん
第八章 山小屋
74/90

8-22

「僕はこの手の話は信じません。せやから、未だにイタズラや思うてますねん。ただ、そちらにも同じようなメールが届いたとなると、これはかなり悪質なイタズラっちゅう事になります。お蔭で遭難までしてもうて、怒りが芽生えますわ。」


沢口の拳が強く握られるんがわかった。たしかにあのメールのお蔭で俺らも踏んだり蹴ったりや・・・。ただ、あのメールに強制力はあらへん。少なくとも興味本位で来てしまったんは事実や。まあ、それでもしつこかったけどな・・・。


「それで、そっちのメールの内容はどんなんでした?」


心が小柄に訪ねた。


「ちょっと待つのよ!今見せてあげるから。えっと、これじゃないわ!これでもない!ウキ―ッ!」


不器用なんか、スマホに慣れてへんのか、それとも手がデカ過ぎて操作しにくいのか、小柄は発狂しながらスマホと格闘し始めた。それに見かねた沢口は、小柄からスマホを取り上げた。


「貸してみんかいっ!ほんま不器用なやっちゃ。これちゃうんか?」


小柄とは逆に凄い速さでスマホを操作すると、目的のメールの画面を小柄に突きつけた。


「そうよ、そうなのよ!これなのよ!見て頂戴!」


そこには、


――― 決算セール 紳士服のマツヤマ


今なら、スーツ(29800円以上)100着お買い上げの方に、もれなくスーツ100着プレゼント!三日間の限定セール!お店にレッツモー!


営業時間 AM7:43~PM5:21 年中無毛 ―――


・・・業者かっ!っていうか、仕入れかっ!挙げ句ミスプリかっ!営業時間は中途半端やし、とどめの無毛ってなんや!無毛って!


「こら!コガッチ!またなんか押したやろ!これは広告や!」


沢口は再び小柄からスマホを取り上げ、今度は沢口が直接開いたメールを見せてくれた。


「一緒や。いや、時間が違う・・・たしか俺のは午後1時、こっちは午後2時になってる・・・でも、ほとんど一緒や。」


「このメールの前にも来たのよ・・・たしか、これよ!」


―――

電気コタツ 79円

電気毛布 623000円

コップ7セット 4円

ソファー 57円

100円ライター 27500円


お値段異常 ユトリ

―――


「たしかに異常や・・・100円ライターちゃうやん!」


思わず声に出して突っ込む俺に、慌てて沢口が、


「すんません!小柄はなんでもかんでもメール会員になるんでいっぱいメール来よるんですわ・・・そのくせ、スマホの操作は苦手で・・・こっちですわ!」


そこには、田代霊園と書かれ、住所が記載されていた。これも同じや。俺はうっかり最初のは消してしもたけど・・・。


「太一のメールと同じみたいやな。まさか太一以外にも同じメール受信してる人がおったとは・・・。それにアドレス欄は空欄になってて返信も出来へんし、メアドの確認も出来へん。」


心がそう言うと、順が横から、


「せめて圏外ちゃうかったら、それがしのPCに転送してくれたら解析出来たかもしれへんのに残念や。こんな相手のアドレスのないメールはそれがしも初めて見たわ。実におもしろい!」


いや、全然面白くない・・・。ただ、こいつやったら解析してくれたかもしれへん。電波届いてる時に送るんやったな。まあ、下山してから、それは頼むとして・・・


「田代霊園の事は知ってたんですか?」


と、沢口に聞いてみた。


「いや、知りません。僕らは奈良の方に住んでて、今日はホンマは親しかった同級生数名とちょっとした同窓会やったんですわ。ミナミで夕方に待ち合わせやったから、それまで時間つぶしも兼ねて、書かれた住所に寄ってみたんですけど、こんな羽目に・・・。」


俺らと大体同じやな・・・。ということはこの二人の祖先も田代家と関係があるんかもしれへんな・・・。けど、今はそんなことはどうでもええねん。それより金脈の件を話すかどうかや・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ