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怖恐 ~ 田代館の恐怖 ~  作者: くきくん
第八章 山小屋
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8-16

「特に仕掛けとかは無いわ。やっぱり霊の仕業なんか?」


う~ん・・・何とも言えんな。こればっかりは。また、麻紀は寝そうや。あっ!地下に潜ってて忘れてたけど、順と見た人影はどないなったんやろ。


「なあ順!見回りの時に見た人影、今更やけど気になるで。あれは間違いなく霊とかじゃなく、生身の人間やった。」


「なんなん?その人影って。」


そう言えば麻紀には言うてなかったな。


「麻紀が寝てる間に心が小屋の前を見張ってくれてて、その間に俺と順で窃盗団が追って来てへんか辺りを見回ってたら、人影を目撃したんや。俺らを見て森の方に姿を消したんやけど、また戻って来たらマズいと思って、ちゃんと調べようと思ってたらマンホール事件に遭遇してもうてん。」


「それってあの窃盗団なん?」


「いや、ハッキリとはわからんけど、多分、二人しかおらんかったから、違うと思う。」


「こんな夜中に、しかもこんな場所にウチらと窃盗団以外に人がおるって事?意味わからへんし・・・。」


たしかに麻紀の言う通りや。一体何の目的でこんな場所に来る必要があるんや・・・。


「その答え、それに田代家の事件もなんとなくわかったで!」


突然順が叫んだ。


「どうゆう事や?」


俺と心が、同時に聞き返す。


「面白い情報見つけたわ。これや!」


そう言うと、俺らの方にノートパソコンの画面を向けた。そこにはたしかに興味深い情報が表示されてた


その情報では、田代家はその昔炭鉱を所有して財を成してたみたいや。そう、俺達がさっき居たあの廃坑も元々は田代一族所有の炭鉱やったみたいや。


主に石炭なんかを採掘してたんやけど、廃坑後に妙な噂が流れた。それは、田代炭鉱に、金脈が眠っているかもしれんっちゅう噂や。


で、ここからは順の推測やけど、当時何者かがその情報を掴んで、廃坑に忍び込んで採掘し始めた。当時はネットなんかも無いから、そんな情報を仕入れる事が出来る人間のは内部の人間。


その事に気付いた田代家がその人物を問い詰めた。追い込まれたその人物は逆に田代夫妻を殺害。更には田代家と関わりの深い召使も証拠隠滅の為に殺害・・・。


時は流れ、今頃になってまた田代炭鉱に金脈があるかもしれないという情報が流れ、何人かの人間、もしくはグループが調査に乗り出した。


その一つが、俺達と遭遇したあの窃盗団。つまりあいつ等は順のブロマが目当てなんやなかった。自分達の目的を誤魔化す為にブロマ窃盗団のフリをしたっちゅう訳や。


で、さっきの人影も、あの窃盗団とは別で金を狙う連中・・・。こう考えると、ほとんどの辻褄が合う。


まあ、霊的な出来事は別としてやけど。


「やっぱり金あるんやんか!ウチらも取りに行こうや!」


「あほか!亡くなってるとは言うても、他人の炭鉱や。許可なく入るんは不法侵入やし、勝手に採掘なんかしたら窃盗やで!」


「え~!そうやったんか。映画とかでガンガン掘って金持ちになるやつあるから、取ったもん勝ちやと思ってた。それやったらしゃあない、諦めるわ・・・。」


たしかに、映画とかではそう言うシーンあるし、あれはあれで夢があって、憧れる。けど、実際には自分の土地以外でそんな事出来る場所なんてほとんど無いやろ。残念ながら・・・。宝探しは男のロマンなんやけどな。俺だってホンマは探したい!


「なんや、そうなってくると考え方変えなあかんな。それに順もネットでその情報掴んだんやったら、ネットに情報が流れてるって事やろ?」


「そうや。それで田代館の三人組やら、さっきおった二人組がこの辺をウロウロしてるんや。他にもまだおるかもしれへんで!」


すると麻紀が、順に訪ねる。


「そんなんネットに流れてるんやったらなんで警察が取り締まれへんの?」


「こんな情報がどれだけネットに流れてると思ってるんや?まあ、ほとんどがガセやけど、その一つ一つを調べてたら国民全員警察官にならんとあかんで・・・。」


しばらくはそんなやりとりが続いた。ほんまに金脈があるのかは定かやない。ただ、今の世の中、次から次へと物欲をくすぐる物が開発、販売される。まさに物欲地獄や!せやからお金はいくらあっても足りへん。


特に今は金が高騰してるから、群がるのも無理はあらへん。ただ、そんな簡単に金脈なんて発見出来へんやろ。たしか世界で発見された金の量は50mプール二杯分とか・・・。ただ、その量を大幅にUPさせるほどの金が埋蔵されてるという都市伝説もある。たしか、豊臣秀吉の埋蔵金やったはずや・・・と、今はそんな事はどうでもええねん。


「とりあえず、そうなるとこの小屋はそういう連中にとって拠点となる存在や。まあ、堂々と小屋の中に居座る事は無いやろうけど、周辺に陣取ってる可能性は高い。これは、もしかしたら明るくなってからより暗いうちに下山する方がええかもしれへんで。奴らからしたら俺らも金を狙う集団と思ってるかもしれへんし。獲物を奪われると思て、攻撃してくる恐れも十分考えられる。」


心の考えでは暗い方が相手・・・と言っても何人、何グループおるかは不明やけど、その相手からも見えにくい夜のうちにここを離れるのが賢い選択ちゃうかって事や。

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