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怖恐 ~ 田代館の恐怖 ~  作者: くきくん
第八章 山小屋
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8-15

蓋を閉めた俺達はとりあえず小屋に戻り、これまでの出来事を整理する事にした。


まず、順が話し出した。


「では、今回の出来事をまとめたいと思う。ポイトンは・・・。」


「ポイントや!それくらいわかるやろ!」


麻紀のツッコミにもめげずに順が続けた。


「ポイントは、窃盗団と田代家連続殺人事件は分けて考えなあかんっちゅうこっちゃ。」


「そらそうや!それで?」


「それがしにとっては窃盗団の件の方が重要やけど、とりあえず今は窃盗団の事は置いとくわ。」


おっ!どないしてん?めっちゃ空気読んでるやん!


「さて、本題の田代家連続殺人事件やけど、まず田代夫妻と召使は別々に殺されたと思う。記事では、田代夫妻は旅行に出掛けたまま行方不明、一方で召使はその時は田代館におったんはわかってる。何故なら、田代夫妻が帰って来ない事を心配して通報したんは執事やからや!」


「なるほど、そら納得やな。」


「その数日後に警察が田代館を訪れた時に誰もいない事に気付き、不審に思った警察が捜索に乗り出すも行方不明のまま、消息を掴めず、結局事件は迷宮入り、現在に至るっちゅう訳や。」


分かりやすくまとめてくれたわ。で、俺達がさっき発見したのが、どうも当時行方不明になった召使三人の可能性が高いっちゅう事やな・・・。


「まあ、後はこの事を朝になっておとんに話せば警察が捜査してくれるやろ。問題は、無事朝まで何事もなく終わるかなんやけど・・・。」


心が、まだ何か不安げに語尾を濁した。俺まで不安になって、


「なんや、なんか不安要素でもあるんか?」


と、聞くと、


「いや、一体俺は誰に連れられてあの場所にいったんやろ?そこが引っかかってな・・・。自分で行ったにしても、記憶がないし、そもそもあそこにマンホールがあったんも気付いてへんかったんや。蓋が開いてたらあんな小屋の入り口付近やねんから、誰か気付いてるやろ?という事は蓋は閉まってた・・・つまり、俺一人で蓋を開けた事になる。さっき三人がかりで持ってもかなり重かったのに一人で開けるんは不可能やろ・・・。」


「いや、それがしなら開けれるで。」


それはおまえが怪力過ぎるねん!


「おまえ、一人で開けたんか!」


「指二本や!」


「化けもんかっ!って、順の話じゃなくて、俺の場合は無理やねん。となると、誰かがおったんか、もしくは見えない力が働いたんか、どっちかや。」


「ちょっと心ちゃん!怖い事言わんとってよ!何よ、その見えない力って。」


「おいおい、麻紀もさっき地下で声聞こえたんちゃうの?俺だけ聞こえへんかったけど・・・。」


「あれは声だけやから怖くないねん。」


声だけやったら怖ないんかいっ!


「まあ要するに、霊的な力が働いてる事はたしかや。問題は、その霊が俺たちをどうしたいかや。」


すると、順が首を横に振りながら、


「心!霊なんか存在せえへんで!ポっさんもそう思うやろ?」


こらこら!ポっさんも霊やろ・・・って、そこにおるんかいっ!


「順は昔からそう言うの信じへんのは知ってるけど、その隣のオッチャンに聞いてみ?そのオッチャンもすでにお亡くなりになられてはるから・・・。」


「いや、ポっさんはピンピンしとるで!なあ!ポっさん!おまえはもう死んでいる?・・・・・・。ほら、生きてるって言うてるやん!」


それは多分、ポっさんとか言うオッチャンが死んだ事に気付いてへんだけなんや・・・。まあ、何回見ても俺には見えへんけどな。


「ちょっと、さっきから黙って聞いてたら、ポっさんって何?ウチの寝てる間にあんたら三人でネタ仕込んだん?全然おもろないで!」


麻紀・・・。残念ながらネタでもなんでも無いんや。でも、多分説明しても信じへんやろから、ここはスルーや。


「とにかく、順がなんと言おうと、そのオッチャンは死んでるし、信じたく無いけど霊的な力は働いてるねん。」


と、その時小屋にある棚が揺れ始めた。


「じ、地震や!皆、落ち着け!そないに揺れてるから、慌てろ!」


「いや、お前が落ち着け!それに、別に揺れてへんで。棚しか・・・。」


え?・・・ほんまや。床とか別に揺れてへんわ。どうゆう事や?すると、順が、


「これはもしかして、ポルターガストってやつか?」


「ガスターポルトや!」


「二人共間違っとるで!正確にはポルゥタァガゥーストゥや!」


お、おまえら、全員間違ってるわ。それに最後の心のは、なんやねん!発音良く言おうとしてるんか知らんけど、もう、言葉にさえなってへんわ!


「って、収まったみたいやな。で、最終的にどうするんや?」


心が、棚に近付きながら話す。一応棚に仕掛けがないか確認してるみたいや。

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