表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
怖恐 ~ 田代館の恐怖 ~  作者: くきくん
第八章 山小屋
63/90

8-11

反対側は上から水滴が落ちてきて、それが地面を流れてる為、なんかヌメヌメしてて滑りやすい。


「大丈夫か?麻紀!気をつけんと、滑る・・・うわっ!?・・・あいたたたっ!」


人に注意を促しときながら、自分が転倒するとは情けない話や。しかも、危うく滑って水路にハマるとこを、麻紀に助けられた。


「ちょっと頼むで!ウチがおらへんかったら太一、あの汚い水の中に水没するとこやで。」


「すまんすまん・・・。」


尾てい骨がちょっと痛かったけど、まあ打ち身程度やろ。転倒したついでに、ちょうどキーホルダーがあったから手繰り寄せて、順と麻紀に見せた。


「それがしは心のキーホルダーをマジマジと見た記憶が無いからなんとも言えへん。」


「ウチもハッキリ覚えてへんけど、そのドドモのキーホルダーは最新のヤツやで。この前二人でドドモショップ行った時に、キャンペーンかなんかで貰えるって書いてあったもん。まあ、あんま可愛く無いからウチはいらんけど、とにかくCMでもやってたし、まだキャンペーン始まって一週間経ってへんのは間違いないわ!」


となると、少なくとも一週間以内に誰かがここに来てキーホルダーを落としたんは、間違いないっちゅうこっちゃ。まあ、間違いなく心のや思うけどな。


「まあ、とりあえず奥に進んでみよか。」


そう言って順は奥の通路の方へ歩き出した。俺はとりあえずキーホルダーをポケットに入れると今度は転倒せえへんように、一歩一歩慎重に歩いた。


先に通路の前に着いた順は奥の方にライトを当てて、中の様子を探ってるようや。


「順!なんかあるか?」


「うーん・・・。行き止まりのようにも見えるけど結構奥まで続いてて、このライトじゃ奥まではっきり見えへんわ。とりあえず進んでみんとなんとも言えへんな。」


順を先頭に俺と麻紀が後に続いて通路に入った。ここは狭く、壁に手をつくとヌルっとした感触に思わず声をあげてもうた。


「なんや、これ!気色悪ぅ!」


「ウチも触ってもうたし・・・。もう最悪!臭いし、キモいし、早く出たい!」


気色悪いと言いながらも匂ってしまう俺。蛍光グリーンなその物体はまさにスライムと呼ぶに相応しい。匂いは意外にも無臭やった。とは言え、周りが臭いから鼻がおかしくなってるんかもしれへん。


俺と麻紀がそのスライムを剥がすのに悪戦苦闘してると、先に奥に進んでた順が大きい声でなんか言うてきた。


「あかん!奥は行き止まりみたいや!」


なんやそれ・・・。行き止まりって・・・ほな入り口付近に落ちてたキーホルダーは何を意味するねん。


――― 壁を調べてちょうだい・・・。


え?なんや今の声!


「麻紀、今なんか言うたか?」


「いや、なんも喋ってへんで。」


ほな、今の声は誰や?明らかに女の声・・・!?そう言えば前にもこんな声聞こえたよな。壁を調べるてどういう事や?まあ、とりあえず順に伝えてみるか・・・。


「順!壁になんか無いか?」


「壁?今から調べてみるわ!」


順の返答より先に俺と麻紀は順の傍まで辿り着いてた。結局三人で手分けして壁を調べてみると、麻紀が何かを発見したみたいやった。


「暗くてハッキリとはわからへんけど、ここだけ色違うと思わへん?」


麻紀がその場所を指さして言う。俺と順も近寄り壁を凝視してみる。たしかに麻紀の言う通り微妙に色の違う所がある。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ