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怖恐 ~ 田代館の恐怖 ~  作者: くきくん
第八章 山小屋
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8-9

とにかく俺と順は心の名前を叫び続けた。


「心!おい、心!どこにおるんや!」


たしかに周囲は真っ暗であまり先の方まで見えへん。けど、誰かおったらわかるはずや。まさか心がこんな時に俺らを脅かそうと悪ふざけしてるんやったらともかく・・・


「どないなってんねん。なんで消えたんや?」


「太一君!麻紀ちゃんの件もあるし、一応トイレ見に行ってみよ!」


「それもそやな!もしかしたら急にトイレ行きたくなったんかもしれへんしな!」


そう言いながら順とトイレの方へ駈け出した。口ではそんな事言うたけど、さすがにトイレにはおらん気がする・・・。


それに簡易トイレはとなりの小屋の窓から漏れる光でぼんやりと見えてるんやけど、トイレのドアは半分くらい開いてるんや。心の性格からして、トイレは閉めてするはずや。


トイレにつく前からなんとなく中に誰もおあらへんのは見えてたけど、案の定誰もおらへん。


「トイレにはおらへん見たいやな。どこに消えたんや・・・」


もう俺には何がどうなってるんかわからへんかった。というか考える気力も沸いてけえへんくらい疲れ切ってた。探す言うても、この暗闇に周囲は森や。ここまで来るだけでも大変やったのに、例え麻紀を起こして三人で探しても逆に危険なだけや。


そやけど、心が行方不明のまま何もせえへんっちゅうのもどうかと思う。あかん、電話も繋がらへん、周囲は森、さらには真夜中・・・この状況で心を探す方法が全く浮かばへん。どうしたらええんや!すると、順が意外な事を言い出した。


「ちょっと待ってや。ポっさんとマッシュに聞いてみるわ。」


「へ?ポっさん?マッシュ?・・・あ、ああ、俺には見えへん存在の事ね・・・で、近くにおるんか?」


「マッシュはトイレ中や。ポっさんは太一君の隣におるやんか!」


え?俺の横におるんか?ちょ、勘弁してくれよ・・・まあ、見えへんからええけど、それでもやっぱり不気味やん・・・。


「マッシュ曰く、自分は見てないと言ってるでごわず。一方でポっさんは、ちょうど心が外に飛び出したときに近くおったそうや。」


「そ、それで!?心はどこに消えたんや?」


「なんかドアの前に見た事のない女性が立ってたそうや。心がドアを開けると心が叫びながらその女性に掴みかかって、地面に消えたとか・・・」


「地面に消えた?どういう事や?」


「正確には落ちていったと・・・」


「全然正確ちゃうやん・・・ごっつアバウトやん!」


「とにかく、その場所まで行ってみたらわかるって言うてるわ。」


俺と順は急いでドアの前まで戻った。さっきは周囲ばかり気にしてて地面を見てなかったけど、よく見たらマンホールがある。ここに入ったって事か?それやったら蓋が開いてないとおかしいねんけどな・・・。


それにたしかマンホールの蓋って開けるのになんか棒みたいなんいるんちゃうかったかな?これ重すぎて、指では絶対上がらへんやろ・・・。

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