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怖恐 ~ 田代館の恐怖 ~  作者: くきくん
第四章 田代館 麻紀編
31/90

4-2

・・・・・・。


なんか、背後に気配感じるわ。これがおとんっちゅうやつか・・・。いや、悪寒や!本能が振り返ったらあかん言うてる。この格好で悲鳴あげて男子共が飛んできてもかなんし、これは困ったで・・・。それによく見たら、鏡あるやん。絶対なんか映るで。もう、この際このまま脱衣所まで行ってもうたろか・・・。


うわ、鏡近づいてきた。目閉じて歩いたら、もっと危険や。しかも全身鏡で、デカいわ!頼む・・・頼むで!さっきの出来事があって怖いと思うから怖いんや。きっと気のせいや・・・


ウチは勇気を振り絞って・・・いや、ちょっと怖いもの見たさもあるねんけど、鏡越しに後ろを確認した・・・


・・・・・・。


曇ってなんも見えへんやん!


でも、ここを曲がったら洗い場の目の前にも1個ずつ鏡あるし、何よりも後ろが視界に入る・・・


え?なんか前からも気配・・・挟まれた?って、何に?ウチなんかもう訳わからへんねんけど。っていうか、考えんの面倒や。もうええわ、ここは開き直ってなんかおっても無視や!ガン無視!


そう決めて、さっさと洗い場の椅子に座った。ほんなら、前から、名前忘れたどっちかのメイドが歩いて来て隣に腰を下ろした。またや・・・。また顔色が紫や。それに、こっちめっちゃ見てるで。でも、大丈夫や。ただの錯覚や。そう言い聞かせて、まずはシャンプー・・・ちゃうわ!顔からや!で、シャンプーにリンス・・・ダッシュや急げウチ!ボディソープなんかあらへんな。


あっ!?


石鹸滑って落ちて、隣に転がっていってもうたやん。


「どうぞ。」


隣のメイドさんが拾い上げて手を伸ばす。


「あ、ありがと・・・。」


手が冷たい・・・。多分水で体洗ってはるんやろ。だから冷たいねん。


「み、水で洗うと、体引き締まってええやんね!」


あかん・・・思わず喋ってもうた。見たらあかん、見たら。で、後ろはどうなったんや。目を半開きに正面の鏡越しにチラっと覗いてみた。


うわっ!やっぱりおるやん・・・めっちゃ睨んではる・・・ここはシャンプーが目に入ったふりや・・・


「あたたたた・・・いたたたた・・・もう、シャンプー目に入ったやん!このあほぅ!」


どや!これで成仏したか?・・・・・・もっと見てはるやん。そんなに目見開いたら、目玉落ちてまうでっちゅうくらいガン開きやわ。コンタクトレンズ入れるの簡単そうやけどな。


よし!ちゃんと洗ったで!ウチの勝ちや。絡まんかったら幽霊なんて怖あらへん!っていうのは嘘で、ずっと震えまくりや。膝が言う事聞いてくれへんから、なかなか立たれへん。


あっ!?定番の・・・赤い液体来たわ。隣から流れてくる液体、赤いわ。いや、お隣さんあの日なんかもしれへん。そんな訳無いか・・・。で、後ろの人、早くどいてくれへんやろか。正直邪魔やで。ウチは関係ないから!


「お先に!ええ湯やったで!」


大声でそう叫ぶと同時にダッシュで脱衣所に駆け込んだ。ほんまはもう一回露天風呂に浸かりたかったんやけど、この際しゃあないわ。


ほら!もう来たで。


「最後に湯船に浸からなくて良かったんですか?」


あれ?普通やん。二人は顔色もええし、血も出てへん。やっぱり恐怖心から来るもんかもしれへん。


「洗濯物はお預かりしますね。急いで洗っておきます。温風機で乾かせば明朝には間に合いますから。」


そう言って、ウチの脱いだ服とかを持って行ってくれた。って、着替えるん早っ!!


「あ、ありがとう!よろしく頼みます。」


二人とも、凄い速さで体拭いて着替えて出て行った。はぁ・・・。怖かった。ほんま怖かった。とりあえず助け呼べるように急いでウチは服を着た。服言うても浴衣や。全然可愛くないけど、贅沢は言われへん。ほんまは簡単に化粧して頭も乾かしたいんやけど、無理や。こんな所でもし閉じ込められたりしたらかなんから、さっさと部屋に戻ることにした。


まさか、ここから出られへんかったらどうしようかと思ったけど、それは大丈夫やった。男子共は三人でええなぁ。ウチがどんだけ怖い思いしたと思ってるねん。とりあえず、部屋までは何事もなく辿り着いた。


鍵を開けようとすると、


―――――ゴーン!ゴーン!ゴーン!


「うわっ!」


いきなり鐘みたいな音が、鳴り響いて、尻餅ついてしもた。


「時計か!ビビらすなっちゅうねん!」


かなりムカついた。で、思わず壁掛け時計に向かって文句言うてもうたわ。テレビでは見た事あったけど、まさかこんなデカい音で鳴るとは思ってへんかったから、ほんまに死ぬかと思ったで。九時ちょうどか・・・。で、男子共はまだ風呂か?どの部屋からも物音なんかは聞こえへん。


なんか二階は怖いし、さっさと一階に下りよ。結局、部屋にも入らず、ウチは一階に向かうことにした。多分誰かおるやろ。

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