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怖恐 ~ 田代館の恐怖 ~  作者: くきくん
第三章 田代館
25/90

3-6

暇すぎるので、俺は順のPCを覗き込んでみた。まだ、田代家について調べてるみたいや。どうやら、会社の名前はそのまんま、株式会社田代やったみたいや。


まあ、当時はネットも無ければPCもあらへんから、ホームページなんかはあるはずもない。手掛かり探すんも、当時の新聞くらいなもんやろ。後は関係者とかやけど、まさか、執事達に主人は死にますけど思い当たる事はありますか?なんて聞く訳にもいかんしなぁ。


順はキーワードを変えたりして、必死で手掛かり探しを頑張ってる事だけはわかった。正直、俺自身はそんなにPCも詳しくないし、役に立たへんからな・・・。


「なんかわかりそうか?」


「いや、さすがに古過ぎて、例えば当時の社員やった人とかも、今はええ歳やし、そんな人がわざわざ昔働いてた会社の事、わざわざネットに書かへんやろ。やっぱり当時の新聞しかないわ。当時は結構話題にはなったみたいやしな。とは言え、週刊誌じゃなくて新聞やから、余計な事は書かれてへんねんけどな・・・。」


順は色々な新聞を閲覧出来る有料サイトに登録しているとかで、かなり過去のやつも見れるらしいから、各社の新聞の事件後の日付二週間分くらいずつ必死で読み続けてる。


「ちょっと面白い記事発見したわ。」


順がある記事に目を止めた。まず順が軽く流し読みした後、画面を俺の方に向けた。麻紀は興味が無いのか、それとも眠いのか、無反応や。っていうより、半分寝てる気がする・・・。心はソファーから体を起こして、俺の方に体を寄せて覗き込んできた。


その記事に目を通したが、俺には何が面白いのか理解出来んかった。そこには、株式会社田代で四人の社員が解雇されたと書かれてただけで、たしかに、今はその程度のネタを記事にする新聞社もあまり見かけへんから、そういう意味では面白い記事なんかもしれへん・・・。


「解雇されただけの記事のどこがおもろいんや?別に普通やん・・・。」


すると、心が、


「いや、問題はそこちゃうやろ。解雇された人の名前が載ってるやろ?名前が載ってる事自体、今ではありえへんけど、その名前見てみぃ!」


俺は、四人の名前を適当に読み飛ばしてた。あらためて目を通すと、田沼、木下、北川、須藤と書かれていた。


「木下・・・俺と同じやん。それに田沼って・・・順の名字か・・・後の二人は関係ないけどな・・・」


「いや、北川っちゅうんは、俺の母方の旧姓や・・・」


それまで、寝てるんかと思ってた麻紀も眠そうな声のまま、


「ウチはおとん養子やねんけど、旧姓は須藤やで・・・」


「え?」


遂に、俺ら四人と株式会社田代が繋がった・・・。まさか、全員が関係してたとは驚きや。とは言うても、解雇されたっちゅうだけでは、単に関係があっただけで、恨まれたりされる覚えはあらへん。そもそも、じいちゃんとかばあちゃんやろ?孫の俺らって・・・普通、おとんとかおかんに行くやろ!

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