17話
鬼族の軍団との戦いを前に蒼い薔薇の助力を得た。
そして今、俺の前に広がるモンスターの数。
平原で前方しか見えんが圧巻だ。としか言いようが無い。
まぁ仕方ない。
さて行きますか。
「言って置くが俺の心配は無用だ。今すぐに連携の確認をしても付け置き刃だ。そっちは好きにしろ。」
と俺が蒼い薔薇に言い放つ。
「えぇ。問題無いわよ。まぁ私達は魔法を主に使うから巻き込まれないでね。ウフッ。」
なに…その肉体で魔法戦闘だと…
プロレスラーが受付嬢やってるぐらい有り得ない!
「ルイ姉さん!来るわよ!!」
そんな話をしているとヤツらがやってきた。
「行くわよ!あなた達!」
「いいね~わかりやすくて…さて俺達も行きますか…紅桜よ!!」
(あい!わかった!!)
そう言い刀を放ちモンスターどもに突っこむ。
(しかしなんて数じゃい…数が減らんわ。)
「あぁそうだな!」
刀を振るい、花びらを撒き散らしモンスターを殺戮しているが数が減らない。
(主よ魔法を使ってはいかがかえ?)
「そうだな!ここなら当て放題だ!!」
この世界で教えて貰った魔法、先ほどのキャッツ達が唱えたようにある種のキワードを唱えるタイプ、呪文を唱えるタイプがある。
そして俺の得意なのは前者だ。
俺は左手を前方に向ける…
「燃えろ!!」
俺の左手から有り得ない量の炎が飛び出しその進行方向、輻射熱の範囲を灰燼と帰す。
「………あれ?こんなに凄いの?」
(そのようじゃな!やはり主は面白い!倒したモンスターの魔力をほぼ吸い取ってるぞ。そして今も倒したモンスターの能力を手に入れたぞ!)
なるほど。これはまさか時間を稼げるか?
しかし、それは問屋が下ろさなかった。
モンスター達がモーゼの海の如く割れる。
(主!来るぞ!)
この魔物の軍団の王が!鬼王が俺の前に姿を表す。
それはまるで人の様な姿だ。
髪は黒く長髪で腰に届いている。上半身は裸で下半身に大きめのズボンをだぼつかせ履いている。
しかし、その瞳が異形だ。深い深い漆黒。額からも鋭利な刃物の様な角が生えている。肌も人あらざる漆黒だ。だが一番目を惹くのはその剣だ黒い黒い漆黒いや漆黒よりも深い、黒だ。
(フム、主よ気おつけよ。こ奴は主の元の世界で言う。魔物の頂点に君臨する…酒呑童子じゃ!!)
そうかい!魔物のビッグタレントじゃないかい!
面白い!!!
紅桜を正眼に構える。
さぁ来い!!!
ああ俺のリビドーが押し寄せる~