13話
ふぅ~遅くなったです。私のリビドーが足りなくて…
深夜、リモーネのギルドに3つの人影が。
「はぁ~全く…いくら緊急のクエストだからって、クエスト終わりにいきなり呼ぶなんて酷いじゃない?」
3人の内の長身1人がそう言って急に召集されたのに文句を言う。
「そうニャ~!そうニャ~よ!こんな深夜に!!お肌荒れちゃうわ!」
そう言って獣人の一人が相づちを打つ。
「コラ!あなた達ダメよ。困ってる時はお互い様でしょ?」
リーダー格の人物が2人をたしなめる。
そして3人はギルドの中へ。
ギルドに入った3人は受付けに向かう。
それに夜勤の受付嬢が気づいた。
「どういったご用件でしょうか?」
「私達は緊急のクエストと言うことで呼ばれた、チーム青い薔薇よ。」
リーダー格が答える
その答えを聞き受付嬢が驚愕する。
「あなた様方があの王都の…」
「ええ王都ではそれなりに名が通ってるかと…」
「それより緊急のクエストとはなにかしら?私達内容を聞いて無いのよね。」
「あの~それが…こんな深夜に急いできて貰って悪いのですが…モンスターは討伐されて終いまして…」
申し訳なそうに受付嬢が答える。
「そう…それは良かったわね…しかし…私達が呼ばれるなんてそれなりに強いモンスターだと思うのだけど…この街にそんなに強いチーム居たかしら?」
「それが新米冒険者の男性らしくて。」
「へぇ~ルーキーね。で討伐したモンスターは?」
「それが……その……」
受付嬢が困った顔で答える。
「あの…モンスターと言うのがあの…その…通称赤鬼、オーガ希少種だったみたいなんです。」
「えっ!新米冒険者が倒せる相手ではないわ!王国の騎士団が討伐に乗り出すクエストよ!私達でもどうなるか…本当にルーキーが倒したの?」
「はい…その方のチームの方がオーガ希少種のピアスを持って参りました。」
「そう…まぁいいわ。クエストが無いなら帰るわよ!」
長身がそれを聞き悲鳴をあげる。
「リーダーそんな~」
そう言ってクネクネと体を動かす。
「こら!女の子がはしたないわよ!」
「ニャ~リーダー殺生な~休みたいのだ~」
獣人が不満そうに言う。それに長身も加わる。
「そうよ!リーダー!!私達クタクタよ~。それにこのリモーネの街は王都の歓楽街に負けず劣らず有名よ~。あとオーガを倒したルーキーも気になるでしょ~」
2人の意見を聞きリーダーは…
「ふぅ~しょうがないわね。2、3日休みましょうかね…ルーキーも見てみたいし…」
リーダーが更に
「そのルーキーの実力が本物なら…私達のお目にかかるなら、チームに入れて愛でるのもありね。」
受付嬢に目を向けるリーダー
「そのオーガを倒した人の容姿は?」
「はい。えっと…名前がトシ様で容姿は黒い髪に黒の瞳、服装は黒で統一されています。」
リーダーはそれを聞くと出口に向かって歩き出した。
「ありがとうね。」
そう言って去っていく青い薔薇の面々。
姿が見えなくなってから受付嬢がため息をこぼす。
「あれが王都で1、2を争うチーム…凄いプレッシャーだったわ…でもあのチームは確か…」
受付嬢の独り言は誰にも聞こえなかった。
もし、トシがこの場にいたら…
この後の惨劇には繋がらなかっただろう…
これも運命の女神のいたずらか…
あい