メンバーに挨拶をする
仮マネージャーになるのは決まった。決めた日から数日して、正式にアムールが所属している会社から連絡があった。詳しい説明をしたいので、暇な日を教えて欲しいという旨のものだったので、空いている日はしっかりと送った。
こういう連絡をしていると本当に仮マネージャーとしてやっていくんだという感覚が湧いて来る。
そして約束の日に会社に行き、スタッフさんに言われるがまま、会議室みたいなところにやってきた。
ここが事務所なんだと驚きながらも、この後はそれ以上の衝撃が待っている。スタッフさんが会議室から出る前に「早速ですが、メンバーとの顔合わせを行います。呼んでくるのでしばらくここでお待ちください」と言われたのだ。ということは、ここでアムールのメンバーと会うことが出来るわけだ。
麻衣さんと会う時も緊張するのに…。
どれくらい時間が経ったのか分からないけど、扉をノックする音が聞こえると案内してくれたスタッフさんとアムールのメンバーが入って来た。
メンバーは全員、私服に身を包んでいてファンとしては発狂するほど喜ぶこと。でもさすがにここで喜びを爆発させるわけにはいかないので、どうにか我慢した。
軽い挨拶を済ませると自己紹介をする流れへとなっていった。
「まずは私から自己紹介をしますね。私は齋藤麻衣です。よろしくお願いします」
ここ数日で彼女のことは何回も見た。それも握手会だけではなく、プライベートでも会っているんだから本当に驚きだ。1ヵ月ぐらい前のオレに言っても絶対に信じてくれないだろうな。
それからどんどん自己紹介を進んで行った。
「あたしは北岡光彩って言うの。まぁ、説明しなくても何度も握手会とかライブとか来てくれているし、分かるよね。今は仮マネージャーらしいけど、あたしは正行と一緒にアイドルの一番上の場所まで行きたいよ」
北岡光彩は赤髪ショートの18歳。確かグループの中では最年長だったはず。身長とかはあんまり覚えていないけど、見る感じだと160はあると思う。
グループの中でも明るくて、いつどんな時でも太陽のように周りを照らしてくれる存在。オレの名前もすぐに呼び捨てで呼んできたりする感じからも、そういうところが出ているように感じる。
「寺村有那です。私はアイドルのTOPを目指しています。あなたにもそれぐらいの覚悟を持って、私のことを支えて頂きたいと思っています。これからよろしくお願いいたします」
寺村有那は白髪ボブの子で17歳。身長はたぶん、150後半ぐらいかな。このグループの中でも向上心が高く、アイドルのTOPになると常に口にしているイメージ。グループをまとめるという意味では、彼女のように引っ張っていく存在は絶対に必要だ。
「ぼくは春原紗衣子。正行くんとまた会えてとっても嬉しいよ。ぼくも他の皆と同じで正行くんには、正式のマネージャーとして一緒にやっていきたい。でも、それはあくまで正行くんが決めることだから、しっかりとよく考えて欲しいかな。できることなら一緒にアイドルとマネージャーとして頑張っていきたい」
春原紗衣子は金髪セミロングで17歳。身長は150前半。前世で言う所のカッコいい系女子と分類される。キザなセリフや女性への告白をイケボで言ったりするのに、言った後は恥ずかしがって両手で顔を覆ったりするのでそのギャップにやられるファンも多い。
「金山花衣。ウチのためにマネージャーになってよ。絶対にウチのマネージャーになったら絶対に後悔させない。これからキツイことがたくさんあると思うけど、その全てを押しのけて、頂点まで上り詰めるから」
金山花衣は髪色が水色ってぽい感じでツインテール、16歳。グループ最年少組の一人でしっかり者。同い年の齋藤麻衣は少し抜けているところもあるので、余計に彼女自身は自分がしっかりしないとと思っているとインタビューで言っているのを見たことある。
自分も普通に自己紹介だけはすることにした。
「オレは古川正行と言います。来週から仮マネージャーとして皆さんのサポートをさせていただくことになりましたので、これからよろしくお願いいたします」
あんまり長々と話すようなところでもない。それにオレ自身、アイドルが目の前にいる状況にかなり緊張してる。握手会とかでも緊張するのに、オレはファンが絶対に見れない彼女たちの姿を見ている。
それだけで緊張する。
アムールのメンバーはその後も話そうとしていたみたいだけど、スタッフの方に「は~い。皆さんはそれぞれお仕事に出てくださいね」と引っ張られていった。
オレはその後、仮マネージャーの期間に行う業務について説明を受けた。さすがに仮マネージャーということもあって、そこまで大きな仕事は任せないでくれるみたいだけど、仕事内容を聞く感じだと普通のマネージャーと同じ感じだ。
現場に付いて行ったりもするらしいし、スケジュールの確認もその期間中はお願いするらしいし。
そしてそれが終わると今日は帰路に付いていいらしく、家に帰った。
仮マネージャーとして仕事をやらせてもらう以上はしっかりと頑張らないと。




