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2話 実は…

思ってはいけない事を考えてしまった。


だって相手は魔王だ。

例え見た目が可愛らしく、

怒ったときに頬っぺたが真っ赤に染まって、

これまたプリティーでもって変態か!?僕は!!


このままではいけない。

気持ちが落ち着かないのがはっきりわかるし、

だから出来るだけ平常心を装うとしたとき。


「勇者。大丈夫か?」


「へっ?」


「だから気は確かかと聞いている」


さっき真っ赤に染めた頬っぺたの赤みは薄い紅色に落ちつき。

魔王も冷静さを取り戻しているように見える。


「えっまぁ……大丈夫です」


倒さなきゃいけない相手なのに心配された……。

どんな話だよ!内心ツッコミを入れたが。


「勇者の事は噂で聞いてはいたがまさか女性だとは思ってなくてな」


「何で!?!?知って!!」


驚いた。勇者であっても女ってだけで人の態度は違った。

だから常に男装してたのに。

こんな簡単に見た目だけで判断出来るほどぼろは出てないはず。

仲間の魔法師や剣士が旅を一緒にして、

数週間気付かれないほどの徹底して完璧に化けていたはずだった。


魔王は気にせず淡々と、


「ああ、オーラで性別何てわかるからな」


「そっか!!ってえぇ!!」


「だが勿体ないな。瞳は綺麗な深緑だし、肌は白いし、

 その朱髪は伸ばしたらきっと可愛らしいお嬢さんなのにな」


「っ!!」


思わず大分短い髪を手で押さえた。

今までそんなこと言ってくれる人には出会わなかったし、

似合わないと思ったから尚更驚いた。

頬に熱を感じる。


「なっ!ナニ言って!!」


「そうですよ!!何口説いてるんですか魔王様」


「あっノア」


突然現れた美男子さん……。

本当カーテンの裏か出てきたのっかって位今までドコに居たのか……。


「あの……どちら様でしょうか?この美男子さん。」


「それは……追々話す」


銀髪の長い髪が腰まであり尖った耳は魔族の証なので考えてきっと側近だろうが。

魔族にしては珍しい白いロープを来ており、落ち着いた大人の気配を感じた。


「もう!ちゃんと色々説明してあげないと解けるませんよ。この呪いは」


「ノア。これから説明しようとしてたんだ」


「そんなふうには見えませんでしたよ。

 むしろ敵である勇者さん口説いていたふうにしか見えませんでした」


銀髪の美男子は淡々と言っている。が魔王を確実に責めている。

魔王はため息を吐いて


「俺がいつ口説いてた?」


「今さっきです。

 普通勇者に対して可愛いだの言う魔王は

 見たことも聴いたこともありませんよ!」


「ノア。……いつから見ていた」


険しい顔の魔王は銀髪の美男子を見つめ。

その見つめられて当人は頬に指をあて最大級の笑みで、「『これが魔王』って言われていたところからですかね。そこの影から覗いてました」と輝いた目で答えていた。


「あれほど覗きは禁止って言ったじゃないか!!」


「だって魔王様可愛いだもん!!見守るくらい、いいじゃないですか」


「見守ってんじゃねぇーー!!」


座っていた真っ赤な椅子から立って魔王が怒鳴った。


「怒った顔も可愛いんだから」


「黙れ」


「……あのそろそろいいですか?」


「「あっ」」


その反応は……

忘れてましたよね?

完全忘れられてましたよね!!

僕は軽くため息を吐いて


「魔王。呪いの事聞きたい。何がなんだかサッパリだから」


魔王は「ああ」と頷き勇者を見つめて





「ある一行のやつらに見た目を子供にされたんだ」





藍色の瞳が悲しげに語っていた。

長く書こうと心がけてるんですが…

短いですね(^-^;)


次はやっと理由を書けるので暴れられるはず←


今度は勇者ツッコミ……予定ですw


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