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レンズノ空 〜Sky at the Lenz, Highly Above〜  作者: 白先綾
第二連「黒に至る」

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8/13

No.1「侵入、至黒城城下」

 三人は城下とも言えるエリアに侵入していた。明らかに異なる敵の種類と手ごわさで煩わされる。

「いやーまた、敵の絶えない事絶えない事。どっかに味方は居ないもんなんですかねぇ、旦那」

「3:4:3の法則と言う物が有る。三の善く働きかけようと言う存在が居て、三の悪しき側が居るなら四はそのどちらとも言えないと言う様な。昏睡者は誰しも闇を抱えている。何故自分がこう在らねばならないのか、と言う。それを表立って出す事を恐らく三の善き側や四の半数者かほぼ全体数は良しとしていない、どうせ夢の世界で活躍しようにも闇の側面が主体になって来るであろうから。それなら願いの力と言う魔力提供にその処世術を留めておこう、と言うのが彼らの総意として有ると思う。ノイジーマイノリティと言うか、暴れ回る狩人昏睡者は自分達の痴態を痴態とも思わない恥知らずだけなのではないだろうか。で、私も含め青年や少女程振り切った存在が光の昏睡者側にも居ないと魔力提供先がそもそも居ないと言う話になるので我々はここに自らの存在を確かめる事が出来る。これは私の妄想とも言えるがラカンソラ観測の第一義として持って来るならこう言う話をしたいかな」

 勿論戦いながらなのでこの全てを一息に喋った訳では無いが、フロウは途切れ途切れ流れとしてこの話を紡いだ。フロウの戦いとは精神体の今となっては癒しや回避寄りだが、敵を暫しダウンさせる事が出来ていた時の初代狩人狩りとしての経験値からアーロゥの放つ矢に敵硬直化の魔力を込めると言う仕事もそこに加わって居た。単独敵を切り伏せているハイズとは別に二人で密接に会話をしているのにはその事情も有った。

「なるほどなるほど、背中には見えざる多数の味方の思いが乗っかっている的な考えですね? 好きかも知れない」

「なら良かった、光側には光側の誇るべきやり方が有るとそう言う事だと感じているよ。硬直化魔力の矢には何本かストックを作っておいた。青年の頭の具合も気になるから一旦離れる、時間を稼いでおいてくれ」

「この先端が淡く揺らめいている矢ですね。相合傘ー」

 アイアイサーのバリエーションであろう一言を受け、フロウは次のすぐ近くの戦場へと赴く。

「ああフロウ、来てくれたか。切り伏せて灰の感情を理解してしまう一辺倒では身が持たないので峰打ちめいた物も交えては居るが、それ専門でやっていたアンタ程は上手く行かないな」

「適材適所だ青年。決戦と言える今の今で私と言う峰打ちが届く最大限の人材だけなのでは滅びの一途だ。勿論私の峰打ちでもソラ国領土確保は出来ていたがそれも一時的な話に過ぎない。まずは癒しを」

「助かります」

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