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レンズノ空 〜Sky at the Lenz, Highly Above〜  作者: 白先綾
シュウ斂「人の夜を」

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Non(0)「フロウへの期待」

挿絵(By みてみん)

「青年、実感として喋らせて貰うがこの涙の地がヒトヨの心情を語っているんだとすれば、ある仮説が浮かび上がるんだ…隠された魔法名を聞くまでその真偽は100%にはならないがね。だからこそ私を先に行かせてくれ。話はまたヒトヨに問い質した後にしよう」

「そうですね、あたしもヒトヨさんに会ってみれば何か分かるかも知れないですし」

「まあ二人がそう言うんなら俺も俺でこれ以上の追及はしないが…」

 そう言って水球の衛星を獲得に向かうハイズを尻目にアーロゥは更なる水球肥大を目指して動くが、水球の集める量に制限が掛かっている様で次の回収まで10分の硬化が有り、最後にやっと獲得したハイズを含め三者の水球肥大への進行具合は平行線を辿るのだった。

「なるほどね、上手く出来てる。次を獲得しようとしても暫くは弾かれてしまうとは」

「付かず離れずの乙女心ですよーそこんとこ理解して貰わないと」

「なんだお前、ヒトヨが他人じゃないと言われてから随分と寄り添う様な姿勢になってないか?」

「そうかなー。元々紅一点パーティだし、少し位同性のヒトヨさんの事に想いを馳せても変じゃないと思うけどね」

「二人とも、そろそろ何時脱出口としての水球の挙動が有っても可笑しくないサイズに感じるんで、私が肥大化を先導するスタイルで行きたいと思うんだがいいだろうか」

 フロウが二人のやり取りに口を挟む。

「ああ、それは構わないよ。間違ってまた俺やアーロゥになってしまってもな。単騎決戦の緊張感は一度で十分だ」

「右に同じー。フロウの旦那の面目躍如たる活躍を期待してますよ? 三十日間戦闘の因縁の相手を前に魔力温存も潤沢。水を得た魚って奴だこりゃあ」

「ふふ、期待していてくれよ」

「お、何か思わせぶりな展開。これは本当にもしやが有りそうな」

「フロウのもしやって言うと全盛期回帰だよな、まあ皆まで言うまい。俺達もすぐに追い付くだろうから、暴れるだけ暴れちゃってくれよ」

 フロウの提案から二度目の肥大化で水球の挙動に変化が有った。水球は周回速度を高速化したかと思うと発光し、水の環の丁度真ん中に光球を据えた土星形状を取った。まだ大きさの満たない残り二人の月も月の形状を辞めて環だけになりもう一つの雫が足される前の予兆行動を取っている。

「ん、旦那が行かないとやっぱり駄目なのかな。輪っかも雫を弾いちゃいますね」

「そう来たか。まあいつもの事だ、ではなフロウ。健闘を祈る」

「ああ、二人とも今までよく単騎戦を凌いでくれた、ここからが私の正念場だな」

 そう言い残すとフロウは光の球内部へと消えた。

水球デッカいねえ! まあ水球の内部に消えたってんだから取り込む瞬間はこのサイズにも成りますわな それはそうとエンボディメントチラ見せフロウ、期待してまっせ旦那の構図やな

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