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他の作者さんはライバルではなくて、仲間であることを認識する

ランキングを眺めて、落ち込んだことがある。

新着に並ぶ知らない名前を見て、「すごいな」と呟いては、

同時に「自分には無理だ」と、心がひゅっと冷える感覚。


あの人は、1日で1万字更新してる。

この人のエッセイには、毎回コメントがついてる。

それに比べて、自分は……。


だけど、ある日ふと、気づいた。

その「すごい人」も、きっと悩んでた。

その「人気の作品」も、完成までに何度も止まりかけたのかもしれない。

そしてその作家も、画面の前でひとり、うなだれていた夜があったのかもしれない。


カクヨムで出会った作品のあとがき、

創作エッセイの一文、

コメント欄のささやかなやりとり。

そこに滲む言葉の端々に、

「自分も苦しいけど、書いてるよ」って気配を感じた。


その瞬間、ふっと視界が変わった。


――ああ、戦ってるんじゃない。

――一緒に、踏ん張ってるんだ。


他の作家さんは、競争相手じゃなかった。

むしろ、同じ坂を登る登山仲間みたいなものだった。

筆が止まる辛さを知ってて、

評価がつかない悔しさを知ってて、

それでも「書けたね!」って、お互いを励まし合える人たち。


そう思えたとき、創作はちょっとだけ、孤独じゃなくなった。


「誰かに追いつかなきゃ」じゃなくて、

「誰かと並んで歩いてる」って感じがする。

それは、作品のクオリティを問わず、プロ・アマ関係なく、

“書き続けようとする者”だけが持てる、ささやかな絆だった。


だから私は、今もエッセイを書く。

誰かの心に、「わかるよ」って届くように。

そして、どこかでそれが、小さな灯火になるなら――

それだけで、今日も少しだけ前を向ける気がする。

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