第6話 逆転の一撃
30分ぐらいだろうか、石像に剣魔法や攻撃魔法を撃つが全てを盾で防ぎ、盾には傷1つつかなった。トウヤが、
「こいつ、ほんとに倒せるのか?」
驚きながらも剣を振っていたが、石像は盾をまた地面に打ち付け、衝撃波が2人の方向へと向かっていった。ハルが、「避けるぞ!」と言ったが。しかし、後1歩遅かった。2人は衝撃波をくらい壁に叩きつけられた。そして、石像は2人に向かって詰め寄って来て、持っていた盾を振り下ろしたが、間一髪で2人はそれを避けて立ち上がった。トウヤは、
「なぁ、ハル、後ポーションどんくらいだ?」
「1個しかない」
2人の危機的状況を知らない石像は、また衝撃波を撃ってきた。これは、綺麗に避けた2人だったがだいぶ疲れが見えてきた。トウヤは、唐突にハルに聞いた、
「ここの洞窟の名前ってなんだ?」
ハルは、疲れながならもその質問に
「知らないよ、まず今、洞窟の名前なんて必要か?」
そう言いながらハルもこの状況を打破する方法を模索していた。
トウヤは、考えた、
『この洞窟の名前、確か掲示板に書いてあったような、、、』
ハルは、トウヤに、
「集中しろ、攻撃来るぞ」
石像は、考えているトウヤに向かって盾を振り下ろしたがそれに、トウヤは気づき避けた。そして、トウヤは、
「思い出した、逆の洞窟だ!」
「だから、今洞窟の名前なんて、、、」
と、ハルも何かに気づいたのかもしれない。しかし、トウヤはそんな事は知らずに石像の持っている盾に向かって全力で走っていた。ハルは、
「トウヤ!何をする気だ」
「何って、これをするんだよ」
トウヤは、石像が持っている盾に対して魔法を撃たずにそのまま剣で攻撃をした。石像は、盾でなぎ払おうとしたがトウヤはそれを回避しハルに言った、
「ここの部屋は、逆になってるんだ」
「トウヤ、それはどういうことだ?」
「だから、普通盾は物理には弱いけどあれを見てみろ」
と指を指した先には、剣で斬られてできた傷ができていた。
「つまり、ここの部屋では、盾には物理が効くってことだよ」
「なるほど、そういうことか!」
トウヤは、それをハルに言うとまた石像の盾に向かって行った。しかし、今度はハルに、
「筋力をあげられる援助魔法はないか?」
ハルは、考えたが、
「トウヤ、あるぞ!」
「じゃあ、それ頼む」
ハルは、ラストのポーションを飲んでトウヤに、
援助魔法【ハイ・クラッシャー】をかけた分。トウヤは、
「ハル、ありがとう」
と、言って盾に向かって剣を振りまくったそして、
ものすごく大きな砕けた音が聞こえ、石像が持っていた片方の盾が砕け散った。そして、トウヤは、
「頼む、ハル、爆発系の魔法をあいつの頭の上に撃ってくれ」
ハルは、言われるがままに、攻撃魔法【クリムゾン・ボンバー】を放った。そしてハルは、トウヤに
「これでいいか?」
「あぁ、バッチリだ」
「でも、この魔法は衝撃を与え」
ハルは、途中で言葉を止めてしまった。なぜか?トウヤは、その魔法に向かって剣魔法を放とうとしていたからだ。ハルは、それに気づき、援助魔法【ガーディアン・フレイム】をトウヤに向かって放った。
トウヤは、
「流石だな、ハル」
と、言いながら放った!
4連撃 剣魔法【インフェルノ・クロス】
は、ハルの放った攻撃魔法に命中した。そして、凄まじい音と共に石像の上で大爆発が起こった。ハルは、
「トウヤ、大丈夫か!?」
トウヤは、受け身を取って綺麗に着地した。
「あぁ、大丈夫だ」
「良かった〜」
すると、部屋の奥にある扉が開いた。トウヤは、
「よし、行ってみるぞ」
2人は、部屋に入った。部屋の中には台座があり、そこには1本の剣が置いてあった。ハルは、
「この剣は一体?」
トウヤは、その剣を持ち上げようとしたが、
「なんだこれ?重すぎだろ」
剣は、トウヤの両手で何とか持てるぐらいの重さだった。トウヤは、鞘に書いてある文字を読んだ。
「この剣の名前、ビクニング・バスターって言うのか」
トウヤは、剣を鞘から抜いてみた。剣には、紅い模様が入っていた。
「これが、お宝か」
2人は、その後剣を持って村に帰った。そして、道具預け屋に行き、入手した剣を預けた。ハルが、
「いやー、生きて帰れて良かったな」
「あぁ、もちろんだ」
そして、2人は紅色に染まる空の中村を後にした。