第2話 攻撃魔法と2連撃
トウヤとハルの2人は次の村へと草原を進んでいた。
「トウヤ、そっち行った」
「ハル、任せろ」
2人は、村を出て広がっている草原でモンスターを倒していた。
「よっしゃー」
「トウヤ、ナイス」
2人は、息ぴったりの連携で出てくるモンスターを倒していた。
トウヤは、剣を使ってダメージを与えてハルは、援助魔法の【ヒーリング・クリーン】でダメージを食らったトウヤを回復させている。
「トウヤ、何体ぐらいモンスター倒した?」
「うーん、ざっと20体前後とか?」
「そんくらいか」
2人は自分の武器をしまいながら続けて、
「トウヤ、次の村までどんくらいだ?」
「あと、ちょっとじゃね?」
その時に、「助けてくれー」という悲鳴が聞こえた。
2人は、何事かと思って声のした方を向くと、1人の男の人が、巨人のモンスターに追いかけられていた。
「そこの2人、助けてくれ」
「おい、おいどうするんだよハル」
「俺が聞きたいよ」
2人の近くまで、男の人が来ると「後は、よろしく頼む」と言い巨人のターゲットが2人に変わった。
「嘘だろ?」とトウヤは驚きながら腰に掛けている鞘から剣を抜いた。ハルは、後方に下がり魔法の用意をしている。
トウヤは、巨人のお腹に向かって単発突き技の
【フレイム・ストライク】で攻撃するも、
「おい、こいつ全然効いてねぇ」
と、トウヤが言うように巨人は少しよろついた位ですぐに体勢を整えトウヤに殴りかかってきた。
「トウヤ、大丈夫か!?」
と、ハルが聞くと
「あぁ、問題ねぇ!」
と、巨人の拳を剣で受けとめながらトウヤは言った。
「ハル、回復頼む!」
「トウヤ、わかった!」
ハルは、援助魔法の【ヒーリング・クリーン】を使ってトウヤのダメージを回復させている。
その後、2人は巨人と戦い続けていたが、
「トウヤ、魔力がなくなりそうだ」
「ハル、俺もだ、ポーションがあと1個しかねぇ」
「俺もだ」
2人は、長い間の戦闘で魔力を使い回復のポーションも残り1個になっていた。
それを知らない巨人は、トウヤに対してまた殴りかかってきた。トウヤはそれを剣で受けるも長くは持たなそうだった。するとハルが、
「トウヤ、あと少しだけ抑えててくれ」
「長くは持たないぞ」
「わかってる」
ハルは、なにか思いついたように援助魔法の詠唱ではなく別の魔法の詠唱を始めていた。
『俺の考えが正しければ、あいつの弱点は目だ
トウヤが目に剣魔法で攻撃しようとしても腕でガードしていた。つまり!』
そして、ハルは呪文の詠唱が終わるとトウヤが
「ハル、頼むぞ!」
「トウヤ、任しとけ!」
そして、ハルは攻撃魔法の【フレイム・バースト】を放った。そして、それは巨人の目に直撃し巨人は怯んでいる。ハルは、トウヤに
「あいつの弱点は目だ、目に攻撃すれば大ダメージを与えられる」
「わかった!」
トウヤは、怯んでいる巨人の近くに走りそして大きくジャンプした。トウヤは、
「ハルが、新技見せて俺も見せない訳ねぇだろ」
「トウヤ、やっちまえー!」
トウヤは、剣を後ろに持って剣魔法の2連撃技の【フレイム・サーグリッド】を放った。トウヤは、目に一撃目を入れると体を回転させもう一撃を放った。巨人は、叫び声を上げながら塵になって消えた。2人は、「よっしゃー」とハイタッチをして喜んでいた。そして、ハルが、
「すげぇ、ゴールド落ちたぞ」
「マジか!」
2人は、巨人を倒した草原に沈む夕日を眺めながら、
「トウヤ、もう魔力残ってないよ」
「はは、俺もだ」
「そう、トウヤあれって何?」
と言いながらハルが指さした先には家が建っているのが見えた。
「ハル、アレが次の村だ」
「あー、やっと着いた」
「早く行こうぜ!」
「トウヤ、そうだな」
と2人は、向こうに見える村に向かって駆けて行った。