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洞窟の調査ですわ

ブラックデビルが復活した翌日、エドヴァンは悪魔のいた洞窟へと調査隊を派遣し、現地調査を命じた。調査隊にはイクォス、ピアニス、アニスも加わり、魔物が襲ってきても調査員の安全を確保するため帝国の騎士団の中でも精鋭の部隊が護衛に付いていた。


そして今回はスピードが命とのことだったので


「では行きますわよ。煙草式魔法五式“紫煙”!」


ピアニスの“紫煙“で森の中心部へと向かうこととなった。


移動の最中、若干名が“紫煙”から落下しそうになったり、煙草の臭いと超スピードのせいで吐き気を催したりした者がいたが、特に大きな問題は無く、東の森の中心部にある悪魔の復活した洞窟へと辿り着いた。


「これは……」


「ああ……奴はもう完全に復活したと言うことだろう。」


昨日来た際には洞窟の周りはイクォスのテによって綺麗に整備されていたが、今はその面影はなく、洞窟の辺り一帯が滅茶苦茶に破壊されていた。ピアニスが入り口を塞いだはずの洞窟には大穴が空いており、悪魔が魔法を用いて脱出したことを表していた。


「奴はもうこの周辺にはいない。調査を進めてくれ。」


イクォスに言われ、数人の調査員がイクォスと共に洞窟へと入っていく。ピアニスとアニスも周囲の警戒をしつつ洞窟内へと入った。


洞窟内に入って2人がまず感じたのはむせかえるほどの甘いにおいだった。


「これは悪魔の煙草の残り香だ。残り香だけなら影響はない。」


「よし、では調査開始!」


イクォスの言葉に調査員達はほっとする。そして調査隊の隊長が調査の開始を宣言し、洞窟内の調査が開始された。


調査の内容としては主に悪魔の痕跡探しである。


帝国には髪の毛一本からその髪の毛の人物を捜し当てることのできる探査魔法の使い手が居り、悪魔の痕跡を見つけ次第、その使い手によって悪魔を探し出す手はずとなっている。


その為どんな小さな痕跡でも見逃すことがないように大人数の調査隊が組織されたのである。


調査隊の邪魔にならないようピアニスは洞窟の中を探索する。奥へ、奥へと探索を続け、気がつけばピアニスは洞窟の最奥。ニッコ・レートが座していた場所へと辿り着いた。


そこに500年にわたり悪魔を自らの内に封印し続けていた大賢者の姿はなく、古びた椅子だけがポツンと残されていた。


何の気なしに椅子を撫でるピアニス。すると


カチッ


と、何かがはまるような音がし、突如として椅子の周りに光り輝く魔方陣が出現した。


「な?!」


ピアニスが驚くまもなく魔方陣の輝きは強まり、思わずピアニスは目を閉じる。そしてようやく光が収まり、ピアニスが目を開けるとそこには


「あ、貴方…は……」


『我が名はニッコ・レート。大いなる過ちを犯した愚者である。』


大賢者ニッコ・レートがそこに居た


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