表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

64/82

大変なことになってきましたわね

王城の庭に不時着したピアニスはアニスによってすぐさまイクォスと共に謁見の間へと通された。そしてピアニスが先程起こった出来事を報告すると


「なんと……!ニッコ・レートの“古の黒い悪魔“が復活したというのか?!」


ピアニスの報告に皇帝エドヴァンは驚きの声を上げた。だが、すぐに切り替え、エドヴァンは宰相であるピアニスの父、マイルドに指示を飛ばした。


「マイルド!悪魔捜索隊の編成と、万が一帝国に侵攻してくる場合は民衆の避難を優先させるよう軍部に指令を出せ!」


「はっ!」


「アニス!諜報部隊に市場にて見慣れぬ煙草が出回っていないか調査せよ!!モシ吸った人間が見つかったら隔離するよう伝達しておけ!」


「分かりました父上!」


マイルドとアニスは礼をするとすぐに謁見の間から駆け足で出て行った。


「さて、イクォスと言ったな。其方の話をもう少し詳しく聞きたい。500年前、我が一族も関わっているというのであれば我も知らぬ存ぜぬではいられん。」


「分かった。」


エドヴァンに言われ、イクォスはピアニスに話した500年前に起きた出来事を包み隠さず話した。当時の皇帝が事実を隠蔽したことも。東の森の中心を囲う巨大な土壁を創り上げたことも。


話を聞いてエドヴァンは


「話は分かった。して、その悪魔を討伐する方法は分かっているのか?」


その言葉にピアニスはエドヴァンの前に出た。


「イクォス様の話によると、対抗できるのは私の煙草式魔法のみとのことです。ですので悪魔は私が対処いたします。」


その言葉にエドヴァンは再び驚愕のあまり目を見開いた。狼狽えるエドヴァンにイクォスはこう言った。


「俺から見ても彼女はマスターに匹敵する程の力を持っている。それに、俺も彼女を全力でサポートをする。」


イクォスのその言葉にエドヴァンはやや渋い顔をしながらも頷いた。


・・・・・


・・・


「フゥーー……なにやら大変なことになってきましたわね。」


「全くだ。二ヶ月ぶりの休日だったというのに3時間で終わってしまった。」


アニスが恨みがましい目でピアニスを見るが、ピアニスは無視して煙を吐く。


現在ピアニスとアニスは、ピアニスによって滅茶苦茶になった庭園の片隅に腰を下ろしながらピアニスは煙草を。そしてアニスは紅茶を嗜んでいた。ちなみにイクォスはエドヴァンがまだ聞きたいことがあるからと謁見の間に1人残っている。人払いもしていたことからなにやら内密の話があるらしい。


「それにしても、悪魔に対抗できるのが君しかいないなんて……煙草式魔法とは一体何なんだろうか。」


「イクォスが言うにはその悪魔が用いる魔法体系と同じものらしいですわ。それ以外はなんとも。」


ピアニスは肩をすくめた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ