目指すは煙草が特産品の領地ですわ
明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。
と言うわけで本日から執筆初めと言うことで、投降再開していきます。
「………フゥーー……」
ピアニスは学園の図書館で煙草を吸いながら大量の本を目の前にし、考え事をしていた。
大量の本の内容は全て500年前に存在したとされる大賢者ニッコ・レートに関するもので、ピアニスはあの事件以来、ニッコ・レートに関する情報を隅から隅まで調べていた。
すると、ニッコ・レートに関する書籍には興味深い共通点があることを見つけた。
「……なぜ、ニッコ・レートの没年が明確になっていないのでしょうか?」
そう、彼について書かれた書籍にはすべて彼の死について明言されていなかったのだ。
どの書籍を見てみても、最後は“ニッコ・レートはある年を堺に人目も着かぬ森へと移り住み、消息を絶ったと言われている”としか書かれておらず、明確な没年についてはどの書籍でも詳しくは書かれていなかった。
「ふむ……これは本当にイクォスがニッコ・レート本人である可能性がますます高まってきましたわね。」
そうで無くともニッコ・レートについて何かしらのことを知っているのは明白であろう。ニッコ・レートの開発したとされる加熱式煙草を使用している時点でピアニスはイクォスが何かしらの鍵を握っているのでは無いかと考えていた。
そして気になる点はもう一つ。
ニッコ・レートに関するの書籍の中で度々出てくるこの単語
“古の黒い悪魔”
健康至上主義者であったニッコ・レートは身体に害をなす世の中の煙草を絶滅させるためにこの悪魔を召喚したと多くの書籍で語られているが、結果としてこれは失敗したらしく、悪魔はニッコ・レートの願いを叶えず、悪魔の住む世界へと帰還したと書かれている。
そして、悪魔の使役に失敗したニッコ・レートは深い森へと移り住み、消息を絶った。
「……」
ピアニスは本を閉じ、少しばかりの間思案すると
「やはり直接確かめた方が良いですわね。ニッコ・レートが移り住んだその森を探してみることにしましょう。それと、知っていそうな方に聞いた方が良さそうですわね。アニス様に面談の申し込みをしなければ。」
ピアニスは立ち上がり本を元の場所に戻すと図書館を後にした。
・・・・・
・・・
「お嬢様、事業計画書が完成したそうです。さきほど計画書が届きました。それと手土産も」
「そう、ありがとうメビウス。」
ピアニスはメビウスから書類の束を受け取った。
ピアニスがクリーニアを滅ぼした際、ピアニスは褒美としてクリーニアがあった土地の一部を領地として受け取ったのだ。
現在ピアニスは領地経営の一環としてその土地で煙草の栽培を試みている。この計画書は領地における煙草の栽培、及び煙草販売の事業計画書である。
「でも随分早かったですわね。私としてはもう少しかかるものかと思っていたのですが。」
「なんでもフーレン殿を初めとした煙草農家の方々がお嬢様の名前を出した瞬間快く協力してくれたようで、予定の倍以上の早さで計画書が完成したとの報告を受けております。」
「まあ!では煙草農家の方々にお礼の品を。日持ちのするお菓子などが喜ばれるかも知れないわね。手配しなさい。」
「畏まりました。」
ちなみに初夢で沢山の星が舞っている夢を見たので、その夢が現実にならないかなぁ?と思っています。もしも初夢を現実にしてくれる方がいらっしゃるのであれば下にある星を沢山ポチってください。