向かう先はただ一つですわ
メリークリスマス
どうも、モンハンひとりぼっちクリスマスです
幽閉されていた塔から出たピアニスの向かう先はただ一つ。王宮であった。
「いたぞ!捕らえろ!多少傷が付いても構わん!!」
隊長らしき兵士が指示を飛ばし、兵士達がピアニスを包囲し襲いかかる。だが
「煙草式魔法三式“副流煙”!!」
それは愚策だった。
「ぐああああ!!」
「い、息が……」
ピアニスを包囲したことにより兵士達はまともに“副流煙”をくらい、数人を残し、ほとんどの兵士は呼吸困難に陥り倒れた。
「ええい!とにかく時間を稼ぐのだ!兵士達に浄化魔法を掛けろ!奴の煙はそれで防げる!!」
倒れなかった兵士はぎりぎりで浄化魔法を自身に掛けることに成功していたらしい。だが、彼等は気がついていなかった。自分たちが煙草の吸い殻を踏んでいることを。
「足下注意ですわ“ポイ捨て”!!」
次の瞬間、兵士達の足下にあった煙草が爆発し、兵士達は吹き飛んだ。
そしてピアニスは腰が抜けて動けなくなっている隊長の下へと優雅に歩いて行くと、こう尋ねた。
「さて、ザンゲルツ宰相はどちらにいらっしゃるのでしょうか?」
・・・・・
・・・
その後、クリーニアの精鋭部隊やら何やらが出てきたが、ピアニスは全てねじ伏せ、大小合わせ計6部隊。兵士の数にして約1500人を打ち倒し、ピアニスはザンゲルツ宰相の元へと辿り着いた。
「見つけましたわ。ザンゲルツ宰相。いや、マーラス様のお父様と呼んだ方がよろしいかしら?」
「……我をどうするつもりだ。」
「クリーニア国王。並びにマーラス妃とともに帝国の法にかけますわ」
「………クリーニアはどうなる。」
「帝国の属国として私が治めますわ。そうですわね。煙草が名産の国とするのも良いかも知れません。」
「貴様!!!!この清潔な国を穢れた煙草畑にする?!ふざけるな!!!」
ピアニスの言葉を聞いたザンゲルツは怒りの余り、恐怖心を忘れ、ピアニスへと飛びかかる。だがピアニスはそれを見ても慌てず、咥えていた煙草を手に持ち
「“根性焼き”」
飛びかかってきたザンゲルツの額に押し当てた。
「ぐあああああああ?!?!?」
ザンゲルツは強烈な熱さと痛みに悶え、すぐに耐え切れず気絶した。
額には巨大な火傷ができていた。
・・・・・
・・・
「お嬢様、国王の居場所が分かりました。城の最上階です。」
「分かりました。では貴方たちはザンゲルツ宰相を預かっていてくださる?私は国王を捕らえてきますわ。」
「畏まりました。」
ザンゲルツの身柄を後からやってきた2人の侍女に任せ、ピアニスは缶ピースとシガレットホルダーを取り出した。
「煙草式魔法五式“紫煙”」
そして紫煙を創り出すとピアニスは飛び乗り、城の最上階へと飛んでいった。