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たまにはいつもと違う煙草というのも良いものですわね

「ふぅーー……」


ピアニスは寮の自室にていつもの金ピースとは異なる煙草を吸っていた。


そう、本日ピアニスに会うために王城までやってきた煙草農家代表のフーレンがピアニスに感謝を込めて創り上げた新銘柄、“セブンスター”と“ピアニッシモ”である。


まず始めにピアニスは金ピースよりもかなり細長いピアニッシモに火を付けた。


「フゥーー…メンソールと軽めの吸い心地がよろしいですわね。臭いも余り気になりませんし、これならば女性でも吸いやすいでしょうね。」


ピアニッシモを吸うピアニス。中々気に入ったようで、すぐさま2本目に火を付けた。


「……難点は吸った気が余りしないと言ったところでしょうか?」


ピアニッシモの評価をしていくピアニス。その途中で、あることに気がついた。雄のウェアウルフ達がピアニスの顔を少々赤い顔でちらちらと見ているのだ。


(……?私何か変なことをしましたでしょうか?)


改めて時分の姿を振り返ってみるが何も変わったことはしていない。


(……もしかすると)


ピアニスは魔力の流れを見る。すると、ウェアウルフ達に若干の魅了魔法がかかっていることに気が付いた。


(魅了魔法の魔力は……私から来ていますわね。ということは……)


ピアニスはピアニッシモを見る。


「……なるほど。ならばこれを煙草式魔法六式“魅了煙チャームスモーク”と名付けましょう。」


新たな煙草式魔法の会得にピアニスはとても満足そうな顔でピアニッシモを吸った。

「さて次は……」


ピアニッシモを堪能したピアニスの目に映るのはフーレンから渡されたもう一つの煙草、セブンスターであった。


・・・・・


・・・


「スゥ…フゥーー……これは…ピースにも劣らない中々味わいのある煙草ですわね。これは少々リピートも考えなくてはなりませんわね。」


ピアニスはそう言いながら本日8本目のセブンスターに火を付ける。


「ふぅーー……?!」


煙草を吸おうとした瞬間、電撃が走るかのような感覚がピアニスの全身に駆け巡る。そしてピアニスの頭にある言葉が浮かんだ。


「これはまさか……」


そう言ってピアニスは部屋の窓を開けると


「煙草式魔法七式“七星”!!」


と、頭に唐突に浮かんだ新しい煙草式魔法の呪文を唱えた。すると、灰皿の中でくすぶっていた7本のセブンスターの吸い殻が次々と飛び出した。


吸い殻はピアニスの周りで円を描くように回っている。


(この魔力の流れは……“ポイ捨て”に似ている?と言うことはまさか!)


ピアニスは右手で銃の形を作ると、寮の近くにある大きな木に照準を合わせた。


「……ファイア!」


ピアニスがそう言った瞬間、ピアニスの周りに浮いていた吸い殻の一つが銃弾のような勢いで木へと飛んで行き


ドォン!!


爆発した。


煙草式魔法四式“ポイ捨て”よりかは爆発の威力は低いが、それでも十分な火力が出ている。


「ふふ……まさか本日だけで2種類もの新たな煙草式魔法を会得できるとは…フーレンに感謝しなくてはなりませんね。」


ピアニスは笑顔で寮の窓を閉めた。


外では原因不明の爆発で学園の警備兵が来て賑わっていた。


ピアニスの煙草式魔法一覧(現状)

一式:根性焼き

二式:主流煙

三式:副流煙

四式:ポイ捨て

五式:紫煙

六式:魅了煙

七式:七星

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