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淑女ですので手荒な真似は苦手ですわ

どうも


就活1次試験5連敗です

「首尾は?各自報告せよ。」


「問題ない。指示通り畑の近く、計18カ所に」


黒いローブを着た男達が煙草畑の近くにある森で怪しげな会話をしている。


「こちらも問題は無い。全て指示通りに。」


「俺ん所は畑の形状が報告と差異があったから独断で設置場所変えたぜ。」


「それくらいはよい。各自に任せる。……アルゴはどうした?あれだけ律儀な奴が定時報告を怠るとは思えんが」


「そういやさっきから見てねえな。」


「アルゴの捜索を推奨する。」


黒いローブを着た男達はいなくなった自分たちの仲間の捜索を開始しようとすると


「あら、作戦とは何のことですの?」


突如頭上から聞こえた声に上を見上げる男達。


「あそこだ!木の上!」


黒いローブを着た男の一人が辺りの木の中でも一際大きい木を指さす。


そこには、木に縛り付けられ、気絶しているのかぐったりとしている自分たちの仲間アルゴと


「フゥーー……よろしければそのお話、詳しく聞かせていただいてもよろしくて?」


凄絶に、そして冷酷に、美しく嗤うピアニスがいた。


・・・・・


・・・


「さて……」


吸い終わった煙草を携帯灰皿に入れ、木から優雅に飛び降りる。そして、黒いローブの男達の目の前に降り立ったピアニスは銀色の円柱状の物を取り出した。


「これを一体どうお使いになるおつもりで?」


「「「「」ッッッ!!」」」


男達に緊張が走る。


「作戦とやらを話してくれるのであれば、命と今後の生活は保障しましょう。」


「はん!話すかよ!」


男達の中の一人が威勢よく答えた。それに伴いほかの男達もローブの下に隠していた武器を構える。


それを見たピアニスは哀しげに目を伏せ煙草に火を付ける。


「そうですか……では」


「……っ!?!!がっ!!!」


先程威勢よくピアニスの提案を断った男が数メートル吹き飛ばされ、木に激突し動かなくなった。


「淑女ですので手荒な真似はしたくないのですが、降伏しないというならば仕方ありません。お覚悟を」


ピアニスは煙草に火を付けた。


・・・・・


・・・


煙草を吸うピアニスの足下には黒いローブの男が4人転がっている。誰一人として死んではいないが、誰一人として気を失っていない者は居なかった。


「フゥーー……さて、面倒なことになってしまいましたわね。皆様お疲れだったのかすぐに寝てしまわれましたし」


ピアニスが手にしている銀色の円柱状の物体は魔力によって作動する爆弾である。


ピアニスが解析してみたところ、この爆弾自体の殺傷能力は低いが、炸裂した瞬間、中に入っている油がばらまかれ、周囲を火の海にする様な仕組みが施されていた。


(何故このようなものを戦場近くの煙草畑に……それに彼等は此度の戦について知っていた様子……これは何か裏がありそうですわね)


しばらく考え込むピアニス。そして


「これはどうやら少々気を引き締めなければならないようですわね。」


新たな煙草に火を付け、ピアニスは森の中を歩き始めた。


内定もらえない僕のためにブクマと評価くだしぃ

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