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モノクロームの夢の中から  作者: 彩霞
1章 白枝亭での毎日
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97 ちょっと大変な事態に?

「じゃ、ちょっと話戻るんだけど…

 リック、もう一度簡単に出いいから話してくれる?」


みんなが席に着いたのを確認して、マリーさんがフェリックスさんに話を振った。

何だか深刻そうな雰囲気…


「俺たちが護衛の依頼を受けて、ニーゼルまで行ったのはクルトさんもミアちゃんも知ってるよな。

 そのときにも見たんだけど、悪魔が増えてる気がするんだ。」

「増えてる…とは?」


クルトさんが怪訝そうに尋ねた。

そいえば、街でもそんな話は聞いてないよね?


「うん、実は護衛途中に何度も悪魔を見たんだよ。

 ただ、空を飛んでる小さなやつで、襲ってきたりはしなかったんだけどね。

 もしかしたら、同じやつが何度も飛んでたのかもしれないけど、こんなに頻繁に見ることなんてなかったからさ。」

「なるほど…」

「最初に確認したのが、ニーゼルに向かってる途中で、着いてからはあんまり気にしてなかったんだけど、帰りはさらに活発に動いてるような感じで、何度も見たんだよ。

 それで、さっきも冒険者ギルドに行ってきたんだけど、街の付近はあんまり来てないみたいだけど、やっぱり俺たちが見始めたくらいの時期から、目撃の報告が増えてるみたいなんだよ。」


そっか…街にいたらあんまり感じることなかったのはそのせいなんだね。

ちっちゃい悪魔かー…ちっちゃくてもやだなあ…

何だか空気も重いよ…


「ただ、未だに襲われたっていう報告も上がってきてないみたいでさ…

 今までだと悪魔は人を見れば襲い掛かってくるようなやつが普通だって言われてたんだけど、ギルドの方でも不審がってるよ。

 今見てる悪魔も、何か偵察のような感じじゃないかっていうことで、総力をあげて情報を集めてるみたいだけど、まだはっきりしたことは分かってないみたいなんだ。」

「というわけで、何かちょっと気になるわよね…

 うちも、お客様から何か聞ければいいんだけど。」


マリーさんが後を引き継いでそう言った。

襲われないのはいいと思うけど…何だか不気味だよね。

うちならいろいろ情報集めることもできそうだよね。

そりゃ冒険者ギルドの方がたくさん集まるとは思うけど、何もしないよりいい気がする。


「よし、少し情報収集を心掛けておこうか。

 マリー、そっちは頼んだよ。

 ミアも何か教えてもらえたら私かマリーに必ず教えてくれ。」

「はい!」


よっし、今日の夕方から早速がんばらなきゃ。

たくさんお客様来てくれるといいな。

どんな風に聞いたらいいか考えておかなきゃいけないね。

んー…


「さて、それじゃもう1つの方ね。

 アリサ、お願いしていい?」

「はいー、もちろんですよー。

 それではー、ミアちゃんー、行きましょうかー。」

「ほへ?」


突然言われたから頭が固まっちゃった…

行くって…どこへだろ?


「あ…そっか、まだミアに言ってなかったわ…

 アリサと一緒に魔法士ギルドに行ってきてほしいの。」

「魔法士ギルドに?」

「ええ、例の杖の件よ。

 今のところ何ともなさそうだけど、一応しっかりしたところで見てもらった方がいいわ。

 レイアさんたちも、午前中に魔法士ギルドに報告に行ったみたいだから、たぶん話も通ってると思うわ。」

「わたしもー、簡単にお話をー、伺いましたからー、一緒に行きますよー。」

「は、はひ…」


どんなこと調べられるんだろ…何だかちょっと怖いかも…

とにかく準備するために、部屋に戻ろうとしたらもう一度声を掛けられた。


「ミア、ごめんもう1つだけお願い。

 フィランダーさんとレイアさんに声を掛けてあげて。

 リックたちと話したがってたから。」

「はーい。」


準備も急いだ方がいいかな?

階段を駆け上がって、マリーさんに言われた通り、部屋に戻る前にフィランダーさんの部屋の扉をノックした。


「何かな?」

「すみません、ちょっといいですか?」

「ああ、今開ける。」


よかった、声でわかってもらえたみたい。

しばらく待ってると、扉が開いてフィランダーさんが出てきた。


「何かあったのか?」

「えと、フェリックスさんたちが帰ってきたから…

 あ、あのフェリックスさんは[無垢なる白(イノセントホワイト)]の…」

「ああ、知っている。

 もしかして話ができるのかな?」

「はい、食堂にいます。」

「ありがとう。」


そういうとフィランダーさんは隣の部屋をノックしてレイアさんを呼んでる。

こっちはもうだいじょぶそうだね。

見えてるかわかんないけど、フィランダーさんの後姿にお辞儀して、自分の部屋に入った。


んー…準備って言っても、何かいるのかな?

とりあえずエプロンは外して行こう。

発動体(ペンダント)はいつもつけるようにしてるから問題ないし…

あれ、準備完了かも。


「お待たせしましたー。」

「慌てなくてもー、大丈夫ですよー。」


階段を駆け降りるとアリサさんも準備してくれてたみたいで、扉のとこに立ってる。

テーブルではフィランダーさんとレイアさんがフェリックスさんたちといろいろお話してるみたい。


「それじゃ、いってきます。」

「はい、気をつけてね。

 アリサ、ミアのことよろしくね。」

「任せてくださいー。」


マリーさんに見送られて、いざ魔法士ギルドへ出発!

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