表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
モノクロームの夢の中から  作者: 彩霞
1章 白枝亭での毎日
9/130

8 魔法

「ユーリさん、こんにちはー。」



今日は、ちょっと休憩をもらって、報告も兼ねてユーリさんの所にお邪魔しにきた。

んだけど…そこには先客がいた。



「あ、お客様、ごめんなさい。」

「あら、ミアちゃん、どうぞー。」

「い、いいの?お客様が…」

「いいのいいの。ね、先生?」



先生と呼ばれたその人は、クルトさんと同じくらいの年齢の男の人だった。



「構いませんよ。僕だっていらっしゃったお嬢さんと同じようなものですから。」

「ふぇ?」

「この方はあたしの魔法の先生よ。先生、この子は白枝亭で働いてるミアちゃん。」

「なるほど、はじめまして。ゼルマルと申します。」


と立ち上がってお辞儀してくれた。

こんなあいさつされたことがなかったのでちょっとびっくり。



「はぅ、あ…み、ミアです。よろしくお願いしますです。」



慌てて返事をしたけど、噛んじゃった…



「ふふっ、ミアちゃん緊張しすぎよ~?」

「えええっ、でもでも…」

「あんまり硬くなられると先生も困っちゃうわ。」

「あぅ…スミマセン…」

「こらこら、あんまり困らせてはいけませんよ、ユーリエくん。ま、でもミアさんもあまり気負わずにお付き合いくださいね。」



あたしが縮こまったのを見てか、先生ことゼルマルさんが助け船を出してくれた。

よかった、優しそうな人で…



「あの…何てお呼びすればよいですか?」

「ゼルでも先生でも、好きなように呼んでくださって結構ですよ。」

「ゼル…先生……はい、ゼル先生。」



何となくくっつけちゃった。いいよね。笑顔でうなずいてくれたし。

そういえば、魔法の先生…っていってたけど…



「もしかして、ユーリさん魔法使えるの?」

「あれ、言ってなかったっけ?使えるわよ。青色だけだけどね。」

「青色だけ?」

「ミアちゃん、魔法のことあんまり知らない?」

「うん…」

「白枝亭なら魔法士も来るんじゃないの?」



と不思議そうに尋ね返されたんだけど、宿で魔法使ってる人なんか見たことないんだよね。



「まぁ、冒険中でもないと冒険者が魔法を使うことも少ないでしょう。」

「そっか。さすが先生。何でもお見通しね。」

「それはあなたの先生ですから。」

「何か引っ掛かるわね…。」



言葉だけ聞いてると何だか怖いけど、2人とも笑ってるから大丈夫だよね…?



「ところで、ミアさん。魔法に興味があるのですか?」

「えと、あんまり良くわかんないです。ユーリさんが魔法使いだったのもびっくりだし…」

「ふむ。ユーリエくんも魔法は使えるが、いわゆる魔法士ソーサラーではないのです。魔法の素質を持つ人は割といるのですが、1色のみの素質という方も少なくありません。もちろん、素質があればそれなりに魔法を行使することはできますが、2色以上を使いこなせて初めて魔法士と呼ばれるのですよ。ま、白色だけは別ですが。」

「ちなみに、先生は緑色と青色の2色が使えるから魔法士なのよ。」



ふーみゅ…ゼル先生もすごいけど、ユーリさんもすごいんだぁ…



「ところでミアちゃん、何か用事があったんじゃないの?ご注文?」

「あ、そうだった。びっくりして忘れるとこだったよー。」

「なるほど、それでは私はこのあたりでお暇させていただきますよ。お茶、ごちそうさまでした。」

「あ、先生ごめんね。また来てね。」

「さ、さよならです。」



笑顔で手を振るユーリさんと、あたしに軽く会釈してゼア先生は帰って行った。



「それで、今日は何のご注文かな?」

「えと、注文はないんだけど…マリーさんとクルトさんがいいって言ってくれたの!」

「ん、そっか。それじゃ計画立てなきゃね。今は…休憩時間で出てきたのよね?」

「うん。だからあんまり時間がかかると困るかな…晩の準備も始まっちゃうし。」

「それじゃ今度、白枝亭に顔出すから、そのときに相談しましょ。」

「わーい、じゃ、お待ちしてますっ!」



とってもわくわく♪何だか大冒険(?)の予感がする…かも!

ちょっと説明っぽくなってしまいました…

少し訂正

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ