第六十八章 傭兵と前線基地攻略
ついにシュウ達が進行を始める…。
追記:8/16
タイトルが「~章」で終わっていたのを修正しました。
あと8500ユニーク達成です!
これからもよろしくお願いします!
―永遠亭―
シュウ達が玄関をくぐると中は異様なまでの静けさに包まれていた。遠くで声がしているのが微かに聞こえるだけである。廊下は不自然にまっすぐ伸びており、床は紅く染まっているのにも関わらず、両サイドのふすまは汚れ一つ付いていなかった。廊下の途中にはいくつかのふすまが「横向きに立っていた」。
「早苗、一応いつでも戦えるようにな」
『はい』
シュウは手元にスペカと自動小銃を、早苗は右手のガトリングを展開しゆっくりと廊下にあがった。グリップの事を考えて靴は脱がなかった。一歩踏み出すたびに「ゴト…」と、硬質な足音が響く。ふと早苗がガトリングを前に突き出して構えた。
『前方の遮蔽物の影、生命反応多数です』
『だそうです』
「だろうな、あの立ち方は不自然だ」
オペレータの音声に二人が首肯すると同時にふすまの影から「アサルトライフルを構えた」ウサギの少女たちが上半身を乗り出した。銃口はシュウに向いている。
「早苗、スマンが装甲になってくれ!」
『ここは私が倒しますのでシュウさんは頃あいを見計らって手前のふすまへ!』
「了解!」
早苗が立膝の状態になってその後ろにシュウが隠れた。それと同時にウサギ達のアサルトが火を噴き、早苗の装甲に火花を散らす。しかし早苗はそれを気にも留めずにガトリングを掃射する。すると一斉に彼女たちが隠れて遮蔽物に身を隠した。が、遮蔽物と言っても所詮はふすま。結界で多少強化されていようと本質は手でも破れる程度のもの。それゆえに弾は貫通し、ウサギたちを掃討した。
確かに全てのものが倒れたはずであった。しかし最前列を除いてウサギの少女は立ち上がった。
『嘘…なんで立ちあがれるの…?』
「疑問はあとだ!とにかく遮蔽物まで走るぞ!」
シュウは早苗の影から飛び出し、倒れかけのふすま目指して走った。もちろんウサギはシュウに発砲する。シュウはふすまとは反対の壁に進路をかえた。ウサギは予想外の行動に狙いが外れた。
(あと3メートル!)
ウサギ達はシュウが移動したのを追いかけるように横なぎに撃っている。シュウは反応が思ったよりも早い事に内心舌打ちしながら「壁を蹴った」。もともと壁に向かっていた事もあり、その反動は大きく、壁からの力を一身に受けたシュウは血糊で摩擦の少なくなった床を滑った。結果、シュウは無事に手前のふすままで辿りついた。シュウはふすまの内側に鋼鉄の板を創り出し、身をゆだねた。そこに早苗があるいてきた。集中砲火を受けているが気にしている様子はない。
『凄い身のこなしですね…』
「早苗、とりあえず隠れろ。火花が散っててそっちを見づらい」
『そうですか。…どうなってるんですか?なぜアサルトなんてものが幻想郷にあるんですか?』
「知らない。言える事は何者かが介入しているってことぐらいだろ」
奥の方の喧騒がだんだん近づいてきているようだ。微かに聞き取れる言葉の雰囲気では誰かを追っているようではあった。
『誰かが逃げ回っているようですね』
「とりあえずそいつと会ってみたいな。場合によっては戦力になるかもしれない」
『そのためにもここを突破ですね』
「だな」
シュウはさっき取り出したスペカを発動した。
神威「ホーリーランス」
魔法系統聖属性の直線攻撃である。シュウの前方に魔法陣が現れ、その中から巨大な槍が飛んで行った。立ち上がる者は2,3匹だった。そのウサギの少女は後ろを気にしているようだ。その頃になって奥の喧騒が何を言っているのか理解できるほど大きくなっていた。
『そっちに逃げた!』
『大丈夫!あっちは侵入者用の基地がある!』
『基地が壊滅したらしいよ!』
『だったら残ってる奴らをこっちに回して挟み撃ちにするんだ!』
『基地は!?』
『諦める!』
「とにかく残ってる奴らを向かわせるとまずそうだな」
『ですね』
そう言ってる間にも二人で銃を撃ち放して残りのウサギを制圧した。その時だった。ウサミミコスプレ少女が現れたのは。
間に合いませんでした!すいません!
最近プライベートの用事が多くて書ける時間がありませんでして…。
ご迷惑かけますが、今後もよろしくお願いします。