第四十四章 傭兵と早苗
腋巫女その2登じょ(ry
「ついに、着いたね…」
「あぁ…」
シュウ達は守矢神社に到着していた。―が、
「早速用事を終わらせるか」
「だね」
「……」
「どうしたの?」
「用事って何だっけか?」
「何言ってんの?用事っていったら…」
「言ったら?」
「……」
「……」
「なんだっけ…」
二人して目的を失念していた。その後、思いだそうと鳥居のそばで考え込んでいると階段を上がってきた少女に声をかけられた。
「あの…大丈夫ですか?」
「え?」
「大丈夫ですか?」
「あぁ、問題ない」
「…。そこは違うでしょう…」
後ろを向いて何か言いたげに呟く少女。
「なんか言ったか?」
「いえ。なんでしたら上がっていきます?」
「妖夢、どうする?」
「え?あ…うん。それじゃあお言葉に甘えて。よろしくお願いします…えぇと…」
妖夢が名前を呼ぼうとして言葉に詰まった。少女はそれを正しく汲んで自己紹介を始めた。
「東風谷早苗です。早苗、でいいですよ。それじゃあどうぞ」
二人は誘われるままに母屋へと足を踏み入れた。
「あ、それじゃあ私はお茶を入れてくるのでそこで待っててください」
早苗はそう言って奥に行ってしまった。自然と二人が客間に残される。立ったままと言うのも何なので座ろうとしたが、座布団が一つしかなかった…。
二人共相手が使うと思ったのか座布団を挟んで座っていた。
「シュウ、座布団使わないの?」
「妖夢が使っていいぞ」
「私はいいよ。シュウが―」
「いやいや、妖夢が―」
「お待たせしま…」
「あぁ、どうも」
「………///」
早苗が言葉を失ったのはシュウが座布団に胡坐をかいていてその上に背後から抱かれるように妖夢が座っていたからである。ちなみに妖夢は羞恥で紅くなっていたりする。
「シュウぅ…やっぱり普通に―」
「家ではいつもそうしてるんですか?」
「そうだな…」
「こんな体勢したことないよ!?」
「そうなんですか…」
話しながらお茶を配り終えた早苗が二人の対面に座り、本題を切りだした。
「それで…。今日はどんな用事だったんですか?」
「それが、主に言われてきたのは覚えてるんだが…。」
「…覚えてないんですか?」
「何せ道中が激しかったしな」
「もしかして、さっきの落雷って…」
「あれは俺が」
「へぇ…。強いんですね」
「…そうか?」
「シュウ…自覚持った方がいいよ?」
「自覚、なぁ…」
ちなみにこの時シュウは妖夢の方を向いて話したのだが、体勢上そうなると耳元で囁く形になり、妖夢がさらに赤面していたりする。
閑話休題。
「それにしても…用事が思い出せないと、どうにも…」
「そうだな…」
話題が行き詰まり始めた。その時
「おーい。早苗ー。頼まれたものを持ってきたよ―おや?」
現れたのはにとりだった。
「もうできたんですか!?」
「うん。これが注文の品だよ!」
そう言って指差したのは。
「パワードスーツ…ッ!?」
「にとりさん!早速着てみても!?」
「いいよ。最初は動きに慣れるまでセーフティモードで動くようになってるから」
そう言って早速着用する早苗。メタリックなボディから早苗の顔が出ていてなんだかラノベの世界の様だった。
「まるでラノベだな」
「ライトノベルをご存じで!?」
「え?まぁ外来だしな」
「それじゃあ!来週あたりに秋葉いきませんか?」
「え?幻想郷に秋葉が?」
「博霊神社からそとに出られますよ?…まぁ特別な許可が必要だったり持ち込み制限があったりしますが」
「なん…だと…ッ!?」
「あー。早苗」
「はい?どうしました?にとりさん」
「着た感じはどうだい?」
「全然違和感ないです。むしろこの普段より軽い気がします」
「反重力装置も上手く動いてるみたいだね」
「なんでまたパワードスーツなんて作ったんだ?」
「モビル○ーツが良かったんですけど流石に大きすぎるのでしまうところが無いじゃないですか」
「しまう場所があったら作らせたのか?」
「もちろん!巨大ロボは人類の浪漫ですから!」
「……」
「えぇと…シュウ。これ何?」
「ん?あぁ、妖夢は知らないか。これは戦闘用強化外骨格ってところだな。これを着れば耐久性、機動性、筋力とか…その他もろもろが補助、強化されるんだ」
「それじゃあ、実践テストと行きたいんだけど…シュウ、相手してくれるかい?」
「構わないが、耐久性は?」
「レールガンぐらいなら耐えられるよ」
「武装は?」
「一応マシンガンとか”いろいろ”ついてるけど…あんまり使わないだろうね。弾幕張ったほうが実践的だし。一応オートリロードはついてるけど」
「充分だ。それじゃあ早苗。”銃弾戦”といこうぜ」
スペルカードケースを展開しながらシュウはそう言った。
――to be Continued...
…。最近バトルばっかりだな…。