表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
弾丸と幻想郷  作者: 紀璃人
傭兵と終わらない冬
18/94

第十七章 傭兵と妖夢

…妖夢がキャラ変わってる…。

もう少し丸くいきたかったなぁ…

 妖夢と並んで台所に向かう。うん、やっぱり少し拗ねてるっぽいなぁ。 でもなんか可愛いな。



「シュウ?」

「ん?どした?」

「いや、じっとこっち見てたから」

「そうか?」

 そんな風に会話をしながら台所に二人で並ぶ。

 俺が人参を洗って皮を剥き。妖夢がそれを切っていく。ちなみに今日は肉じゃがだったりする。


トン、トン、トン…。


 リズムの良い音がしている。やっぱりずっと家事をこなしていただけあって上手いな。あ、そうだ。一応聞いておくか。料理始めてから機嫌治ったっぽいな…。

「なぁ、妖夢」

「なに?」

「リリーってなに食べるんだろ―」


トン、トン、……ガッ!


 何事!?

 さっきまで普通に話してたのに、一気に不機嫌モード!?包丁がまな板の半分よりしたまで食い込んでるんですが!?

「別に要らないんじゃない?」

 怖っ!包丁を野菜に叩きつけながら低い声で虚ろに呟くの止めて!

「よ、妖夢…?」

「ん?なぁに?(にこっ)」

「とりあえず包丁置こうか。そして包丁の切っ先は人に向けてはいかん」

「うん。知ってる」

「いや、だからとりあえず置いてくれ…。もしかして怒ってる?」

「なんで?」


 一向に包丁を置く気配がない妖夢。

 これって所謂嫉妬だよな…。って事は?…ここは戦略的撤退だな。いや、命のために撤退しよう。さて、どう引くか…?


「シュウ、ちょっといいかしら?」

 幽々子さんキター!!この助け船に乗るしかない!

「了解です。妖夢、ちょっと外すな」

「解ったけど…」

「そんなに時間はかからないわ。それに別に盗ったりしないから安心していいわ」

「べ、別にそんなこと心配してた訳じゃ―」

「じゃあ、借りてくわね〜」



「幽々子さん、用事ってのは―」

「特にないんだけどね」

「え?じゃあ…」

「多分あの子、そろそろ独り言で本音を漏らすんじゃない?私は応援してるから、行ってきなさい」

 全部お見通しって訳か…。期待に答えない訳にはいかない。

「ありがとうございます」

「あの子の事、よろしくね」

「了解です」

 俺は妖夢の待つ台所へ向かった。




「もう、最悪…」

 シュウが台所を覗くと妖夢は一人自己嫌悪に陥っていた。

「シュウはなにも悪くないのに…。と言うかさっきのは流石にないなぁ…。私って情緒不安定?いや、たぶんまだ慣れてないだけ。自分の気持ちに素直になれないのもきっとそのせいのハズ。だから―」

「だから?」

「だから私はシュウに…」

 そこまで呟いて固まる妖夢。そして壊れかけのロボみたいにこちらを向く。ギ…ギ…ギギ…と言う擬音がとても似合う気がした。

 そしてシュウを視界に納めて完全に硬直する妖夢。

「だから俺に、その先はなんだ?」

「……。」

 

 妖夢 は 思考停止 に 陥った。


 シュウが妖夢の肩を叩くとハッとしたようにこちらを見て、みるみるうちに赤くなっていった。

「シュウ…」

「ん?」

「どこから聞いてた?」

「もう、最悪…。あたりから」

「最初からじゃない…」

「まぁ、そうなるな」

 妖夢はしばらく沈黙し、意を決したかの様に話し始めた。

「ねぇ、シュウ」

「なんだ?」

「さっきはごめんね、ちょっと、リリーさん来てから動揺してて。だからかな、嫉妬とか全部ぶつけちゃって」

「妖夢…」

「だって、邪な理由じゃなくてもシュウが女の子を連れてきたから。それにリリーさんもシュウに懐いてたし。ちょっといい感じになってて。私の方が先なのにって思っててっ」


 なにかが吹っ切れたのか一気にまくし立てる妖夢。ちなみに顔が真っ赤だ。


「ここまで聞けば分かると思うけど、やっぱり言葉にして伝えたいと思って」

 そこで一旦区切りをつける。聞いてるこっちまで心拍数が上がってきた。

「私、シュウの事が、好き…だよ…」


 やっぱりコイツは可愛いな。

「俺も、妖夢の事は好きだぜ」

「それじゃぁっ!その…」

「付き合おう」

「あ…うん」

 やっぱり可愛い。



しばらく書いてなかったから恋愛ものが書きたかったんだ。

後悔も反省もしていない。ただ達成感はある。

しかしこの所為で今後の展開に困ってはいる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ