第十二章 後編 傭兵と宴会
気がついたら長くなっていた…だから前後編仕様です。
かくして俺は博霊神社に来ていた。
高校時代(と言っても一年ちょっとだったが)は寮に入って自炊してたし、義勇軍時代や傭兵の頃は戦地で自炊してたし、寺子屋でけーね先生に夜食だしたら旨いって言ってくれたし、料理には結構自信があったんだ。
だから昼ごろにやってきて料理を手伝う様に言われてきたんだが。
既に始まってるってどういうことなの…?
あれ?開始時刻は19時になってるんだけど?今まだ12時半だぜ?なんで始まってんの?あ、でも流石に紅魔館組はいないな、吸血鬼だし。あれ?じゃあなんで美鈴は魔理沙と飲み比べしてるんだ?
とりあえず霊夢のもとに向かった。
「よ、霊夢」
「あ、来たのね」
「既に魔理沙と美鈴が始めてるんだが、妖精たちとルーミアも料理食ってるし。」
「あぁ、あいつらはあれでいいのよ。こっちはこっちで始めましょ」
「それは良いけどよ、食材は夜までもつのか?」
「夜の分は紅魔館で用意をするらしいわ」
なんか太っ腹なのか?でも異変の慰謝料とかそういうことなのか?
18:30 紅魔館組到着
「シュウ、もういいわ参加してらっしゃい」
「いいのか?」
「いいって言ってるじゃない」
許しがでたので宴会場のほうに足を向けた。
美鈴は魔理沙に三国志について熱く語っているが、魔理沙はルーミアの髪で遊んでいる。まぁ、美鈴も気にしていなそうだしいいけど。
そして霊夢はレミリアと縁側でなにやら話している。すると後ろから声をかけられた。
「あ!あんたはこのまえの!」
「ん?⑨じゃないか」
「リベンジよ!リベンジ!あたいにかかってきなさい!」
「チルノちゃん、普通はそのセリフは挑戦を受けた方が言う言葉だよ…。っていうか止めようよ!」
「受けて立つさ」
「こーかいするなよ!なんたってあたいは『さいきょー』なんだから!」
そういうとチルノは氷の剣をつくりだし、襲いかかってきた。となりにいた大妖精はおろおろしている。ちょっと遊んでやるか、などと考えていたら大上段でジャンプして迫ってきた。
「さすが⑨。隙だらけだぜ」
「うるさい!」
攻撃するのも面倒になるほど隙だらけなので、俺は一歩下がることにした。するとチルノはそのまま顔面から落下した…。
「ぶへらっ!」
「……。」
「これからがほんきなんだから!」
若干涙目でそう言うと、チルノはめちゃくちゃに振り回しはじめた。正直危ない(料理にあたりそうで)。
なので俺は早急に終わらせるべくナイフを一本取り出し投擲した。ちなみにこのナイフは紅魔館で拾ってきたものだ。そのナイフはまっすぐに飛んでいき、けん制のつもりが額へと吸い込まれていった。
「みぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「あ、けん制のハズだったんだがなぁ…」
俺がナイフを回収していると咲夜がやってきた。
「そのナイフ、うちのよね?」
「あぁ、落ちてたもんでな。再利用させてもらってた」
「そう、それは私のなの」
「じゃあ返すよ」
そう言ってナイフを渡した。するとナイフは一瞬できえた。恐らくしまったんだろう。直後―。
カカカカカッ!
彼女の周りには同じようなナイフがたくさん刺さっていた。
「あれ?失礼。ちょっと落としてしまいました」
「(ちょっとじゃねぇぇえ!!)…ソウデスカ」
よかった、戦わなくて。ナイフのスペルカードっていってたからてっきり短剣の剣技かと思ってたんだが、ナイフ投擲の弾幕だったなんて…。もともと物質だから俺じゃあ太刀打ちできねぇし。
するとルーミアがやってきた。どうしたかと思い魔理沙をみると美鈴と弾幕をしていた。たしかあの二人、泥酔していたハズなんだが…。酔っぱらってる時に運動すると危険なんだがなぁ。
こうして弾幕混じりの宴会は日付を越えるまで続けられた。
500ユニーク突破です!
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