第十二章 前篇 傭兵と異変の結末
この十二章で紅魔篇は終わりになります。
帰りに聞いた話なんだが魔理沙も霊夢も異変解決は初めてだったらしい。
…初めてであの手際かよ…。
ちなみに玄関に倒れていた美鈴には新しくナイフが刺さっていた。
明日は宴会だとか。お前ら未成年だろが。魔理沙に至っては「紅魔館のワイン飲み尽くそうぜ!」とか言ってるし。と言うか咲夜に睨まれてるのに気にしないし。
そしてどうやらルーミアやチルノ、とその友人(大妖精と言うらしい。霊夢に撃墜されたので一応関係者だとか)なんかも集まるようだ。今回の関係者全員集合ってか。…と言うかルーミア、あんだけフルボッコにされてたのに翌日の宴会にふつうにやってくるとか。どんだけ丈夫なんだよ…。
もしかしたらそれくらい丈夫じゃないと幻想郷ではやっていけないのかもしれない。弾幕を遊びであるような奴らばっかりだしな。
そしてあの一件以来紅魔館にたまに通うようになった。理由?あそこのメイドさん…たしか咲夜といったが、あの人がナイフのスペカを使ってるんだ。そこで、俺も教えて貰えないかな〜。みたいな。あとはあの滅多刺しにされてた門番である中国こと美鈴に妖気の練り方を習ったりしている。
妖力がたくさん貯まってるとなんか動きやすいんだよなぁ…。俺独自の近接格闘術を美鈴に教える代わりに美鈴の武術を習ったりもしている。
そして、一番変わったこと。それは…。
…。
……。
………。
俺が異変解決に付き添ったあと、寺子屋に帰ってきたらけーね先生が何やら申し訳なさそうな顔で迎えてくれた。
曰く、新しく外来人の少女がやってきた。
曰く、彼女は極度の男性恐怖症らしい。
曰く、彼女は寺子屋に滞在するので俺は寺子屋にはもう住めない。
「けーね先生!家賃滞納が原因ですか!?」
「話を聞いてたか?」
そんな…どこに住めというんだ…。
博麗神社→霊夢のパシリなんてゴメンだ。
霧雨邸→二人きりって…。それにキノコだけで生きていけるのはアイツくらいだろ。
紅魔館→パチェさん怖い…。いや、まじで。寝ている間に解剖とかされそうだし。
里→空き家がない。
となると…。
「という訳でこれからここに住みたいと思う」
「どういう訳ですか!」
白玉楼しか残ってないんだよ。
「第一ここがどこだか分かってます!?」
「冥界」
「どういうところですか!?」
「死者の集まる楽園」
「あなたまだ生きてるでしょうが!」
「それを言ったら妖夢だって」
「私は半人半霊ですのでっ!幽々子さまからもなんとか言って下さい!」
「いいんじゃないかしら」
「いいんですか!?」
妖夢が(゜Д゜)こんな顔になっていた。
「あら妖夢、嫌だったかしら?」
「そ、そんなことはっ!ない…っですけど…。」
「じゃあ良いじゃないの」
かくして寺子屋から白玉楼へと引っ越しが決まったのであった。
そして翌日。
白玉楼の二人には用事があるといって宴会に向かった。異変に関係したモノ達の宴会、だから知らない人がいても困るだろうし。
引っ越し?俺、着替えぐらいしか荷物ねぇし。了承貰ったその日から住んでるけどな。
ここでの主人公の移住には大きな意味があります←勘ですが。