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弾丸と幻想郷  作者: 紀璃人
傭兵と紅霧異変
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第十一章 傭兵と魔女

タイトル通りです。

今回の分を読めば作者がシュウに関してチート野郎のタグをつけた理由の一端が垣間見えるかと。


 魔理沙は割と早く見つかった。

「魔理沙、どうしたんだ?こんなところで」

「ん?これから図書館に向かうところだぜ」

「そうか、じゃあついてくよ。俺一人でレミリアにかなう訳がない」

「レミリアと戦うのか?」

「異変の犯人を叩くんだろ?あの霧の力の構成は吸血鬼のもの。フランが起こしたところでなんの利益ももたらさないからレミリアが犯人だろう」

「まぁその辺もパチュリーに聞けばいいか」

「教えてくれるのか?」

「闇討ちして縛りあげれば吐くだろ」

「やっぱりひでぇな」


 10分後。俺たちは一言で言うと迷っていた。おかしいな…。この前ここに来た時(実験台にされた時)はここが図書館でこっちがホールだったんだが。今はどっちも倉庫につながっていた。

「やっぱり魔理沙。お前、方向音痴なんじゃ」

「シュウも人のこと言えないだろ」

「俺は2~3回しか来たことねぇもの」

「…。第一ここは部屋の配置が変わってる気がする」

「それはたしかに、な」

 そう言ってつぎの扉をあけると、図書館だった。


(シュウ、どこから仕掛けてくるか判らないから気をつけろ)

(俺の仕事をなんだと思ってやがる。こう言うのは本職だから任せろ)

 少しずつ奥に進みながら囁き合う。そして本棚の向こうにあの魔女を見つけた。

(魔理沙、あっちだ、背後にきをつけながら進むぞ)

(了解~)

「で?あなたたちは何をさっきからこそこそしてるの?」

 即効見つかった…だと…ッ!?

「そこにいるのは分かっているわ、出てきなさい」

「よ、パチュリー」

 出てくのか…

「ようこそ。魔理沙、シュウも」

「俺はオプションか?」

「戦力的にもそんなものでしょう?」

「舐めやがって、俺はそんなもんじゃ「その通りだぜ」えぇー…」

「二人まとめてかかってきなさい」


「まずは…」

「「私(俺)からだ!」」

 魔理沙と俺の声が重なる。二人は同時にスペルカードを発動する。


恋符「ノンディレクショナルレーザー」

散符「キャニスター・ショット」


 魔理沙の高威力レーサーとその隙間を埋める俺の弾丸が同時に襲いかかる。

「ルーンの護石よ」

 パチュリーの呟きに呼応するように地面から文字の刻まれた石が現れる。その石は俺の弾幕は弾いたが、魔理沙のレーザーによって砕かれた。

 しかしその後ろには既にパチュリーの姿はない。シュウはかすかに「ゴォッ!」と言う音が遠くに聞こえた気がした。振りかえると向こうから火の手が迫ってくる…と言うか飛んできていた。

「うお!」

「あぶねぇ!」

 その火の玉は後ろの壁に当たって消えた。

 ちなみにこの時周りの本が勝手に開いてこっち弾幕を打ってきていたりする。魔法使いってなんでもありかよ!?魔理沙はどうなんだ?そう言えば魔理沙は魔法使いでパチュリーは魔女だったか…。

 直後頭上から宣言が聞こえる。


火金符「セントエルモピラー」


 高熱の塊が俺たちの間に落ちて火の柱が立ち上る。それを間一髪でよけた俺たちにさらなる追撃が重なる。


土水符「ノエキアンデリュージュ」


 高圧縮の水の魔法が俺と魔理沙に迫る。俺もそれに反応する。


被膜「マテリアル・フィルム」


 それらの弾幕は俺の創り出した膜によって物質化し、水の結晶として床に散らばる。


 その間に魔理沙が魔法を放つ。


光符「アースライトレイ」


 そこに俺も乗じる。


嵐風「バレット・ストーム」


 二人の弾幕はパチュリーに降り注ぎ、とらえたかに思えた、が。


土金符「エメラルドメガロポリス」


地中から次々と打ちあがる宝石群にすべてが阻まれてしまう。

そして地面には俺の弾幕の砕けた残骸が大量に散らばり、地上は歩きづらい状況になってきていた。

ん?弾幕の残骸?そう言えばあんなスペルがあったな…。

俺は大技を仕掛けることにした。


「魔理沙、少し時間を稼いでくれ、俺が技をぶち込む。でも、しとめるのは流石に無理があるからでかいのを頼む」

「なにをするかは知らんがまかせた」


 俺は図書館の床全体に空気よりも重くしたチカラの混合体を流していく。

 そして俺の弾幕に付着させていく。パチュリーの魔法から出来た水の結晶や魔理沙の弾幕が俺の物質化に反応したものも同様に付着させていく。

 パチュリーが俺の動きに気付いたようだ、仕方ない。万全ではないけれども…。


終末「バレッツ・アンブッシュ」


 その宣言に反応し、弾丸の破片が、魔法の残骸が、銃弾へと姿を変えてパチュリーへと襲いかかった。そう、今回の戦闘で三人が放った弾幕の欠片のすべてが、だ。その数は軽く50000は超える。


「!?そんな、規格外な!」

「いまだ!」

「ッ!」


魔砲「ファイナルスパーク」


 魔理沙のマスパを裕に超える太さを誇る超極太レーザーがパチュリーを飲み込んでいった。


 魔理沙の放ったレーサーは建物の中では止まらず(止まる訳もなく)天井をぶち抜いた。


「あぁ、どうやら霊夢に先を越されたみたいだな」

「へ?どういうことだ?」

「空、見てみろよ。霧が消えてるぜ」


 そして空には満天の星空が瞬いていた。


はい、まさかの咲夜やらレミリアやらとの戦闘をせずに紅魔編終了です。

べ、別に咲夜に勝つ方法が浮かばなかったとか、そんなんじゃねぇんだがんな!

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