当て馬あっぱれ!
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暑いですね〜。
こう暑いと夜も寝苦しいから、外から帰宅するとすぐにくたびれて寝たりする。
変な時間に寝るから、今頃ランランと目が覚めてしまう。今はオリンピック中継が夜から、メインの決勝やらあるからついつい朝方迄見てしまいます。
8月は高校野球もあるし、投稿が後回しになってしまう。
それでも「駆け落ちされたカール子爵……」ショート連載を、なんやかんや20話くらい迄書けてホッと一息。
後はラストまで、自分なりの“青写真”が頭の中に描けたので、なんとかなりそうです。
本当は5,6話くらいで終わる話だったのに……別のヒロインの作品を合致したから長くなってしまった。
でも、これはこれで面白い風変わりな組み合わせかも?と思って描き進めてます。
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自分はなろうのエッセイがとても好きで、ほぼ毎日読んでる。
物語が煮詰まると気分転換に読んでますわ。
あ〜また“ますわ”を使ってしまったわ!
異世界書いてるとこれが怖いわ〜(>ω<)
そのエッセイでどなたかだったかな、10万字以上の作品を何作か書いていくと小説書くのに慣れますよ、みたいなエッセイあったのね。
そうか、ならこの作品は思った以上に長くなったし、とりあえず10万字以上書こうと決めました。
(^^; 我ながら軽い〜!)
そうなのです。
自分は共感するととりあえずやってみようと思うタイプ?
まあ、今は小説書きに四苦八苦しながら投稿してるから何でも良かれと書いてみようと、チャレンジです。
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なろうに投稿するようになって、漫画を読む見方も変わってきた気がする。
前は一読者として素直に、作品をただ楽しく読んでたのに、最近はいみじくも作家さんの目線で読んでしまう!(@@)!
例えばスポーツ漫画でも「何でこの原作者はやたらと脇役をケガばかりさせるんだろう?作者鬼!」って前は思ったけど、要は主人公を活躍させるためなのねとか。
よくよく考えると当たり前だけど、自分が好きな脇役がケガするのが嫌なだけなのよね。
だけど自分が書く側になるとすぐ気付く。
「主人公は活躍してなんぼ!」何ですよ。
主人公が読者に愛されないと、目立たないと連載作品は成り立たないから。
いわゆる素人とはいえ、嫌でも作者目線になるのね〜。
だが、あえて言うと、これは読み手としてはマイナスです。
少なくとも私の場合はだけど──。
正直いうと、以前のほうが素直に漫画を楽しく読めた。
今も作品に魅力があれば読むのは楽しいけど。
なんていうか前が120%とすると、今は100%になってしまった。
これはとっても残念無念!(>ω<)(>ω<)(>ω<)!
自分の漫画の見方、読み方が変わったから仕方ないよね。
そうでなくても漫画って普通は、大人になると読まなくなる人が多い。
最近はアニメの躍動で、大人もそこそこ読む人増えたけど。
人は、学生から社会に出て仕事の中でいろんな経験して成長するから、大抵は漫画も自然と卒業していく。
特に少女漫画は、若い人はともかくオバサン、私のようなおばあちゃんになると興味を失くす。
それがごく自然で普通なんでしょう。
だから『少女◯◯』と掲載誌はついてるし。
ただ、自分は子供の頃から変わらず読むのが習慣というか、所謂オタクなのね。
特に背景が、キラキラ華やかな少女漫画が好きみたい!
異世界系も貴族系のお姫様の歴史もの延長だから、ハマった気がする。
花や宝石、ファッション、豪華絢爛な屋敷の中とか……そういう非現実的な設定に惹かれるのでしょう。
というか、頭がガキンチョで、漫画全般がライフワークみたいな趣味なんだけど。
実際今、一番連載を楽しみにしてるのは「ジャイキリ」と「忘却バッテリー」だし。
スポ根は昔も今も大好きです。
あれ、少女漫画じゃないのよね〜(-_-;))
若い頃のピュアな感性は衰えたのか、10代の頃あれほど大好きだった某少女漫画家さんの作品に、今読むと、余りハマれないというか魅力を感じなくなった作品も残念ながらある。
それでも読めば懐かしさは感じるけど10代読んだ時みたいに作品に、ムチャクチャのめり込むことはなくなってしまった。
これはもちろん作品が悪いのではなく、その年代のターゲットのために描いた作品に、一番適してる作家さんの感性だからなのかなと勝手に思った。
10代20代しかわからない世界──痛いくらい心にぶっ刺さったというか、震えるくらい心に突き刺さる思春期の時読んだからだと、思っている。
だから漫画でも小説でも音楽でも、月並みな言い方だけど、感性の鋭い若い時に見たり読んだり、聴いたりしたほうが心に刺さるんだよね。
まあ、人によってはもっと年いってからの人も居るかもしれないけど……。
無論、今読んでも面白い作品もあるから、漫画の世界は奥が深いのよね。
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以前「当て馬が好き」のエッセイを書いたら、共感してくれる人がいてとても嬉しかったです。
“当て馬君”って本命君とヒロインをくっつける為にある役だから、たいていヒロインに振られる。
当て馬くんの運命は振られる運命だ。
私が作者なら、必ず当て馬君を別の女の子とくっつけて上げたいけど。
少女漫画の王道セオリーというべき当て馬君はヒロインを愛し続けて物語から去っていく。
片思いで終わるのが彼らの宿命なのです。
でも、私が読んだ少女漫画の中で「当て馬君、アツパレ!」と叫びたくなる作品が一つだけありました。
※この先はその漫画のネタバレになるので、この先少女漫画好きな方は読まないでください。
(あえて空白空けます)
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当て馬アッパレ!作品は「隣のあたし」作者は南波あつこさん。
最近は別フレ(講談社)は殆ど読んでないけど、電子漫画だと掲載誌関係なく読めるから良いよね。
それも試し読みして、気になる1作をチョイスできるし。
この「隣のあたし」は凄〜くびっくりするくらい自分には新鮮だった!
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作品少し説明すると巻数は10巻。
少女漫画にしては長編。
ストーリーは、隣に住んでる幼馴染のお兄ちゃんが大好きなヒロインのお話。
ヒロインは、1つ上のイケメンお兄ちゃんしか見えない中学3年生の夢みる甘えん坊。
彼女は子供の頃からお兄ちゃんのお嫁さんになることしか考えてない!
自分の王子様はお兄ちゃんしかいない、と思い込んでいる。
ヒロイン像はよくある甘えん坊設定で全然ぶれてないね〜甘すぎる砂糖菓子みたいな女の子\(^o^)/
だけど、だけど、なんと途中から出てきたモブの当て馬君がその甘すぎなヒロインを奪っちゃうのよ!
そうです、当て馬君は最初はモブで登場するのです。
それが突然3巻末から、ヒロインに「好きだ!」と告白して名前もようやく読者にわかる設定なのよね。
見るからに「僕は当て馬だよ」と本人も言ってる!
しかし、ここから当て馬君が、駄目元でグイグイとヒロインの中に入ってくる、入り込んでくる、そのスピード感がいい!
やり方が姑息でなく、実に少年らしくとても爽やかなのです。
いつしかイケメンお兄ちゃんが悪人に見えてくるくらいだよ。
ええっ、こんな爽やかな当て馬君がヒロインに振られるんかい?
作者って鬼だよ〜!
と私はずっと読んでて思っていた。
だが、作者さんは、見事に嬉しい裏切りをしてくれました!
三角関係、紆余曲折を得て最後ヒロインは、あれほど大好きでたまらなかったお兄ちゃんでなく、同級生の当て馬君を自ら選ぶのです。
これはあっぱれ〜!驚き〜(@_@;)
いやいや本当に読んでて驚きましたよ。
てっきりお兄ちゃんとくっつくのかと思ったのに…
作者さん、いや、別フレの編集さんも連載中なのに、よく思い切って当て馬とくっつけたなあ……と。
この作品の読者レビュー読むと、やはり結末は賛否両論でした。
私みたいに「当て馬君とくっついて良かったね」と思う読者は少なかった気がする。
作品内容は満点星5つでも、ラストがこれじゃない感で星1つ減らす人が多かった。
絶対にヒロインは、イケメン野球部のエースで弟思いのお兄ちゃんと結ばれて欲しかったよ。ガッカリ!という人の気持ちも分かる。
自分みたいに擦れてる人間なら「なら2人一緒にどっちづかずに恋人にしておいたら? 両方ともイケメンだからさぁ」なんて……
ペシペシ!それは駄目デショ、(-_-;)!
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でもねー、さすがはプロの売れっ子作家さんです。
再度、読み直すと1巻から2人が別れる運命の伏線をシッカリと描いておりました。
読み直すと、この作品のテーマはヒロインの成長を重視した作品だったのです。
だから何度も何度も読み直したくなる。
ヒロインの、気持ちも、彼らの気持ちも切なくて泣ける。
お兄ちゃんさぁ、あの時もっとヒロインを大切にしてたら?とかもっと勇気があれば、あんなことしなければ?とかやたらと、タラレバが多い作品なんです。
この作品は何度も何度も、ヒロインとお兄ちゃんが脇役によってすれ違っていくエピソードがこれでもか!と辛いくらい描かれている。
とてもリアルなんですよね。
まあ、よくあるよなぁ……現実っぽいなあと。
そもそも高校生の男の子にヒロインは、誠実求めちゃ無理だよな、今の子は性欲に勝てないよな、とかね。
でもリアルだからこそ、せめて漫画の中だけはお兄ちゃんとヒロインが、ピュアに結ばれて欲しい読者が多かったのかもしれない。
この作者さんは、こんな振り子のように揺れるヒロインの、切なさを描く作品上手ですね。
代表作は「スプラウト」「先輩と彼女」。
両作とも実写化してる。人気作家さん。
もし興味あれば、よろしければ読んでみてください。
読んだ後、あなた様はお兄ちゃん派か、当て馬君派か?
最後まで読んでくれてありがとう御座いました。
m(_ _)m




