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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第六章

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配信者三人、作戦を開始する!

 次の日の朝。僕達は起きると、すぐにロットンさんの部屋に行く。そう、今日は帰る日なんだ。


「ロットンさん!失礼します!」


「ああ!良いぞ、入って来てくれ。」


 僕達が扉を開けると、そこにはロットンさんとフォージャーさんが、地図を広げていた。

 写っていたのは役場の見取り図。受付に置いてあるのを、フォージャーさんが持って来てくれたんだ!



「昨日も言ったが、お前達はここで帰るように。ま、心配すんな!俺なら大丈夫だ、すぐに終わらせて戻って来るから!」


「分かったよ。でもよ、お前一人で本当に何とかなるかな。俺も居た方が良くないか?」


「じゃあはっきり言うぞ。これは試験じゃないし、おそらく激しい戦闘になる。今のお前じゃ足手まといになる。俺も庇いながらじゃ戦えないからな。」


「うっ、そう言われると……。」



 ロットンさんは厳しい言葉をラルフさんにぶつける。本当はこんな事を言いたく無いはずだけど、これはラルフさんの事を心配しての言葉なんだ。




「ティム君、それとミー!二人はこいつを守りながら、リースちゃんの村に帰ってくれ。道案内はティム君、頼む。二人は強いから大丈夫とは思うが……気をつけてな。」


「はい!」


「そっちも気をつけてよ!帰ってきたらごはんちょうだい!」


「任せときな、とびっきり旨いのを作ってやるよ!」











「わん……わん。」


「かめー。」


 そして僕達は、カーノンの街の門へ。後で起こしたレルとタルトはそれぞれ、僕の足元とラルフさんの背中に居る。ロットンさんは堂々としてたけど、フォージャーさんはどこか寂しそう……。


「皆……こんなお別れになるなんてね。この問題を解決したら、また遊びに来なよ!歓迎するからさ!」


「はい!ありがとうございます!」


「じゃあ、ミー達は行くね!こういうのは速い方がいいもんね!」


「ロットン!本当に気をつけてな!……ちゃんと帰って来いよ。」


 ラルフさんの心配を聞いたロットンさんは、笑いながら親指を立てる。


「お前に心配される程弱くねえよ。ま、ちゃちゃっと終わらせてくるから!じゃ、またな!……では、フォージャーさん。」


「ええ。こちらも準備を。」


 二人は街の中に戻って行く。そして門がだんだんと閉められ、やがて完全に閉じてしまった。




「さあラルフさん、ミーさん、行きましょう!僕達の作戦も開始です!」


「「おー!」」


「わん!」


「かめー!」


 僕達は道を進み、来た時とは違う方向へと向かう。その先にあるのは、ロストガルーダの住む山に近い場所……そう、トロールを退治したあの村だ!





















 ◇◇◇


 ティム達と別れたロットンとフォージャー。二人は今、カーノンの街役場に居た。彼らが一歩足を踏み出すと、そこに誰かから声が掛かる。



「これはこれは。ロットン、どうしたんだ?貴方はまだ帰らないのか?」


「ええ。まだやっておきたい事がありましてね。」


「……やっておきたい事?」


 ロットンは警戒の目で見てくるフェイクに対抗するように、ニヤリと笑いかけた。


「ええ。私の所の役場はここに比べると田舎でしてね。折角来たのだから、ここを見学して参考にしようと思うのですよ。帰るのはその後、おそらく明日でしょうな。」


「ほう……。」


「あっ……。」


 フェイクはフォージャーをじっと見る。一方フォージャーは、プレッシャーに負けたのか顔を伏せてしまった。



「フォージャーさんには案内をお願いしてあります。彼をもう一日借りてもよろしいでしょうか?」


「……好きにするといい。明日には帰るのだから、せいぜい楽しむ事だ。」


「ええ……存分に楽しませてもらいますよ。」



 ロットンとフェイクはお互いを睨みつける。その様子は、[お前の好きにはさせない]という、お互いの意志がぶつかっている、そんな緊張感を生み出していた。




「では、私はここで失礼するよ。処理しておきたい仕事があるのでな。」


「分かりました。では、私も失礼します。」


 そして、二人はお互いを警戒しながら、その場を後にするのだった。

今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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