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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第六章

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獣人少女、本当の事情を話す

「ミーさん、これはもしかして!」


「うん。ロストガルーダの卵だよ……。」


 ミーさんが見せてくれたのは……ロストガルーダの卵だった。これが原因でトロールが外に出てきたんだ!



「何でお前がこれを持ってるんだ?これのせいで村が大変な事になったんだろう?」


「う、うん。そうなんだけど……。」


「事情があるなら言って下さい。ロットンさん達も呼んで来ますから!」


「ま、待って!」



 ミーさんは立ち上がった僕を止める。



「これは二人に相談したい事なの!ロットン達は、その……。」


「ど、どうする先生?」


「……分かりました。ラルフさん、一緒にお願いします!」


「あ、ああ。分かったよ。じゃあ、どうしてお前がこれを持ってるのか説明してくれ。」


「うん。その理由なんだけどね……。」


 ミーさんは僕達に、卵を持っている理由を話し始めたんだ。














 ◇◇◇


 この前、ミーが悪い奴らに捕まった話をしたよね?あれは……少しだけ嘘が混じってるんだ。本当はね……。






「配信終わり!早く帰らないとー!」


「………おい!早くしろ!」


「行くぞ、もたもたしてる暇は無い!」


「ん?なんだろー。」



 ミーは山での配信が終わり、夜道を進んでたの。そしたら、男の人達の声が聞こえた気がしたの。何だろうって思って、そっと覗き込んだよ。そしたら……。





 複数人で山を登ってるのが見えたんだよね。ミーはここで帰れば良かったのに、気になって後をついて行っちゃったんだ。








「でっかい岩場。ここで何する気なのかな?」


「よし!あそこだ!さっさと取って逃げるぞ!」


 男達が辿り着いたのは、岩がたくさんある場所。そこには大きな洞窟と、それを真似たのかな?小さな洞窟が三つ並んでたの。



「おい!卵はあったか?」


「ああ!この巣にあるぞ!頂きだぜ!」


 男達は一つの巣に手を突っ込んで、中から卵を取り出したんだ。そしたら……






「ぴい?」


「あ、何だこいつは?」


 隣の巣から、小さい鳥の魔物が出てきたの。たぶん赤ちゃん、本当に小さくて、かわいい魔物なの!


「これは……おい!早く口を塞げ!」


「おいおい、こんなチビ気にしないで早く帰ろうぜ!」


「いいから早くしろ!」


 男達は何か言い争いをしていた。そしたら、赤ちゃんが突然泣き出したんだよ!ミーもびっくりしちゃった。



「うぴゃぁぁぁぁ!うぴゃぁぁぁぁ!」


「何だこいつ!いきなり鳴き出しやがって!うるせえんだよ!」


「ぴやぁぁぁ!?」


「黙れ!この……。」


「おい、どうした?」



 男達が大きい洞窟を見ると……そこにはロストガルーダが立っていたんだ。





「ウギャァァァ!」


「ひ、助けぼぶう!?」


 一人の男に風穴が開き、バラバラになる。更に高速で動いたロストガルーダは、男の何人かをツメで切り裂いて、空中に吹き飛ばしちゃったんだ……。




「下がっていろ、私がやろう。」


「た、頼むぜ!」


 男達が慌てて頼ったのは、一人のローブを着た男。すごく怖い……恐ろしい気配を持ってたんだ。その怖い人が出てきて、ロストガルーダに手を向けたの。




「ハァァァァ!」


「ウギャァァァ!?ギャァァァ!」


 ロストガルーダの動きが止まっている間に、男達はこの場を立ち去ろうとしたの。だからミーが……。






「うがぁぁぁぁ!」


「な、何!?」


 男の腕から卵を取り上げ、一目散にダッシュ!ロストガルーダと男は呆気にとられていたんだ。







 後は前に話したとおり、ミーは他の山で捕まっちゃって、その後二人に助けられたんだー!本当にありがとうね!















 ◇◇◇


「って事なの。」


「なら早く言えよ!そうすりゃこんな事態にはならなかったかもしれないだろ!」


「で、でも。もしミーがあそこで卵を戻しても、あの悪い人達がまた奪いに来ちゃうよ!だから、返すタイミングを考えてたの。そしたら……こんなに遅くなっちゃった。」



「そうか……。」


 僕は一つあった違和感が解消されて、思わず声を出してしまった。



「先生?」


「あの時、ロストガルーダが真っ先にミーさんを攻撃したのは、卵を奪った相手だと分かったから、ですね。」


「うん……。」


「み、ミー……お前ロストガルーダ投げ飛ばしただろ……それならあそこで返せば良かったのに……。」


「ご、ごめんね。気が動転しちゃって……。」




 なら……いい方法思いついた!僕はミーさんの話を聞き、ある方法を提案する。










「それでは、こんな作戦はどうでしょう?」


 僕はラルフさんとミーさんに、その作戦を打ち明ける。



「先生!?それは下手をしたら卵が!」


「分かってます。でも、ここで黒幕を捕まえないと、また卵が狙われます。こうなったらやるしかない!」


「うん……分かった。ミーに任せてよ。」


「じゃあ、明日僕とミーさんはロストガルーダの山に行きますから、ラルフさんは外で待機をお願いします。」


「分かった。でも、無理はするなよ。」


 僕達は立てた作戦を胸に仕舞い、今日は早く寝る事にした。明日は[帰らないといけない]から、万全にしておかないとね。
















 あっ。そう言えば……。







 黒幕達は、ミーさんが卵を奪ったのを見ているはず。なら……どうして……。
















 後で捕まえてたミーさんを調べなかったんだろう?



今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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