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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第六章

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街での攻防、抜け出した者達

「はい!ここに寝て!今から検査するよ!」


「うー……。」


 ミーはフォージャーに連れられて、現在は病院の中。検査用の台に乗りじっとしている。


「はい、目を閉じてね。」


「えー。」


 フォージャーが機械を操作すると、頭上にある機械からライトがパッと光り、ミーの体に当たる。







 そしてしばらく光が当たり続け、フォージャーの目の前の機械に結果が表示された。


「ふむふむ。先生、どうですか?」


「ええ。全く問題ありませんね。傷はほぼ治ってますから、後は痛み止めと塗り薬を使えば大丈夫でしょう。」


「よかったー。ミーは何ともないって事だよね!」


「ああ!どうかな?痛くなかったでしょ!」


「うん!」



 ミーは喜び、ぴょんぴょんと跳ねている。それを眺めているフォージャーも嬉しそうに笑っていた。


「じゃあ、これでミーにもわたあめを買ってあげよう!頑張ったからね、はい!」


「やったー!」



 フォージャーはお金を取り出し、ミーに手渡そうとするが……。










「キャァァァァ!誰か、誰かー!」


「な、何だコイツ等、武器を振り回してるぞ!役場まで逃げろー!」


「わぁぁぁぁ!?」






 病院の入リ口に立つと、人々の悲鳴が聞こえてくる。それを聞いたフォージャーは、血相を変えて外を見る。


「外が騒がしいな。ちょっと見てくる!ミーはここで待っててくれ!」


「えっ!?ミーも出るよ!何か大変な事になってるんでしょ!」


「検査が終わったばかりだろう!君は戦っちゃ駄目だ!いいね?」



 そう言うとフォージャーは、腰にかけた剣を持ち、外に飛び出して行った。











 一人になったミー。病院の入り口から外を覗くと、逃げ惑う街の人々と、襲い掛かる男達の姿が見えている。それを確認して、ミーは病院のソファーに腰掛けた。




「何か凄い事になってる。でも、行っちゃいけないんだよね……。」


 頭を下に向け、落ち込む様子のミー。しかし……







「ううん!今のミーに出来る事をやらなきゃ!」


 ミーは病院の検査室へ。そこにはさっきの診察を行った医師が、資料を整理していた。


「あれ?もう大丈夫ですよ。今は安静に……」


「それどころじゃないんだよ!外で誰かが暴れてるの!みんなを避難させなきゃ、どこか安全な場所無い?」


「何ですと!それなら……一階の一番奥に行きましょう!あそこは薬品の保管庫です、相当頑丈に出来てます!」


「わかった!」


 ミーは病院を走り、中に居る人達に声を掛けて回るのだった。



「みんなー!一階に集合してー!早く早くー!」














 ◇◇◇


「いやー!買った買った!俺新しい剣を買っちゃったよ!」


「僕も短剣をたくさん買いました!これで戦闘になっても安心です!」


「先生、今は観光中だぞ?もっとのんびりしようぜ!」


「はい!」


 僕達は街を散策中!ラルフさんは工場で剣を買い、僕は雑貨屋で短剣を揃えたんだ。今は手におやつを持ちながら、のんびり景色を見て歩いてるよ!


「このアイスクリーム、美味しいよなー。」


「なめらかでトロトロ、何個でも食べられそうですね。」


「わふ!」


「かめー。」


 レルとタルトは口にキャンディーを咥えている。二人とも舐めるのに集中してるみたい、たまに動きが止まっちゃうんだよね。







「わん!……わふ?」


「どうしたのレル?キャンディー無くなっちゃった?」


「わふ……ガゥゥゥ!」


「レル?」


 パキッとキャンディーを噛む音がした後、レルは周りを見渡す。この反応、もしかして!


「レル、力を貸して!」


「わん!」


 僕はアイスクリームを急いで口に入れ、レルの背中に手を置く。……何か嫌な予感がしてきた。


「先生?どうしたんだ?」


「おそらく敵です!ラルフさん、準備をお願いします!」


「敵!?ここにか?ここなら平気ってロットンも言ってただろ?」


「とにかく急ぎましょう!タルト、ラルフさんの事はお願い!」


「かめー!」



 僕はレルの背中からブレードを取り、周りを見渡す。パッと見た感じは大丈夫そうだけど……。








「キャァァァァ!誰か、誰かー!」


「な、何だコイツ等、武器を振り回してるぞ!役場まで逃げろー!」


「わぁぁぁぁ!?」







 ……聞こえた!あっちだ!


「な、何だ!?何が起こってるんだ!?」


「行きましょうラルフさん!さあ、行くよレル!」


「わん!」


「せ、先生!?待ってくれよ!」
















「どんどん捕まえろ!抵抗する奴は殺しても構わない!」


「へへっ、暴れまくってやるぜ!」


 僕達の前、街の人達を襲っているのは……人さらい達!?何で!?ちゃんとフェイクさんが牢屋に入れてたのに!



「ハハハ……おい、アイツは!」


「来たな!おい、奴らを始末するぞ!」


「へい!」



 こちらに気づいた男達が、一斉に向かって来る。周りには壊れた建物に、倒れている人達……こんな酷い事をするなんて、許せない!



「ヒャァァ!これで終わゲフぅ!?」


 僕は迷わずブレードを男に叩きつける。男は地面にめり込むけど、そんなの今は気にしていられない!


「死ねっ!」


「うるさい!」


「うぐっ!?」


 振るわれた斧を避け、お腹に全力のパンチをぶつける。すると男はその場でうずくまった。


「レル!お願い!」


「ガゥゥゥ!」


「な、何だお前達は!?」


 レルは奥に走って、街の人達を襲っている男達に突っ込む!まずは一人の腕に噛みついて引っ張り、他の奴らに投げつけた!




「ガゥゥゥ!」


 次に背中のブレードを咥えて一閃!飛んだ斬撃が男達を斬り、その場に倒れ込む。








「うぉぉぉぉ!」


 あっ、声に振り向くと、僕の後ろには男が一人!でも……




「食らえぇぇぇ!」


「ギャッ!?」


 ラルフさんの攻撃で男は吹き飛ぶ!


「先生!しゃがんで!」


「はい!」


「かめーーーー!」


 僕とラルフさんが同時に体を低くすると、その上をタルトのブレスが通る!やった、男達をまとめて薙ぎ倒した!



「この調子です!さあ、全員やっつけてやるぞ!」


「わん!」


「俺もやってやる!行こうタルト!」


「かめ!」



 僕達は街を駆け回る。あの人さらい達は何で外に……ううん、考えるのは後だ!まずは全員倒さないと!




今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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