観光の裏、動き出す悪意!
「おなかいっぱい!おいしかったね!」
「ああ!また今度来ようぜ!」
「僕もまた来たいです!レルはどうかな?」
「わん!わん!」
僕達は食事を終え、今はお土産屋に居るよ!アクセサリーに彫刻、お菓子の詰め合わせ、色々見て回ってるんだ!
「皆!こっちに来てくれないかな?」
「フォージャーさん?はい、今行きます!」
僕達はフォージャーさんの元に行くと、彼は両手にわたあめを持って立っていた。
「はい!ラルフとティムにはこれをあげよう!甘くておいしいわたあめだ!」
「本当か!?ちょっと頂きます!」
ラルフさんがわたあめに口をつける。僕ももらって、一口パクリと食べてみた。
「「お、おいしい!」」
「ははは、そうだろう?さっきの食事でも分かったと思うけど、ここは武器だけ凄いんじゃなくて、色々な物が凄いんだよ!」
「だな!俺、ここに来て良かったよ!」
「そう言ってくれると嬉しいな!二人とも、どんどん配信もしてくれよ!」
「はい!」
甘いわたあめを食べる僕達。それを見て、ミーさんは怒っていた。
「ずるい!ミーにもちょうだい!」
「君は駄目だよ!まだ行く所があるからね!」
「えっ?どこ?」
「あそこ。」
フォージャーさんが指し示したのは……病院だね。するとミーさんは顔を青くする。
「えっ!?嫌!病院は苦手なんだよ!」
「でも君、ロストガルーダに襲われて大怪我したんだろう?ちゃんと見てもらいなさい!」
「それなら、早く言ってよー!病院の後に観光なら我慢できたのにー!」
じたばたと足を動かすミーさん。それを引っ張りながら、フォージャーさんは病院へ。
「そういう訳だから、ここで一度解散しよう!ラルフ、ティム。二人は好きなように街を見て回るといい。お金はこっちで出すから、使った額とかを計算して、後で見せてくれ!あんま高い物は買っちゃ駄目だぞ!」
「分かりました。じゃあ、行きましょうラルフさん!」
「おう!二人とも、頑張ってな!」
「頑張るのはミーだよ!?フォージャーは頑張らないよ!?やーだー!」
フォージャーさんに連れられ、ミーさんは建物の奥に消えていった。
「先生、俺は武器工場に行くよ!俺に合った物を見てくるぞ!」
「なら、僕も一緒にお願いします!短剣を買っておきたいんです。」
「そしたらまたお土産屋だ!ここ以外にもあるかもしれない、色々回ってみようぜ!」
「はい!行くよ二人とも!」
「わん。」
「か、かめ……。」
僕達四人で探険だ!何を買おうかな?
◇◇◇
「全く……厄介な奴が現れたものだ。」
ここはカーノンの街にある牢屋。軍服を着た男が牢屋の前で、手元の鍵をいじっている。
「この鍵だ……。よし、開けてやろう。」
ガチャっと音がして、牢屋の鍵が開く。そこから出てきたのは、ティム達が捕まえ、フェイクが閉じ込めた人さらい達だった。
「あ、ありがとな。まさかアンタが助けてくれるとは意外だったぜ。」
「口より体を動かせ。お前達が逃した冒険者達……奴らを始末してこい。出来なければ、分かっているな?」
「あ、ああ……。だが、どうやって?」
「奴らは街で異変が起これば必ず出てくるだろう。……分かるな?」
「わ、分かった。行くぞお前達!」
「「「おおおおおーーー!」」」
牢屋を抜けた人さらい達は、周りの職員達に気づかれぬようそっと役場を抜け、外に飛び出した。
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