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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第六章

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クエスト達成、微妙な違和感

「ほら、急げ急げ!」


「がんばれー、レルー!」


「わふ!?」


 僕達は村から全力で走り、カーノンの街へ向かっている。ロットンさんとミーさんは余裕たっぷり、一方ラルフさんはもうへとへとみたい。スピードが落ちてきていた。


「あんな事があったのに、皆元気だよな。俺まだ疲れが取れてないんだよ。」


「ラルフさん、タルトは僕が連れていきますから、先に行って下さい!」


「ごめん、頼むよ……。」


 僕はラルフさんの背中に居るタルトを背負って、再びスピードを上げる!


「行くよタルト!しっかり掴まっててね!」


「かめ!」











 そして走り続けて、僕達はカーノンの街の側まで帰ってきたんだ!


「着いたぞ。早速報告だ!」


「ま、待てよ……少し休ませてくれ!」


「ミーもミーも!ご飯食べたいよー!」


「朝食っただろうが!終わってからにしろ!」


 僕達は門の前に行くと、そこには門番さんが立っていた。僕達に気づくと、敬礼をした後に走ってやって来てくれた。



「お疲れ様です!依頼は達成出来ましたか?」


「ええ!バッチリですよ!それで、報告をしたいのですが、フェイクさんを呼んでもらえませんか?」


「分かりました!こちらでお待ち下さい!」


 門番さんは他の人に交代。僕達は門の中に入り、役場の応接室で待機。すると門番さんが、フェイクさんを連れて戻って来た。……僕もお腹すいてきたなぁ。早く報告して何か食べたいよー。









「皆の者、敬礼!」


「「「ハッ!」」」


 統率のとれた動きで礼をするフェイクさん達。フェイクさんはソファーに腰掛け、ロットンさんも報告を開始する。……やっぱりフェイクさんってかっこいいなあ。








「まずは諸君、礼を言わせてくれ。ありがとう。依頼通り、トロールを倒してくれたのだろう?」


「ええ、この子達が大活躍!私も鼻が高い!」


「この子達……?あちらの方の試験では無かったのか?」


「えっ!?」


 フェイクさんはラルフさんを見て、彼に話す。ラルフさんは突然話を振られてびっくりしていた。


「お、俺もそのつもりだったんだよ。でも、予想以上に数が多くて……。」


「それでミーも手伝ったんだよ!」


「はい、僕達も応援に入りました。」


「ふむ……それ程の数が村に……。」


 フェイクさんは真剣な顔でこちらを見ていた。するとロットンさんが、束になった書類を彼に手渡す。


「こちらが今回受けた被害になります。まとめましたので、一度ご確認下さい。村の人達への支援、お願いしますね。」


「ありがとう。しかしここまでしてくれるとは……本当に素晴らしいな。恐れ入った。」


「はは!そう言ってもらえるとこちらも嬉しいです!」


 そしてフェイクさんは、もう一度ラルフさんの方を見る。ラルフさんはまたびっくりしていた。


「な、何か……?」


「いや、君のおかげで村が救われたんだ。本当にありがとう!」


「ま、まあ俺も頑張ったんだけど、さっきも言った通り、この二人の力があってこそだから。な、二人とも!」


「うん!」


「はい!」



 そして足元の二人も見る。


「後はタルトと、レルも頑張ったよな!」


「かめー!」


「わん!わん!」


 机の下から声でアピールする二人。それを聞いて、フェイクさんはどこか安心した様子だった。



「ではラルフ、君の報酬に砲台も追加しておこう。約束したからな。」


「やったぜ!俺、こういうの格好良くて好きなんだよなー!」


 ラルフさんも大はしゃぎ!これでひとまず一件落着かな?














 僕達はそう思っていた。でも、ロットンさんのある言葉で、風向きが変わったんだ。




「では、私達はここで引き上げます!依頼も完了しましたし、食事と宿も面倒見てもらってます。これ以上迷惑かける訳には行きませんからな。」


「なっ!?」


 フェイクさんが急に慌てだした。何でだろう?


「では、貴方達が捕まえたあの人さらい達、奴らも連れて行くと言う事か?」


「ええ。」


「そ、それは待ってくれ!」


「どうしたんですか!?そんなに慌てて。」


 ロットンさんも驚きを隠せない。冷静に見えたフェイクさんが急に慌てたのが予想外だったんだ。




「頼む、待ってくれ。奴らにはまだこちらで尋問したい事がたくさんあるのだ。もう少し時間をくれ。」


「しかし、さっきも言いましたが迷惑をかけてしまうので……。」


「心配無い!それなら引き続き、こちらで面倒を見よう!君達はここで少し、観光でもしていくと良い。依頼で疲れただろう?」



 フェイクさんはこちらを見る。するとラルフさんは喜びの声を上げた!


「観光!?俺観光したい!せっかく来たんだから、のんびりとしてこうぜ!」


「ミーもミーも!おいしいご飯食べるー!」


「僕も、ここで色々と見てみたいです。ロットンさん、どうですか?」


「うーん。そうだな……。」


 ロットンさんはしばらく考え込み、そして結論を出した。







「分かりました。貴方の街の側での人さらい……腹も立つでしょう。尋問が終わったらこちらに伝えて下さい。それまではこちらに滞在させて頂きましょう。」


「そうか!感謝する!」


「では、彼らは一度宿に戻らせますね。……お前達!一度解散するぞ、宿に行って観光の準備だ!しっかり遊んで来い!」


「「「はーい!」」」



 やった!しばらくはここで観光だ!何を見ようかな?僕達は色々と考えながら、一度宿屋に戻る事にしたんだ。



















 あれ?ロストガルーダの事、報告してない?……でも、ロットンさんが居るから、大丈夫だよね!


今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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