表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第五章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

83/278

予期せぬ乱入者、ロストガルーダ!

「先生……何が近づいているか、分かるか?」


「今は分かりませんが、落ち着いて下さい!焦ったら駄目です!」


 もの凄い勢いで近づいてくる魔物……見た目はぼやけているけど、近づくにつれて、少しずつその姿が見えてきた。


「あれは……。」


「ねーティム。あの魔物、翼が背中にだらーんってかぶさってるよ!マントみたいだね!」


「翼が……被さってる。…………嘘でしょ!?」


 まさか!?そんな事が!? 



「ど、どうした先生!?」


「ラルフさん、ここに来る時に、魔物の話をしましたよね?」


「ああ、昇格試験を選んだ時だろ?確か、ロストガルーダだったかな。どうしてそれを今?」


「今来てるのが……そのロストガルーダです!」


「「へ?」」


 僕の言葉で驚いたのか、ラルフさんだけでなく、ミーさんもぽかんと口を開けていた。











「ろ、ロストガルーダ!?どうする先生、何かやっつける方法は!?」


「かなり難しいです!しかもここには民家がある。もしビームを撃たれたら……。」


「ティム、来たよ!ロストガルーダが!」



 僕達の前まで魔物が近づき、そして止まる。強靭な足腰、鍛えられた腕、そして背中にある、巨大な翼。



 間違い無い、ロストガルーダだ……!












「ウギャァァァ!」


「ひっ!?」


「ラルフ、下がって!ミーが相手をしてあげるよ!」


「駄目ですミーさん!近づくのは危険です!」


「大人しくやられるのを待てっていうの?そんなのやだよ!」


 ミーさんはロストガルーダの足下に滑り込む。そして足首を掴んで……。




「せりゃぁぁぁ!」


「ウギャァァァ!?」


 頭から地面に叩きつけた!?どんな鍛え方をしたら、そんなパワーが……!



「どんなもんだい!ミーはつよい……えっ?」


 ミーさんは何かに気づき、自分の胸を見る。するとそこには、大きな羽が深々と刺さっていた。



「えっ……ガバッ!?」


 口から血を流し、その場に倒れるミーさん。ロストガルーダは彼女を足で踏みつけようと動く!


「やめろぉぉぉ!」


 僕はブレードを両手に持ち、背中を斬りつける!でも、巨大な翼に弾かれて僕は地面に落下してしまった。



「ウギャァァァ!!」


「くそっ、えいっ!」


 僕はロストガルーダへ短剣を投げる。奴はそれを腕で掴み、ギュッと握る。


「ウギャァァァ。」


「今だ!」


「ウギャ……ギャァァァ!?」


「行くよレル!一撃で決める!」


「わん!」


 手からドカンと爆風が起こり、ロストガルーダは怯んだ!僕は魔力を全部ブレードに送り、レルに合図を送る。魔装を展開する時間は無い、無理やりにでも技を使わなきゃ!




「魔技、[ハウンドクロウ]!」


 ブレードを魔力で変形させ、巨大な鉤爪に。そして素早く腕に嵌め、全力で腕を切り裂く!


「ウギャァァァ!?」


「もう一回だ!」


 僕はもう一度鉤爪を振り、今度は足を斬りつける!すると奴は慌てたのか、その場に転んでしまった。


「レル!トドメを!」


「ガゥゥゥ!」


 ロストガルーダの首元を狙って、レルのブレードが振り下ろされる!同時に僕も飛び上がり、奴の首に鉤爪を突き立てた。



「ウギャァァァァァァァァァ!!」


「うわっ!?」


「わふっ!?」


 その瞬間、翼を動かし、強烈な風を起こしたロストガルーダ。僕達は攻撃の途中で吹き飛ばされてしまった。


 くっ……惜しい!確かに当たった、でもダメージにはなっていない!






「ウギャァァァ!」


 ロストガルーダは背中を向けると一目散に山の方へ走ってゆく。な、何とか危機を乗り越えた、かな……。



「あ、ああ……。」


「ラルフさん!しっかりしてください!」


 ラルフさんは地面に座って震えている。そしてミーさんは……。





「う、うう……!」


「レル!早くロットンさんを呼んてきて!」


「わん!」


 まずい、応急処置をしないと!でも、羽を抜いたらきっと血が溢れてくるよね……。



「今はここで治すしかない!羽を抜くのは後だ!」


 僕はカバンの中にあるポーションをがぶ飲みし、魔力を補給する。そしてミーさんの胸に手を当て、魔力を送り込んだ。



「よかった、急所は外れてる!急がなきゃ!」


 少しずつ傷は塞がっていく。羽は刺さったままだけど、今は血を止めないと!


「うっ……ティム?」


「ミーさん!よかった、起きたんですね!」


「うん……。一撃でやられちゃった……羽の攻撃、気づかなかったよ……。」


「今は喋らないで!もうすぐ傷が塞がりますから!」


 僕はポーションを飲みながら魔力を送り続ける。すると、村の方からロットンさんが大急ぎでやって来てくれたんだ。








「な、どうしたんだこれは!?」


「ロットンさん!ミーさんが怪我をしてます!今は回復魔法をかけてますから、安静に出来る場所まで誘導して下さい!」


「分かった!おいラルフ、さっさと立て!」


「あ、ああ。」


「かめ!かめ!」



 タルトはラルフさんを引っぱたいた後、足を咥えながら引っ張って行く。


「ティム君!これはいったい……。」


「後で説明します!とにかく急ぎましょう!」


 僕はロットンさんと協力してミーさんを抱え、村の方へ!



「俺達が借りる予定だった小屋に行こう!こっちだ!」


「はい!」



 僕達は急いで、待機場所になる小屋へと向かって行った。

今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ