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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第五章

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獣人少女、捕まっていた事情を話す

「ごはん!ごはんー!」


「まだですよ。皆揃ってからです。」


「えー?早く食べようよー。」


「今ロットンが手続きしてるらしいんだよ。全員揃ってからの方がいい。お金はあいつが出してくれるんだし。」


 僕達はロットンさんの指示で、カーノンの街の宿屋に一泊する事になったんだ。今は少し時間があるし、僕達はラルフさんの部屋で休んでいるんだよ。


「わん!わん!」


「かめー!」


「タルト、背中洗ってやるからこっち来てくれ!」


「かめー!」


 ラルフさんは水の張った桶を持ってタルトの側に座る。タオルに水を浸して、背中の甲羅を拭いてあげてるんだ。タルトも気持ちよさそう!




 そうだ、僕は気になった事を聞いておかなきゃ!




「あの、ミーさん。ちょっと聞きたい事があるんですが。」


「ん?なーに?」


「ミーさん、どうしてあの人達に捕まっちゃったんですか?」


「えっ?」


「いえ、強いって自信満々に言ってたから、何でかなって。」



 僕が聞くと、ミーさんはこっちを見て、両手をばっと広げた。……何でだろう?



「いいよ!どうしてミーが捕まっちゃったのか、教えてあげるよ!ラルフにも教えてあげる!それはね……。」



 ミーさんは床にぺたんと座り、話し始めた。






















 ◇◇◇



 ミーはあの山で、配信をしてたんだー!冒険者と配信者を両方やってるけど、どっちかと言うと配信寄りなんだよ!


「みんなみてみてー!ミーはここで日向ぼっこしてるんだ!気持ちいいよー!」


 見て分かると思うけど、ミーは獣人なんだ!なんか耳の位置とか、尻尾とか、他の人と違うから一度調べた事があってね。そしたら[ワーキャット]っていう種族だったの!



「あっちには川が流れてる!お魚取ってくるね!」



 ミーはこの特徴を活かして配信者になったの!今は人気も出てきたし、色々やるって事が楽しい!だからそれを伝える配信者になりたかったんだー!でね……。










「今日もありがとー!ミーの配信、また見てくれると嬉しいなー!じゃあ、またねー!」


 ミーは配信が終わって山を下る途中だったんだ。そしたら……。



「おい、誰にも気づかれてないな?」


「ああ、こっちは問題無い。さっさと行こう。」


 何か企んでるのかな?ミーは慌てて、魔導カメラをあの人達に構えたんだ。


「ミスはするなよ、俺達の目的は……」




 パキッ




「あっ。」


「誰だ!?」


 一斉にこっちを向く男達。でも、ミーは焦らなかったよ!


「ここで始末するぞ!やれ!」


「おう!」


 ナイフを突き立てる男。ミーはそれを払い除け、男を背負ってぽいっと投げるんだ!


「えーい!」


「うわっ!?」


 投げられた男はベキッと音を立てて崩れ落ちた。腕が木にめり込んじゃってる。強く投げて折れちゃったかも。ごめんね……。



「こ、この!何て事を!」


「先にやったのはそっちだよ!?ミーは反撃しただけだもん!」


「お前達は下がっていろ。私がやろう。」


「あ、ああ。頼む!」



 出てきたのは黒い布を着込んだ人。何だか異様な気配を感じたんだ。


「な、何!?」


「お前……珍しいな。ワーキャットの小娘か。高く売れそうだな。」


 それで、体が動かなくなっちゃった。力いっぱい動こうとするけど、やっぱり駄目!


「う、動かないー!ミーに何したの!?」


「うるさい。お前達、こいつを袋に詰めろ!」


「おう!」



 戦う事も出来ずに、ミーは捕まっちゃったんだ。それでこの後で二人に助けられたんだよ!















 ◇◇◇


「って事があったんだー。」


「それって、俺達がいなかったら大変な事になってたよな。」


「うん!だから、二人には感謝してるよ!ありがとう!」


「どういたしまして。……ロットンまだか?そろそろ腹が……。」


 ラルフさんのお腹がぐーっと鳴っていた。それと同時に、僕のお腹もぐーっと鳴る。


「……今のうちに、明日の準備をしてきますね。レル、行こう!」


「わん!わん!」


「そ、そうだな先生。俺達もやってくるよ!」


「かめー!」


 僕達は一斉に動き出した。何かやってれば気が紛れるし、準備は必要だからね!


「ミーはちょっと寝てるね。おやすみー。」



 僕達はそれぞれ自分の部屋に入り、準備を始める。ロットンさん早く来ないかな?










 ◇◇◇


「オッケーオッケー!今日の晩飯は何にするかな?」


 ロットンは手に袋を抱え、宿屋に向かっていた。


「体力のつくもの食わせてやらないとな。そしたら……もう一度地図の確認でもしとくか!」


 ロットンはラルフの試験の為、色々と準備をしている。その様子は楽しげであった。


今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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