少年テイマー、街へ到着する!
僕達はご飯を食べたらすぐに寝袋の中に。テントがしっかりしてるから、安心して寝られるよー。
「おやすみなさい。ラルフさん、ミーさん。」
「ああ!おやすみ!」
「おやふみー。」
「おはようございます!ラルフさん!ミーさん!」
「ああ、おはよう先生!」
「おはようティム!それとラルク!」
「何か違う。最後の文字が違う。」
「そうだった!ラルフだったね!」
僕達は朝の日差しを浴びて、一斉に目が覚めた。……あれ、ロットンさんは?
「アイツどこ行ったんだ?見てきた方がいいかな?」
「ですよね。ここは僕が行きます!」
僕は外に出ると……ロットンさんは木に寄りかかって眠っていた。
「ゴォォォ……ゴォォォ……。」
「何でテントから外に飛び出すんだよ……。起きろ!朝だぞ!」
「ん……おはよう諸君!よく眠れたかな?」
「まあな。それよりお前、風邪ひいてないか?寝てる間ずっと外に飛び出してたかもしれないんだから。」
「そうか?平気平気、俺丈夫だから!」
「それなら良かったよ。」
ラルフさんは昨日からの出来事の連続で疲れているいみたい。ロットンさんはそんなラルフさんを見て、ニコリと笑いかけていた。
「心配ありがとな!そしたら早く準備して出発するか。飯は昨日適当に作っといたから、それを食べててくれ。」
「ありがとうございます!」
「ミーも食べるー!」
「二人とも元気だなぁ。俺も負けないぞ!」
僕達の手にあるのはサンドイッチ。やっぱりおいしい!今度作り方を教えてもらおうかな?
ご飯を食べたら出発だ!僕とラルフさんは、レルとタルトと合流した。
「おはようレル!よく眠れた?」
「わん!わん!」
「よかったー!じゃあ、今日も頑張ろうね!」
「わふー!」
ラルフさんは素早くタルトを背中に乗せる。タルトはまだ眠そうだけど、背中に乗ると手足をパタパタと動かし始めた。
「かーめー!」
「タルト、そろそろ出発だ!行けるか?」
「かめ!」
「分かった!しっかり掴まっててくれよ!」
さあ、いよいよだ!僕達は魔力を纏って、ひたすら山を降りていく。目的地はもう見えてるんだ、今日中についてみせるよ!
「なあロットン、走りながらで悪いが、俺の試験ってどうなるんだ?」
「昨日言ったろ?街についてから考えるって。」
「でもよ、捕まえた後ろの奴らの親玉、また襲ってくるんじゃないか?」
「心配なら口より足を動かせ!俺達の行く街は侵入者への警備もしっかりしてる。あそこに行きゃなんとかなるだろ!」
「そうか?」
「大丈夫だって、この俺が居るんだ!お前達の事は試験が終わるまでちゃんと守ってやるから!」
軽く言うロットンさんだけど、あの目の動き……常に周りを見てるんだ、やっぱり凄い。僕も周りを警戒しながら進んで行こう。
それからしばらく後、特にトラブルも無く山を降りる事が出来た。そして…………。
「見えたぞ!あそこだ!」
僕達の目の前には、巨大な門に守られた街が現れた!
「ここが今回の目的地だ。じゃあ、ちょっと行ってくるわ。皆はここで待っててくれよ?」
「はい!」
「つ、疲れた……。」
ロットンさんは門に駆け寄り、門番さんに話しかけていた。
「あなたは……ロットンさんですね!」
「はい。今回のクエストを受ける人を連れて来ました。リーダーに挨拶をしたいのですが、連絡を頼めますか?」
「かしこまりました!今呼びますので、しばらくお待ち下さい!」
門番さんは偉い人を呼びに走って行く。それをミーさんはじっと見ていた。
「ロットンって、別の街の人なんでしょ?ここの人と知り合いなの?」
「リーダーじゃ無いが、ほんの少しならな。こういうコネはあって損する物でもねぇし、いざという時の連携にも必要だから、顔合わせくらいはしてるんだよ。」
「ふーん。」
そしてしばらく待っていると、ガタンと音が響き、遂に門が開き始めた。そこから見えたのは…………軍服を着た男の人。か、かっこいい……!
「君達が今回のクエストを受けてくれた者達だな。内容について説明したい、こちらの役場に案内しよう。」
「助かります。……おっと、自己紹介を。私はロットン、今回の依頼を受け付けた者です。」
「ありがとう。私はフェイク、ここのリーダーを任されている者だ。……そちらの方々は?」
「彼らは私の連れです。今回は彼らがクエストの対処に当たります。では、案内をお願いします。」
「ああ。では皆さん、こちらに。」
ここのリーダー、フェイクさんに案内され、僕達は街の中へ。ラルフさんはガチガチになって緊張してる。ミーさんは周りを見渡して目を輝かせている。僕は……試験官になるんだ。常に落ち着いて行かないと!
「わん!わふー!」
「かめー!」
レルとタルトが後ろから声を出す。初めての街だから驚いてるのかも。さあ……気合を入れて行こう!
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