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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第五章

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見習いテイマー、昇格試験を選ぶ

 ラルフさん達が村に来た次の日。僕はベッドから起き、すぐに荷物をまとめる事にした。


「おはようレルー。朝早いと眠いよねー。レルはもうちょっと寝てていいよー。」


「わふー。」


 レルは座って目を閉じている。やっぱり眠いよね、ごめんね。でも、準備はきちんとしておかなきゃ!僕はできるだけ音を出さないように、リュックに荷物を詰め込む。






「できたー。僕ももう少し寝ようー。」


 まとまった荷物を見て安心した僕は、またベッドに入る事にしたんだ。












 ◇◇◇


「ティム先生、レルちゃん!起きろー!もう朝だぞ!」


「…………ラルフさん?おはようございます!」


「おはよう!今、リースちゃんの家でロットンが呼んでるから、一緒に来てもらっていいかな?」


「はい!今行きます!」


 ラルフさんに起こされた僕は、荷物を背負ってリースさんの家に走る!外に出るとピカッと太陽が出でいた、やっぱり明るいと気持ちいいなー!



「今日も頑張るぞ!ね、レル!」


「わん!」









「よっ!おはよう諸君!」


「おはようございます、ロットンさん!」


「おはよう。それで、お前が昨日言ってた昇格試験だけど、何するんだ?」


「ああ、試験内容は……これだよ。」


 ロットンさんはクエストの依頼書を持って机に乗せる。依頼書は……全部で三枚かな?




「三枚?何だこりゃ?」


「お前、一応言っておくがこれも試験だからな。ここからもう観察対象になってる事も忘れんなよ。」


「はあ!?普通現地でやるもんだろこういうのは!?気が休まらないぞ!」


「今回は俺が試験官だ、黙って聞いてもらうぞ。現地以外でも、人間性とか不測の事態への対応とか、俺の試験はそういうのも考慮されるんだよ。」


「め、面倒くさい……。」


「なら試験官変えるか?」


 昨日とは違う、ちゃんとした役場の職員さんの顔だ。ロットンさんは、仕事のオンとオフをきっちり分ける人なんだね。






「心配すんな!余程目に余る行為がなければ問題無いから。逆に、その行為をする馬鹿を落とすための物だからな。」


「お前、本当そういうのはしっかりしてるよな。」


「悪いがこれが俺の仕事だ。んじゃ、試験の説明だ。」







 ロットンさんは一呼吸置き、ラルフさんに昇格試験の説明を始めた。僕はそれを椅子に座って聞く事にした。




「ラルフさん、今から君には三つあるクエスト、いずれかに挑戦してもらいます。どれでも好きな物を選んで下さい。いずれも緊急性は無いので、ご自由にどうぞ。」


「本当に好きな物で良いのか?」


「構いませんよ。ただし自己責任で選んで下さい。」


「分かったよ。どれどれ……。」






 机に乗ったクエストを覗くラルフさん。僕も横からこっそり覗いてみる。




 ・トロールの討伐、並びに周辺の調査


 ・武具及び農具製造の為、鉱石の採集








 ・ロストガルーダの動向調査









「……はい試験官さん質問です。」


「何か疑問でも?」


「これ、Cランクへの昇格試験だよな?おかしいのが混じってる気がするんだが。」


「もう試験は始まってますから。[自分に合った]物を選ぶのも実力です。はい。」


「うーん……。」


「本当にどれでも良いですよ?自信があれば。」



 こ、これは……冒険者自身に強さを確認させる手法なんだ!力量を把握出来てるかも重要なんだ!







「はい試験官さん質問です。」


「何か?」


「隣の試験官さんに意見聞いても良いですか?」


「……構いませんよ。よく考えて、自分に合った内容を選んで下さい。」


 するとラルフさんは僕に近づき、そっと耳元へ。



「ティム先生ならどう見る?」


「えっ。」


「先生なら何受ける?」


「そ、それを自分で決めるのが試験ですよ!?」


「わ、分かってるさ。でも、一応な。俺はトロールにしようと思うんだけど。」



 僕はロットンさんの方を見ると、彼は僕にガッツポーズを見せている。いいよって事なのかな?それなら……。







「はい。僕ならトロール討伐に行きます。試験の合格を狙うなら、Dランクのラルフさんとタルトで狙う格上、それでも一番勝算があるのはCランクの魔物、トロールです。」


「採集依頼はどうかな?」


「場所にもよりますが、敵の情報が把握出来てないのは危険です。今は避けたほうが……。」


「やっぱりそうだよな。よし!決めたぞ、俺はこのクエストを受ける!」





 ラルフさんがロットンさんに渡した依頼書は……トロール討伐だ!



「了解しました。それでは、試験を始めましょう!」


「ああ!よろしくお願いします!」





 そして依頼書を受け取ったロットンさんは、すぐに荷物を持って、背中に背負う。


「じゃあ、行くか!バッチリ観察してやるから覚悟しとけよ!」


「おう!すぐにやっつけて、ランク昇格してやるさ!」



 ラルフさんの試験、僕も見て参考にしないと!新しい冒険の始まりだ!




今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。


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