表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第四章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

65/280

少年テイマー、村に帰る/魔王、楽しみが一つ増える

「着いたー!さあ、皆に挨拶しなきゃ!」


「わん!わん!」


「うん、久しぶりだね!皆元気にしてたかなー。」


 サリアと分かれてから数日。途中の街へ泊まりながら進み、僕達は遂に村に帰って来た。色々あって疲れたから、しばらくはのんびりと過ごそう!そんな事を考えていると、中から一人の女の子が。……リースさんだ!


「リースさーん!ただいま戻りましたー!」


「えっ、ティムさん!?本当ですか!?」


「わん!わん!」


「レルちゃんも居る!今皆を呼んできますねー!」


 リースさんは大慌てで村の中に戻る。僕達も早く入ろう!








「ティムさんお待たせしました!皆、来ましたよー!」


「びー!びー!」


「ただいまびー君!元気にしてたかな?」


「びー!」


 次に来たのはハチの魔物、ポイズンビーのびー君!僕の頭の上を飛び回って大喜び、僕も嬉しいなあ!





「おお!帰って来ましたか!おかえりなさい、ティム。」


「マイラさん、ただいま戻りました!」



 そして現れた、茶髪の綺麗な人!災厄の魔物、ヘルキマイラのマイラさんだ!


「その様子、用事は済んだのですね。どうです?詳しく聞かせてくれませんか?」


「はい!でもその前にご飯を食べたいです……。リースさん、お願いできますか?」


「もちろんです!ちょうど皆もご飯にする所だったから、用意しますね!」


 リースさんはそう言って家の中へ。僕もまずは自分の家に行って、荷物を置いてこよう!









「レルー!お家に着いたから、僕は先に整理をしてくるよ。リースさんから呼ばれたら教えてね!」


「わん!」


 僕は持って行った荷物を降ろし、中から短剣や道具を取り出す。今はいらないから、ちゃんとしまっておかないとね。








「あ、兄貴!あそこの家の前にブレードウルフが居ますぜ!」


「何だと!?すぐマイラ姉貴に報告しろ!俺はこっそり見張ってるから!」


「へい!」


「わふー?」




 ……外が騒がしくなってきた。誰か居るのかな?僕は窓から外を覗くと、そこには男の人が立っていた。



「あ、あのー。どちら様でしょうか?」


「おう!俺はモブロウ!ここの住民だ!アンタは誰だい?」


「はい。僕はティムって言います。レルに何か用ですか?」


 僕はレルをこっちに呼んで、もふもふする。……この人はリースさんが呼んだ人なのかな?ちょっと考えていると、細い男の人がマイラさんを連れてこちらに向かって来た。





「姉貴!こっちです!あそこにブレードウルフが!」


「慌て過ぎです。しかし丁度いい、ここで説明しましょう。レルはティムのパートナーなんです。こちらに危害を加える事はありませんよ。」


「パ、パートナー?それじゃあこの子は!」


「はい。ティムはテイマーなんです。」





「「テイマー……。」」


 二人の男性はお互いを見た後、急にこちらに駆け出して来た!?



「それじゃあ、貴方がリース姉貴の言ってたティム兄貴ですか!兄貴、俺達も挨拶しましょう!」


「ああ!俺はモブロウ、こっちの細いのはモブスケ。訳あってここで世話になってるんだ。よろしくな、ティム兄貴!」


「よろしく頼みますぜ、ティム兄貴!」


「よ、よろしくお願いします。」



「皆さーん!ご飯出来ましたよー!」



 あっ、リースさんだ!ご飯が出来たんだ、早く食べに行こう!


「でもマイラさん、モブロウさん達はどうしてここに来たんですか?」


「ふむ、話すと長く……はなりませんね。食事の時に話します。」


「マイラ姉貴!?俺達には山よりも深い事情が……。」


「さあ、とにかく行きましょう。私もおなかが空きましたよ。」


「おおい!話を聞いてくれよ!」



 僕達は笑いながら一緒にリースさんの家へ!どんなご飯が出るのかわくわくしてきた!


「行くよレル!ご飯が僕達を待ってるんだ!」


「わん!」



















 ◇◇◇


「ただいまなのじゃー!」


「お嬢様!あまりはしゃぐとホコリが出てきますよ!」


 とある場所にある、一つの粗末な家。ここに住人が帰って来た。魔王ライアとそのメイド、ルーの二人である。



「いやー、楽しかったのう!こんなに楽しんだのは久しぶりじゃよ!」


「ええ!私もついつい盛り上がっちゃいました!」


「お前は少し反省するのじゃ。儂がどれだけ苦労したと思ってるのじゃ!」


「も、申しわけありません……。」






 二人は外出用のドレスとメイド服を古いタンスにしまい込み、粗末な洋服に着替え直した。


「しかしあの勇者、まさか戦闘中に駆け落ちのような真似をするとは思わなかったぞ……。あの騎士団長も、大層な事を言っていた割には一度も戦わなかったし。」


「あれでは王国が心配ですね。」


「ま、今はそれより……。これじゃ。」


 ライアがタンスの棚から取り出したのは……魔導カメラだった。


「か、カメラ?それを持って……どういう事です?」


「なに、これはただ持っているだけじゃ……ハハッ!」



 ライアの言葉でルーは首をかしげる。するとライアは突然笑い出した。


「なんです突然笑い出して……。」


「いや、これからが楽しみと思ってな。」


「これから?」


「うむ、テイマーのあの二人の事じゃ。」


 ライアは腕を組み、ルーに説明していた。





「もしかしたら、この戦いの映像を配信した者が居るかもしれん。そうしたら皆驚くのではないか?馬鹿にしてたテイマーが、曲がりなりにも魔王達と戦えていたのじゃ。衝撃を受ける者が居てもおかしくはないじゃろう。」


「た、確かに。」


「もちろん映像だけでは無理じゃろうが……もしかしたらテイマーの見方が変わってくるかもしれん。そうしたら…………今まで馬鹿にしてた連中、どんな顔をするかのう!楽しみじゃ!」


「お嬢様……趣味が悪いですよ……。」





 ハハハと笑うライアを見て、ルーはため息をついていた。



「さて、しばらくは大人しくしていようか。どんな風になるか、楽しみじゃな!」

今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ