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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第四章

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二人のテイマー、それぞれの帰路へ

 僕達は一緒に家に向かって歩いている。その間、今回の事について、色々話をしながら歩いていた。


「どうだサリア?我の強さを改めて感じたのではないか?」


「ええ。流石はギルっす。魔王相手にちゃんと勝負出来てたんですから。」


「だが……奴は全く本気を出してはいなかった。次が無い事を願おう。正直我も、全身が震えたからな。」


「ギル、それって武者震い?強い相手だと喜ぶから、多分それだよ!」


「いーえ、本当に震えてたっす。手加減してた相手がその迫力を持っているのが驚きっすよ。」




 サリアとギルは軽く言っているけど、二人が相手にならないなんて……やっぱり魔王は凄い強さだったんだ。








「わん!わん!」


「そうっす!ティムの方はどうだったんですか?あーし達が行った時は何とも無かったみたいっすけど。」


「うん。それがね、あのルーって人も本気を出してなかったんだ。僕達は勝てるって思ってたけど、最後のあの人の動きで自信が無くなっちゃった。」


「そんなに手強い相手だったか。ティム、我ならいい勝負が出来そうか?」


「ごめん、正直厳しいと思う。多分あの人、ギル以上に戦いが好きだよ。あの場でライアが止めてくれなかったら、僕はバラバラになってたかもしれないんだ……。」


「奴らの強さには、あーし達はまだまだ届かないっすね。」



 僕とサリアは不安そうに顔を見るけど、その横ではギルとレルが堂々と歩いていた。



「何、焦る事は無い。我らにはまだ伸びしろがあるという事だ。少しづつ前に進めばいい。そうだろう犬っころ?」


「わん!わん!」


「我らがついているのだ!それがテイマーと言う者だろう?」



「そうっすよね!ギル、ありがとうっす!」


「うん!レル、いつも助けてくれてありがとうね!」



 ギルもレルも頼もしいなぁ。二人に負けないように頑張らないと!










「あっ、ギル!捕まえた冒険者達、連れて来てないよね?どうしよう……。」


「ここに来る前にも言ったが、我には考えがある。入り口で門番を口止めしても、必ず上まで連絡が行くだろう。だから[貢ぎ物]という言葉で濁していたのだ。」


「あー……門番にはあーし達を見せて通ったけど、勇者にも内緒ってされた貢ぎ物……騎士団長は冒険者だって思うっすよね。」


「そこで荷車を壊せば証拠隠滅出来たと思うだろう。後は適当なタイミングで送る。そうすれば不意を突けるだろう。」


「なるほど、それなら問題無しかな?」










 そして僕達は歩き続け、やがて広い草原に辿り着く。……僕達はここで一旦別れる事になっているんだ。


「よし!それじゃ、あーし達はこのままストーレの街へ帰るっす。カインと一緒に街の復興を目指すっすよ!」


「サリアよ、今思ったのだが、ライアをここに連れてくれば修復してもらえたのではないか?」


「いーえ、あの手の魔法は時間が経ち過ぎてると効果が無いっす。ここまで引っ張っても無理でしょうね。」


「都合良くはいかぬ物だな。」



 そしてサリアとギルは、こちらを見てそっと手を出した。


「じゃあ、ティム。ここでお別れっす!」


「サリア、本当にありがとう!ストーレの街と今回の事で、何だか世界が広がった気がするよ!」


「喜んでもらえてこっちも嬉しいっす!ティムは一度村に帰るんですよね?」


「うん。そうしたらしばらくは休憩かな。配信をしながら、のんびりと過ごそうと思うんだ。」


「わん!」


 僕達の間に、レルが入ってくる。そしてギルはサリアの隣で、彼女の肩を叩いていた。


「ティム!前も言ったが、何かあったらいつでも頼ってくれていいぞ。お前になら力を貸してやろう!そこの犬っころより役に立つぞ?」


「わん!?わん!がうっ!」


「冗談だ。貴様もきっちりと主を支えてやれ!」


「わふ!わん!」








「サリア、何かあったらまた相談するね。」


「ええ!待ってるっすよ!」


「我も居るぞ!」


「わん!わん!」



 そして僕達はハイタッチをして、それぞれの帰路に着いた。僕はレルの背中に乗って村に向かう。



「早く皆に会いたいなー。レルもそうだよね!」


「わふー!わん!」


 今は皆が居るんだ!僕とレルは皆の顔を思い浮かべながら、草原を駆け抜けていった。

今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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