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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第四章

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少女テイマー、騎士団長と対決する

 あーしがジャンヌの方を見た時、彼女は剣を振るい、あーしの首元を攻撃していた。


「くっ!?」


 的確に急所を狙った攻撃。間一髪鎌を取り、持ち手で受ける事には成功した。でも、その勢いであーしは飛ばされ、壁に叩きつけられたっす。


「くっ!?いきなり何するんすか!?」


「仕留め損なったか。だが……!」


 奴はあーしには目もくれず、荷車の方に向き直る。そして再び剣を振り……荷車をバラバラにしてしまった。


「な、何て事を……。」


「これで証人は居なくなったな。これで勇者様の名誉は守られる。後は……。」




 ジャンヌはあーしの所にやってきたっす。そして、両腕を掴みながら、あーしを地面に押し倒した。


「いっ……ハァ、ハァ……!」


「後は貴様達だけだな。どうだ?取り引きしないか?」


「と……取り引き……?」


「ああ。貴様達が持つブラッドゴーレムの魔石、それを私に譲ってくれないか?もちろんタダでだ。そうすれば勇者様が倒した証拠として使う事が出来る。」



 な、何を言ってるっすかこの女は……。そんなの、はい分かりましたなんて言うはずが無いっす……。



「が、ああ……!」


「おっと、つい強く握ってしまった。返事をもらう前に殺すのはまずいからな。」


「この、クズが……!」


「何とでも言え。私が守るのは勇者様であり、王国の名誉だ。その為なら誰が死のうと知ったことではない。」



 ああ、そういう奴っすか……。王国の騎士団長って、こんな危ない奴が務めているんすか……。











「余裕が無くなってきたようだな。そろそろ答えてもらおう。でなければ本当に死んでしまうぞ?」


「黙りなさい……あの魔石は、私達が手に入れた物よ……。アンタみたいな奴に、渡してたまるか……!」


「そうか……ならば殺してしまうか。それから頂いても何の問題も無い。」



 奴は私を地面に伏せさせたまま、剣を抜く。そして首元にそれを振り下ろした。



「終わりだ!恨むなら自分の強情さを恨む事だな!」








「……どかーん。」


「何!?」


 瞬間、私の手が光り魔力の弾丸を形作る。それを奴の顔面に発射した。



「くっ!?何だと!?」


「私を、私達を……舐めないでよね!」


 剣でガードした事で、ジャンヌに一瞬隙が出来た!そこを逃さず、私は回し蹴りで腕を攻撃する。


「ギャッ!?」


「次よ!」


 続いて鎌を拾い、それを足に向けて容赦無く突き立てる。こいつは明らかに危険だ!早く動きを止めないと!


「くっ、ああああああああ!?」


「さっきの……お返しよ!」



 足元がぐらつき、地面に正座する形で座り込むジャンヌ。奴の首元に、魔力を込めた全力の蹴りを叩き込んだ!


「へぶぅ!?」


 ボールのように弾け飛んだジャンヌは壁に押しつけられ、轟音と共に崩れ落ちた。こ、これで倒した……?









「流石だな、サリア。」


「……ギル、何で助けてくれなかったのよ?」


「お前ならあれ位平気だと踏んでいたのだ。実際にこうやって話しているのが証拠だろう?」


「また証拠……当分その言葉聞きたくないわね……。」



 隣にやって来たギルに文句を言いながら、私は地面に寝転がり、空を見る。想像以上にダメージを受けたわ……。それにしても、あんなヤバい奴が騎士団長って、王国は人材不足なのかしらね……?










「ふん、油断したか。ブラッドゴーレムを倒しただけの事はあるようだな。」


「なっ!?」


 私の目線には、倒れたはずのジャンヌが居た。

 ……嘘でしょ、私は確かに倒したはず。手応えもあったのに!



「不思議そうだな。確かにあの一撃は効いたよ。たかがテイマーとは思えぬ強さだ。」


「じゃあ、何で……?」


「これが私のスキルだからだ。」



 ジャンヌはそう言って、自分の左腕に手を当てる。……左腕はねじ曲がっている、確かに私の一撃は効いているんだ。


「私は聖騎士、王に、勇者様に選ばれた存在だ。彼らに仕えるこの身は、多少のダメージならすぐに回復出来るのさ。」


 奴は自分の左腕を強引に元に戻す。ベキッと嫌な音が響いたけど、それとは反対に腕自体は正常な状態に戻っていた。



「さあ……続けようか。」


「……アンタの方が魔物よりもよっぽどバケモノよ?」



 ジャンヌは剣を持ち、再びこちらに歩いて来る。私も迎え撃つ為に鎌を持って、奴を視線から外さないよう追いかけていた。




今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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