表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第三章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

31/278

少年テイマー、リーダーとの試合に臨む

「配信準備はこれでオッケーっと。カインはきっと驚くっすよ!それとカイン程の冒険者と戦えば、ティムの強さも際立つっす!楽しみっすねー。」


「すう……すう……。」


 今日は天気のいい朝っすね。あーしは魔導カメラの調子を確認して、机に乗せた。ティムは夜遅くまで戦いの準備を進めていたから、今はぐっすり寝てるっすね。


「……えいっ。」


「むう……。」


 あーしはティムのほっぺを指でつまむ。ぷにぷにっすね。たまにはこんなイタズラもしてみたくなるっす。……この子は真面目だから、ね。


「起きないっすね。もうちょっとぷにぷにを……。」


 今度は両手でほっぺをつまむ。こうして見るとやっぱり女の子っすね。


「ぷにっと。」


「むう……おはろう。何してるのサリア?」


「あっ。ティム、起きたっすか?」


「うん。起こしてくれたんだね、ありがとうー。」


 少し寝ぼけてるっすね。……さて、イタズラは終わり!今日も一日張り切って行くっすよー!












 ◇◇◇


 昨日はぐっすり寝られたよー!緊張で寝られないかもって思ったけど、特に問題は無くてよかった!


「おはようサリア!」


「おはようっす。ティム、やっぱり今日勝負を挑むっすか?」


「うん。サリアのおかげでしっかり準備出来たからね。僕なら勝てる、きっと大丈夫だよ!」


「随分張り切ってるっすね!これは楽しみっす!」


 カインさんに会った翌日。僕は今、サリアの家で準備を整えていた。戦うからには必ず勝つ!そのつもりできっちりと用意をしたんだ!


「レルー!おはよう!」


「わん!わん!」


「あっ。もう、くすぐったいよー!」


 レルはペロペロと顔を舐めている。体調も良さそうだし、これなら完璧だ!



「あれ?ギルはどこか行っちゃった?」


「今日は出かけたいって言ってたっすよ?もったいないっすよね、折角の試合なのに。」


「それなら僕が頑張って、勝った事を報告するよ!きっと喜んでくれるよね?」


「ええ!それでは出発っす!」


 僕はレルとサリアと一緒に、カインさんの建物へ。僕の力を見てもらうんだ!頑張るぞー!











 ◇◇◇


 始めに訪れた立派な建物。そこには職員さんが待っていて、僕の対応をしてくれた。


「おはようございます。カインさんはいらっしゃいますが……試合をなさいますか?」


「はい!よろしくお願いします!」


「了解です!呼んできますから、しばらくお待ち下さい。」


 職員さんは奥の部屋に走っていった。……僕はそれを見て、もう一度荷物を確認する。


「心配性っすねー。準備は万全っすよ?」


「う、うん。ちょっと深呼吸するね。」


 スーハー、スーハー。……どうしよう、いざ勝負ってなると緊張が止まらない。そして深呼吸をしていると、奥の部屋からカインさんがやって来た。







「おはようティム君!昨日はよく眠れたかな?」


「はい。準備も出来てます!」


「一応聞くけど、何か無理をしてないかな?君は昨日来たばかりだし、俺は本当にいつでも良いんだけど……。」


「問題ありません!むしろ自信があるので今日を選ばせてもらいました!」


「そうか……良いね、この感じ!じゃあ早速始めようか、ついて来て!」


「分かりました!」


 僕はカインさんの後について行く。サリアとレルも僕の隣に立ち、一緒に来てくれた。


「カインは強いっす。油断だけはしないようにっすよ?」


「うん、分かってるよ!」












 ◇◇◇


 辿り着いたのは訓練場。見渡すと多くの人が武器や魔法を使う練習をしていた。カインさんも周りを見渡し、大声で皆に話しかけた。


「皆おはよう!今から俺とティム君の試合を行うから、興味のある人は見学に来てくれ!」


「おお!行く行く!」


「私も見たいわ!期待の冒険者さんよ!」


「早く皆で見ようぜ!」


 それから段々と人が集まり、気づけば周りは観客で囲まれていた。それを確認したカインさんは、腰から剣を抜き、僕に相対した。僕は魔導カメラにプロペラを付けて、空に飛ばす。これで映像もバッチリだ!




「さあティム君、そろそろ始めよう!何か質問したい事は無いかな?」


「はい。ルールを教えてください!」


「……そうだね、昨日言ってなかったよ……。試合は俺が一人、ティム君はパートナーとのツーマンセル。どちらかが降参するか、外からストップが入ったら終了。それで良いかな?」


「大丈夫です!……さあ、行こうレル!」


「わん!」


 僕はレルと一緒に一歩前へ。さあ、勝負だ!





「では……君の力を見せてもらおう!試合開始だ!」


 カインさんが試合開始の合図をした瞬間、僕の目の前から彼の姿が消えていた。僕は腰から短剣を取り出して辺りを警戒する。


「気配を感じない……どこから来るんだ!?」


「ここさ!まずは先制攻撃だ!」


「っ!」


 僕は短剣でカインさんの斬撃を受け止める。でも、受けた短剣は激しく火花を起こし爆発、すぐに壊れてしまった。


「凄い、何てパワーだ!」


「今感心してもらっては困るよ。まだ始まったばかりだからね!」


 再びカインさんが剣を振る。でも、レルがブレードを持って飛び込んできて、その攻撃は防がれた。


「わん!わううー!」


「うん!行きますカインさん!」


 僕は短剣をカインさんに投げる。彼はそれを剣で弾くけど、僕は構わず何回も短剣を投げつけた。


「どうしたんだい?短剣ばかりじゃ俺には勝てないよ!」


「分かってます!レル、力を貸して!」


「わん!」


 僕はレルの背中をさすろうとする。だけどそこに、カインさんの放つ斬撃が襲い掛かってきた!


「うわっ!?しまった!」


「わん!?わん、わん!」


 斬撃は地面を抉り、跡を付けている……あれを受けたら大怪我だ。気をつけないと!



「君はテイマーだから、仲間がいると強くなる。……なら、その子の力を借りられないようにすれば良いのさ!」


 やっぱり強い……!でも、僕にだって考えがあるんだ。絶対に勝ってみせる!僕はまた腰から短剣を出して、彼の様子を伺う事にした。

今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ