見習いテイマー、第二の仕掛けを突破する!
「ここかな?うーん。」
「こっちも無いな。落ちない様に気をつけろよ!」
俺とミーは協力して仕掛けを探してる。足場だけじゃ無い仕掛けが必ずあるはずだ。
「あれ。ラルフー、ここの地面がちょっと変だよー!」
「見つかったか?今行く!」
と思ったらミーが発見したみたいだ。すぐに解いて次に進もう!
「ここだけ四角い枠があるな。何かはめ込んだみたいな……」
「これをとるのはちょっと大変かも。ミーがやった方がいいかな?」
「ここは俺に任せろ!」
俺は短剣を枠に差し込みグイッと動かす。……動いた!これ蓋だったんだな。
「何これ、ボタン?」
「これを押せばいいのかな?ぽちっと。」
「こらまだ押しちゃ駄目だろ!何が起こるか分かんないんだぞ!」
み、ミーがボタンを!どうすんだこれ!?ここは一度皆に確認した方が良かったのに……。
◇◇◇
「サキ、光った足場はどれかな?」
「は、はい!ここです。」
「ちょうど真ん中の足場かの。」
トン。
「……おお!弱い光じゃが確かに光っておる!よく気づいたな!」
「もしかして、この光は踏む順番でしょうか?他の所も踏んでみます!」
「最初はここで、次はどこかな?ワシは一番遠い所を踏もうか。」
ピカッ。
「おや。光が強くなった?」
「え、えっ?まだ一個しか踏んでないのに……」
ピカァァァァ!
「キャッ!?」
「のわっ!眩しい!?」
◇◇◇
「ラルフ見て!足場が光ってるよ!」
「本当だ!まずはあそこを踏めって事か。でも眩しいな、ここに居ても目を閉じるくらいだ。」
「もしかして、これってトラップ?」
「目つぶしも兼ねてるのか?でもこれ無いと進めないし、一度戻ろう!」
「うん!」
「タルト、ロットン!戻ったぞ!」
「やっと来たか。お前達見てみろ、足場が急に明るくなったんだ。何かあったのか?」
「それがな……」
俺達がボタンの事を話すと、ロットンは軽く頷いていた。今回はどうする?攻略法は分かったけど、これじゃ進めないよな……
「ここはサキとリッチに頼もう!二人ともとべるから、順番を調べてもらおうよ!」
「あの二人は戦闘不能だ。今は動けないぞ。光で目を閉じちまったんだ。その時にふらついて壁に激突したんだよ。」
「嘘だろ!?俺達のせいか!」
「ええっ!?ご、ごめんね二人とも。ラルフは悪くないよ、ミーが押しちゃったの……」
サキとリッチは……居た。地面に横になって目を押さえている。ビックリしただろうな……
「二人ともごめん!俺達がボタンを押したから……」
「ホホ。気にする事は無いのじゃ。これで仕掛けは解けそうじゃな、後は頼むぞ!」
「ラルフさん、ミーさん、私達はもう大丈夫です。でもここはお願いします……どうやら足場には踏む順番があるみたいです……」
「……分かった!必ず突破するからな!」
あそこが始めに踏む所だ。暗記して挑むしかない!
「ミー!一度ボタンを切ってくれ、俺が足場に乗る!」
「ええっ!?ここはミーがやるよ!さっきのミスを取り返すんだ!」
「でも」
「ラルフはさっき頑張ったでしょ?ここはミーにまかせてよ!」
「ミー……ごめん!ここは頼む!」
「はーい!」
俺がボタンを押すと、電源が切れたのか光は無くなる。そこをミーに乗ってもらって、次は適当な足場に。ここでまたボタンを押すんだ。
「行くぞミー!目はちゃんと閉じたな?」
「うん!いつでもいいよー!」
両目を手で塞ぐミー。それを確認してまたボタンを押す。
「ま、まぶしいけど、ミーなら大丈夫!ここは違うから、他を押していくからね!」
後は手当たり次第にボタンを切り替えると、一段と輝きを増していく。二番目の足場も分かったぞ!
「二番目は一番左端だ!」
「ありがとー!」
この調子だ!これを繰り返して…………
「こ、これでおしまい!」
ミーが最後の足場に乗った!どうだ!?
「…………何か起こったか?変化無しに見えるけど。」
「何にも起きてないな。ラルフ、これは失敗じゃないのか?」
「ま、まさか。でも足場はちゃんと光ってるだろ?」
「何かが足りないのか。だが何が……」
「あらー。ラルフ、お困りのようねー。」
こののんびりとした声は……やっぱり。槍を背負った緑髪の女性……!
「レニー!何か気になった事が?」
「うん。今ミーが仕掛けを解き終わったのよねー?」
「ああ。そのはずなんだけど。」
「これ、光で見えないだけで、もう壁は開いてるんじゃないかしらー?」
「…………確かにそうかも!でも確認出来ないぞ?俺達は行けないし、ミーも動けない。」
「なら私が行くわー。皆頑張ったからねー。えらいえらい。」
俺の頭を撫でるレニー。何で撫でるの?
「さー。張り切っていきましょー。」
レニーは槍を構えて光る方向を見据えてるみたい。位置的には合ってそうだが、どうやって……?
「魔力を込めて……せーのっ!」
「っ!?き、消えた!」
一瞬で見えなくなった!?じゃあもう、壁に居るのか!?
「あらー?壁は開いてないわよー?」
「お、おい足場大丈夫か!?」
「平気よー。槍にぶら下がってるからー。それより、一度電源を切ってもらっていいかしらー?」
「へ?ボタン?わ、分かったー!」
何か気づいたレニーの指示で、俺はボタンを押し直す。
「切ったぞー!……あっ!」
電源を切ると、そこには足場で立つミーと、壁に突き刺さる槍を握っているレニーの姿が!?
「それに……壁が開き始めた!?」
「あらー。正しい足場を踏んで電気を切ると、壁が開くようになってるのねー。」
「電源を入れないと足場が分からない。でも入れっぱなしだと壁が開かない……意地悪いなこれ!?光が必要だと思うだろ!」
「もう少しよー。ここまで上手く来れるかしらー?」
「種が分かれば楽勝だ。ラルフ、今度は先に行くぜ!」
「ロットン!?」
「ごめんラルフ、ミーも先に進むよ!追いついてねー!」
「ミーまで!ま、まあしょうがないか……」
足場を軽快に乗り継いで壁に入り込む。他の参加者達も次々と突破していくんだ!
「今度は遅れないようにしないとな!ほらタルト乗ってくれ、サキとリッチも早く早く!」
「かめー!」
「は、はい!私達も回復しましたので、一緒に行きます!」
「ホッホッホ。頑張ったのうラルフ!ではワシも、もうひと頑張りするかな!」
今の所知り合いは皆抜けられそうだ。このまま突破出来れば良いなあ。
「そうそうラルフ。ワシらの目で見た所、足場が少し光ってたみたいなのじゃ。でも本当に少しじゃし、これに気づけたワシらは凄いじゃろ?」
「…………もしかしてボタン押さなくても進めたの?壁は切ってから開いたんだし…………やっぱりトラップじゃないか!意地が悪すぎるぞもうー!?」
◇◇◇
「お、おいおい随分残ったな!?このままだと皆ゴールするかもしれねぇぞ!」
「何、慌てる事はない。最終関門は私が担当したのだ、実に素晴らしい内容を用意したから、楽しみにしていてくれ!」
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