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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第三章

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少年テイマー、次の目的地を決める

 [うわああああ!?レルは一度リースさんの所へ帰って、この事を伝えてー!お願いー!]


 今映っているのは隠し通路に落ちた所。自分の立ち回りの振り返りにもなるなあ。びー君がボタンを押すのは想定外だったけど……。


「このダンジョン、凄いっすね。魔物のレベルが尋常じゃ無いっす。」


「うむ。普通なら深層、或いは最深部に居るような奴らばかりだ。だが凄いのはここからだ!よく見ておけよ!本当に凄いのだからな!」


「うるさいっす!聞こえないから黙るっす!」





 場面は進み、ヘルキマイラとの遭遇。そして……



 [ピギャァァァ!?]



「な、何だこりゃ!?こんな魔物見たこと無いぜ!」


「かめ!?かーめー!」



 謎の魔物との戦い。もしこの場にびー君が居なかったら、絶対に勝てなかったよね。本当に助かったよ!




 そしてダンジョンを脱出して映像が終わる。ギルはうんうんと首を動かしていたけど、サリアとラルフさんは途中から無言になっていた。



「し、信じられない。何だあの化け物、俺達が勝てる相手じゃない……。」


「あーしなら勝てそうっすけど、相当手こずるっすよねー。……ちょっと待つっす。一緒に脱出したヘルキマイラ、何処に行ったっすか?」


「……確かに!あんな災厄レベルの魔物が外に出たら大騒ぎだぞ!先生、ヘルキマイラは何処にいったんだ!?」


 やっぱりそう思うよね。僕は二人に事実を教えてあげた。


「二人ともさっき会ってたよ?畑仕事をしている人が居たでしょ?あの人がヘルキマイラなんだ!」


「「………………はあ!?」」


「だろうな。我はすぐ気づいたぞ!」


「かめ!」








 驚く二人を落ち着かせて、パソコンをしまう。凄い汗が出ちゃった。僕はタオルで顔を拭きながら、サリアに話しかけた。


「どうだった?僕の初配信!」


「いやー、何か驚く事がたくさんありすぎて、こっちが緊張したっすよ。でも、未知の魔物に勝つなんて、さすがっすね!」


「ありがとう!僕も頑張ったけど、これはびー君とマイラさんのおかげだよ!」


「そうっすね!では改めて、初配信お疲れ様っす!」








 僕達が話していると、ラルフさんは荷物をまとめて立ち上がっていた。もう帰るのかな?もう少し居て欲しいな。そう思いながら、僕はラルフさんの元へ。


「ラルフさん、タルト!もう行くんですか?」


「ああ、今回はこれを渡しに来たんだよ!」


「かめ。」


 そう言ったラルフさんは、僕の手にゴールド……各地で使える通貨の入った袋をそっと乗せた。


「俺、タルトのおかげでダンジョンの攻略に成功したんだ!ティム先生に教えてもらったから、お礼として稼げた分から少しだけ持って来たんだ。リースちゃんと一緒においしい物を食べてくれよ!」


「本当ですか!?ありがとうございます!」


「俺達は今からダンジョンに挑戦するんだ!もっと頑張るから、先生も頑張ってくれよな!」


「かめー!」


「はい!」


 ラルフさんはドアを開けると走って行ってしまった。何だか楽しそう!テイマーとして順調そうで、僕も嬉しくなっちゃったよ!









 そして僕が飲み物を片付けていると、サリアから声が掛かった。


「ティム、ちょっとこっちに来て欲しいっす。」


「はーい。どうしたの?」


「今日って暇っすか?もし暇なら話を聞いてもらっていいっすか?」


「分かった!今行くよ!」


 僕は椅子に座ってサリアの方を見る。その顔はにこにこと笑っていた。


「嬉しいっすねー!やっぱりティムはあーしより凄いテイマーっすよ!何せあのヘルキマイラを仲間にしてしまうんですからね!」


「あっ、マイラさんは僕の仲間って訳じゃ無いよ?今はフリーなんだ。」


「……ありゃ。早とちりっすかね。てっきりティムのパートナーになったのかと思ったっす。」



 サリアは自分の頭をぽんぽんと叩き、机の上の果物を食べていた。


「それでは本題っす!もし今日休みなら、一緒に街に行かないっすか!?お祝いに何か買ってあげるっすよ?」


「本当!?じゃあ行きた……あっ、やっぱりいいかな……。」


「その様子、どうやら門前払いを受けたようだな。」


「ギル……。」


 ギルは壁により掛かりながら話に入って来た。




「勇者パーティーの名声と庇護が無くなれば、テイマーとしての悪評もあって、まるで対応してもらえないだろう。サリアも始めはそうだったからな。」


「そうなんだ……。ねえ、二人はテイマーとそのパートナーとして、やっぱり悪く言われたりする?」


「そうっすね……確かに酷い人も多いけど、あーし達の事をちゃんと見てくれる人も居るっすよ。あーしが案内したいのはそんな街!行きつけの良いお店を知ってるっすから、今回はそこに行ってみないっすか?」


「行きつけのお店……うん!行ってみたい!」


 僕はサリアの提案に乗る事にした。これからの生活で街に行くのは必須になるはず。サリアと一緒に行動して、見識を深めよう!



「じゃ、早速行くっす!手を取って!」


「うん!」


「さあ、貴様も行くぞ犬っころ!寝てばかりでは主を取られるぞ?」


「わふ!?わんー!わん!」


 僕はサリアと手を繋いで、彼女の案内する街へと向かって歩いて行った。


今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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