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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第十一章

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いざ探険、謎の幽霊屋敷!

「早速突入っす!失礼するっすよ!」


「俺に先に行かせてくれ。何があるか分からないんだ、ここは俺がやる!」


 レインが前に出て、あーしはその後ろから警戒を始めるっす。足を動かして、今はとにかく先に進むっすよ。


「外から見た通り、古い建物だな。どこも散らかっている。」


「バケツにボロボロの木材、傾いた石像……怖い雰囲気っす。」


 足下も湿っていて気持ち悪いっす。とりあえず索敵から始めますかね。地面に手を置いて、魔力を流してっと……





「少し暗いな。まあいい、始めるか。」


 ん、レイン何持ってるっすか?あれは……メガネ?四角い板が一枚、変わった形っす。それを顔の上半分に着けたっすね。


「設定はこれで良いか。よし!」


 ガチャガチャとメガネをいじっていたら、そのメガネから音が鳴り始めたっす。



「レイ、お前も出来たか?」


「うん。まわりはばっちり。」


「異常は無さそうだな……いや、あちこちに物影があるな。皆気をつけろよ!」


「あ、アンタ達どうやって周りを調べてるんですか?」


「これだよ。お前達だって気配や足音を探ったりするだろう?俺達はこの道具で同じ事をやってるのさ。」


「そ、そのメガネで?」


「ああ。」


 メガネを指さし説明してくれるレイン。どうやらこの二人……魔力を使わなくても戦えるよう、準備をしてるみたいっすね。





「うわぁぁぁぁぁぁ!?」


「な、何ですか一体!?」


 う、後ろから悲鳴!?こっちには何にも無いっすよ!?


「戻るっすか!?」


「お前達はそこに居ろ!我が行く!」


 ギルが後ろに走る、あーしはこの場で鎌を用意して待機っすよ!







「ぎゃぁぁぁぁ!?」


「なっ!?」


 だ、誰か飛んできた!この人も参加者っすよね?


「ァァァァ……」


「いや、嫌だぁぁぁ!!」


「あ、危ない!」


 参加者に近寄る手を鎌で払いのける。な、何なんですかもう!?



 ガシッ。


「わ、わぁぁぁぁ!?」


「しまった!?」


 じ、地面から伸びた腕が参加者を引きずり込んだっす……


「ここは危険だ、離れるぞ!」


「うん!」


「ま、待って下さい!まだギルが後ろに!」


「奴なら平気だろう!前に進むぞ!」


 機械を動かしながら進む二人の後を追って、あーしも走るっす。ギル、早く追いつくっすよ!







 あの場所を離れて、あーし達は物陰に避難っす。一度呼吸を整えて、体を休めないと。


「ここまで来れば大丈夫だろう。レイ、怪我は無いか?」


「だいじょうぶ。サリアはどう?」


「あーしも平気っす。でも、やっぱり恐ろしい仕掛けがあったっすよ。まさが人が地面に……」


「地面の手は魔物か、あるいは雇われた誰かだろうな。主催者も怖い事を考えたな。」


 本当に怖いっすよ!気づいたら手があって、それが地面に引っ張ってくるんですから!


「うぁぁぁぁぁ!」


「嫌ぁぁぁぁぁ!?」


「な、何だこれ、離せ、離せよー!?」





「う、後ろから声が……皆やられてるっすか!?」


「先に入って正解だった。仕掛けが動く前のタイミングで抜けられたな!」


「……。」


「お前達!無事だったか!」 


「ギル!追いついたっすか!?」


 後ろからギルの声っす!振り向くとやっぱりギルっす、特にダメージは無さそうっすね!


「面倒な事になったな。後ろにはもう戻れんぞ、数が多すぎる。」


「ならさっさと出口を目指しますよ!」


「待て待て。あの宝石が無いと合格にならないぞ!」


「……。」


 ほ、宝石!?そうだ緑色の玉!頭から抜けてたっす。


「もし後ろにあったなら……」


「気にする事は無い、我らが進む先に必ずある。この建物全体を探すのだから、複数手に入る場所がある筈だ。」


「今のうちに探すべきだな。色々部屋があるし、一旦別れるか?」


「…………。」


 あーし達が周りを見ると、たくさん扉があるっす。この部屋のどこかに玉が置いてあるに違いない!



「その必要は無い。全員で行けばそれぞれで中を観察できる。目的の玉にも気がつくだろう。」


「分かった。まずはあの扉からだ!」


 少し歩いて、一番近い扉を開ける。敵の気配は無い、一歩踏み出してっと。



「掛け軸にお茶碗?壺まで置いてあるっす。」


「…………。」


「鍋がぶら下がっているのか。変わった装飾だな。」


「手分けして探すぞ。怪しい物があれば我に伝えてくれ!」









 面白い部屋っすね。壁に引き出しがあったり、地面が草で出来てるっす。いかにも隠し通路とかがありそうな、そんな感じが


「お前達!あったぞ、こちらに来い!」


「見つけたっすかギル!今行くっす!」






 あーし達が向かうと、そこには箱を持ったギルの姿が。その箱の中に緑色の玉があったっす!


「やったな!まずは一つだ!」


「後三つ必要だ。他の部屋も回るぞ!」


「ええ!」


「…………。」


「どうしたレイ?何かあったのか?」


 レイ?さっきから顔を下に向けて……怖いのかもしれないっす。そりゃ無理もないっすよ、さっきの見たらあーしだって怖いっすから!













「ねえおにいちゃん。わたしきれい?」


「何を言ってるんだレイ。当たり前だろう?」


「ほんとう?わたしきれい?」




「勿論だ。お前達もそう思うだろう?」


「ウム……それは我に言われても困るな。会ったばかりではないか。」


「人によるっすね。少なくともあーしは可愛いと思うっすよ。」


 ……でも何でそんな事を?今は早く玉を集めないと。



「おにいちゃん……それなら……」


「何だ?」


 あ、顔に着けた四角い板のメガネを取ったっす。索敵はレインに任せ……るつもり……?











「こ  れ  で  も  ?」













「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?レイィィィィ!?」


「い、な、何よこれは!?」


 れ、レイ!?顔が無い!?何があったのよ!?


「おにいちゃん、わたしきれい?」


「下がれお前達!貴様何者だ!?」


「み、皆逃げるわよ!ここは危険すぎるわ!」


「お、おい!レイはどこだ!?俺の妹はどこにやった!?」


「おにいちゃん?わたしはここにいるよ?」


「と、扉開かないわよ!?閉じ込められたわ!」


「何だと?面倒な事になったようだな……!」



 ギルが腕を鎌に変形させて、レイの前に出る。ど、どうすればいいのよ!?


「と、とにかく今はやるしかない!何とか切り抜けるのよ!」


 私も鎌を構えて……行くわよ!



今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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