ライバル集結、本戦スタート!
「よーし、準備出来た!レル、行こう!」
「わん!わん!」
うーん、昨日はよく眠れた!今日はいよいよ闘技大会の本戦が始まるんだ!
……たぶん。この二日で準備するって言ってたから、行けばすぐに始まるんじゃないかなぁ。
「魔王ライア、それに各国の王様も観てるんだ……ここで活躍して、テイマーの凄さをさらに伝えるよ!」
「わん!わん!」
僕達は荷物を持って宿屋の外に出る。そこにはもう皆が待っていた!
「おはよう先生。俺達も準備バッチリだぞ!」
「かめー!」
「ミーもだよ!はやく行こうよー!」
「ま、そういう事だ。これで全員揃ったな!」
今日もいい天気、気分も晴れやかだ!
……昨日変な夢をみちゃったけど、今の僕達なら絶対に大丈夫!
「僕達は凄いんだ、強いんだ!ね、レル!」
「わん!わん!」
「ティム様、おはようございます。」
「びー!」
「サキさんおはようございます!びー君もおはよう!」
サキさんとびー君も一緒!皆で行くと楽しいぞー!
「よし、優勝目指して頑張ろうぜ!」
「かめ!」
「ラルフ達には負けないよ。ミーが一番だもん!」
「いや、俺が勝つ!絶対にだ!」
「元気だな二人とも。ティム君も負けるなよ!」
「ロットンさんもです。全力で行きますからね!」
「言うじゃないか!期待してるぜ!」
「ティム様……」
「び?」
「……な、何でもないですよ!私達も頑張りましょうね!」
「びー!」
「お邪魔します……っと。やっぱり皆集まってるな、タルト。」
「かめ。」
「あ!観客席見てみて、お客さんがたくさんだよ!」
「この二日で来たんだろうな。応援とか珍しいお土産を買いに来た人が大勢居るって事だ。」
「つまり、俺達はそれだけ期待されてるって事だな!」
「はい!全力で優勝を狙いましょう!」
皆楽しそう、でもここから本当の勝負になるんだ。油断はしないよ!誰が来ても勝ってみせるんだ!
「おっ、皆来たっすね!こっちこっちっすー!」
「サリア!おはよう、今日も頑張ろうね!」
「二日ぶりだな犬っころ、優勝は我らが貰うぞ。」
「わん!わん!」
サリアとギルも会場に。他の皆も集まってる!あっちに居るのは……
「アオハ君、カズハさん!シロメもおはよう!」
「うけー。」
「おはようティム、それと……サキも!」
「お、おはようございますアオハさん!」
「おはよう皆。今日から本番だ、君達相手でも手は抜かないからな。」
「望む所ですカズハさん!お互いに頑張りましょう!」
「わん!」
「ああ!楽しみにしているよ!」
そろそろ時間、皆で魔王達の席を見ておこうかな?最初みたいにあそこに王様達が座ると思うと……緊張しちゃう。他の人達は……
「あっ!」
遠くにはカインさん達が見えた!後は……マーチ達も!わくわくが止まらないよ!
「向こうは楽しそうだな!マイラ、俺達も合流しようかな?」
「私はこちらで大丈夫です。カインは随分余裕がありそうですね。」
「まあね。俺は強いからな!」
「フフ。勝負するのが楽しみですよ。」
「そうじゃのう。」
「わっ!?驚かさないでくれよリッチ!?」
「カイン元気にしてたかの?」
「あ、ああ!そっちは?」
「昨日は夜遅くまで起きてたから、少し眠いのう。」
「そ、そうなんだ……。頑張ろうな。」
「さあ、どこからでもかかって来なさい!私達が優勝賞品を頂くわよ!ほらケビンも!」
「押すなマーチ。勿論ここの優勝は取るつもりだ。それと……」
「ティム達の事よね。確かに強いけど、勝てない相手じゃない。強くなった私達を見せてあげましょう!」
「ああ。ティム、お前のおかげで俺達はマトモになれたんだ。ここで証明してみせるさ。」
「ええ!」
「兄上ー!」
「ソード!おはよう、今日も頑張ろうね!」
ソードも僕達に合流だ!知り合いの人達は皆参加してるんだ、そう考えると心強いよ!
「俺、この日の為に特訓を続けていたんです。兄上はどうでしたか!?」
「僕も準備万端!内容が気になるけど、たぶん大丈夫だよ!」
「絶対に負けませんよ、兄上!」
「うん!僕達も同じだよ!」
「おー!ちょうどいい感じに集まったのじゃ。観客席も大勢集まってて、儂嬉しいのじゃー!」
この声は魔王ライア!いよいよ来るぞ!
「それでは、そろそろ始めるのじゃ!煙カモンなのじゃ!」
あ、魔王の席からもくもくと煙が……二日前と同じだ!
「皆席に座るのじゃ!ほれドレイク、はやくはやく!」
「ったく、前が見にくい!アタシの席はここか?……よし座れたな!ジュリアはどうだ!?」
「私はここね。シンマは?」
「私はここだ!実に楽しい仕掛けだな!ガイア殿も早く座ると良い!」
「では遠慮なく。そちらの二人も。」
「あ、私達は説明があるので。さあお嬢様、前に出ますよ!」
「えっ。今座るから用意したのじゃ!座りたいのじゃ!」
「それは後でお願いします。今はこちらに!」
「も、もう!忙しいのじゃー!?」
……何か聞こえてきた。椅子の取り合い……?
出て来た!魔王ライア!
「…………コホン。皆の者、よく集まってくれたのじゃ!それでは予定通り、闘技大会をスタートするのじゃー!」
「「「「「「「「「おおおおおおおーーーー!!!」」」」」」」」」
凄い熱気だ……僕達も負けられないぞ!
「では、早速説明を始めましょう!お嬢様、一度後ろへ下がって下さい。」
「うむ!任せるのじゃ!」
ライアの前に、メイドのルーが現れ機械を触っている。あ……空中に画面が出て来たぞ!
「最初の予備試験では、皆様にミミックと勝負してもらいましたね。今回はその時入れて頂いた紙を元にチーム分けをして、会場を用意しました!」
「会場では何が起こるか分かりません。皆様準備は出来てますよね?」
ルーの質問に答えるように、歓声が上がる。もちろん!その為に準備したんだから!
「……問題無さそうですね。それでは早速始めましょう!」
そう言ってルーは宝箱を持ち上げる。あれはミミックじゃ無いんだ。
「試合は四グループで行います。えっと最初は……ここに書かれた名前の人達は、集まって下さい!」
ルーが機械を操作すると、画面に名前がポンと現れた。それを見て続々と動き出す参加者さん達。
「おー。名前があったっす。つまり最初はあーし達が行くって事ですね。」
「ウム!存分に暴れてやろうではないか!」
「え、サリア達早速出番?」
ラルフさんが画面をじっと見て……
「本当だ名前あったな。二人とも頑張れよ!」
「ええ。バッチリ決めてみせるっすよ!」
「ミー達応援してるよー!」
「ま、頑張ってな。優勝はこのロットン様が頂くがな!」
「それは楽しみだ。お前達とも戦ってみたいものだな。」
「サリア、ギル。絶対に勝ってね!」
「心配いらないっすよ。あーし達は負けないっすから!」
「サリアと同意見だ。安心して見ていると良い。」
「わん!」
「犬っころも自分の心配をした方が良いぞ。」
「わふ!?わん!わん!」
「じゃあ……行ってくるっす!」
僕達に手を振って、サリア達は指定された場所に。
「応援するよ、レル!」
「わん!」
僕達の出番はまだ先だ。まずはサリア達の戦いを見届けよう!
◇◇◇
「集まりましたね!では移動しましょう。皆さん、こちらへ!」
ルーはそう言うと、地面に魔力を流し始めるっす。これは一体?
「私達が作った試合会場です!皆様楽しんで下さいね!」
「フン。行くぞサリア、我らなら勝てる!」
「ええ!必ず勝ち上がってみせるっすよ!」
おお、だんだん地面が盛り上がってきた。出てきたのは……屋根、それから柱っすか?
「……ん?何か変な建物っすね。」
「確かに。木で作ったのか……だがボロボロではないか。」
少しずつ見えてきたっすけど、なんか不思議な雰囲気っす……
巨大な木の建物。でもドアはガタガタ、周りには……石のお墓!?
「いらっしゃいませ!ここが皆様の試合会場です!」
そう言って現れたのは、頭に三角の布を着けたルー。
な、何なんですかこれは!?
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