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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第十一章

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狙えミミック、捕獲作戦スタート!

今回はラルフ視点が中心になります。よろしくお願いします。

「何とか皆で突破したいね。ティム、作戦思いついた?」


「ちょっと待ってて!カズハさんが矢を撃っても、紙を入れられないと……。」


「私も早く入れたいかな。時間が迫って来るのは結構なプレッシャーだよ。」


「わん!わん!」


「うけー。」


 僕達、アオハ君にシロメ、カズハさん。逃げ回るミミックを捕まえる為に色々考えてるけど、なかなかアイデアが思いつかない!



「あ!ティムって地面を砕けるよね!」


「地面を?うん、そこまで広くは出来ないけど。」


「ミミックの足場を攻撃すれば、皆動きが止まるよね?」


「そうだけど……まずそこが大変だよ?近づけても剣を刺す動作があるし。」


「そっかー。何とかならないかな。」


 僕とアオハ君で首をひねる。するとカズハさんが遠くを指さした。


「……少し待とうか。そろそろ動きがありそうだ!」


「動き?あ、ほんとだ!ティム、ちょっと様子見しよう!」


「わ、分かったよ!でも一応魔力を溜めておくね!」












 ◇◇◇



「かめー。」


「あっ、起きたかタルトー!ロットンの話が長くて寝ちゃったんだな。」


「悪かったな話が長くて!それよりラルフも考えろ!策が無いとお前じゃ勝ち目無いだろ?」


「言ったな!お前だってまだ答え出てないだろ!」


「二人とも!ティム達はもう紙を入れたんだよ!ミー達もうごかなきゃ!」



 そ、そうだ!俺達も入れないと失格だ、言い争ってる場合じゃ無いぞ!


「わ、悪いロットン。いい手が無くてイライラしちゃったんだ。」


「あー、気にすんな。俺も煽ったのはまずかったな。そうだな……」


 ロットン、少し焦ってるな。俺も手を考え……







「……そうだな。三人とも少し顔を貸してくれ!」


「かめー?」


「なになに?」


「おっ!待ってました!」


 ロットンの側で作戦を聞く…………







 お!これ、良いんじゃないか?全員は無理でも、確実に止まる奴は出てくるぞ!


「俺とラルフで一体を止める。ミー、お前は変身してそれを捕まえてくれ!」


「うん!じゃあ準備するからね!最初は三人におまかせだー!」


 ミーは少し離れて魔力を溜め始めた。俺はタルトの背中をそっと触って、魔力をタルトに渡す。


「タルト、今回はお前が主役だ!俺が力を貸すから、思いっきり暴れてくれ!」


「かー!かめー!」


 ミミック達は結構遠くに居るな。他の冒険者も近づけてない。そうだよな、あの先頭の奴が蹴り飛ばしてくるんだし。魔法を撃っても自分が入れられないし……


「かめ?」


「あ、タルトは行けそうか?」


「かめー!」


「分かった!こっちは準備出来たぞロットン!」


「オーケーだ!こっちも行けるぜ!」


 早速やってみよう!時間はまだある、失敗しても気にしないさ!


「やるぞタルトー!」


「かめー!」











 早速スタートだ!ロットンは地面に手をつけてミミックとの距離を測る。


「位置を調節して……この距離なら行けそうだ!ラルフ、最初の攻撃で狙う奴を見極めろよ。それがお前の仕事だ!」


「ああ!そこを攻撃すればいいんだな!」


「そういう事だ、んじゃ始めるぞ!」



 ロットンの手が光る、それに合わせてタルトも口を開けた。


「ハァァァ……今だ、グランドバインド!」


 地面が少し揺れて……ミミック達の足元にヒビが入った!


「そこだ!」


「「「「ミミッ!?」」」」


 来たぞ!土で出来た腕が飛び出して、地面をガンと叩く。その音に驚いたミミックは一斉に飛び上がった!


「ミミッ!」


「ミミ。」


「ミー!?」


「ミミミッ……。」


 先生が狙ったミミック以外の三体は、周りをぐるっと見渡している。先生の捕まえた一体はコテンとひっくり返った。さっきのダメージが効いてるんだな!





 あっ、起きて別の方向に走り出した!?奴を狙うのは…………無理だ!さっきの三体から選ぼう!


「アイツは後回しだ!…………よしタルト、奴を狙うんだ!」


「かめー!」


 俺たちが目をつけたのは、派手な装飾が付いたミミックだ。反応が遅かったから、他よりも狙いやすい!


「俺が抱えるから、思いっきり撃てー!」


「かめー!」


 タルトが口を開けると、砂のブレスが一気に飛び出す!そのブレスは狙った通りのミミックに直撃した!



「ミー!?」


「今だミー!アイツを捕まえてくれ!」


「うん!ここはミーにおまかせだよ、ニャァァァァァ!」


 ミーはもう変身してるな。体中に魔力を流して高速で移動する彼女は、所々毛皮で覆われていた。


 ……って速いな!?もうミミックの側にいる!




「ここだ!近づけたよ!」


「ミー!?」


「後は……こうだー!」


 ミーが変身を解いていつもの姿になると、ガチッとミミックの口を掴む。



「ミー!?ミー!?」


「むむむ……結構硬いけど……」






 ガチッ!




「うりゃぁぁぁぁ!ひらけー!」


「ミー!?」







 パカッ。



「あ……開いたぞ!タルト開いたぞ!」


「かー!かー!」


「感心してる場合かラルフ!さっさと走るんだよ!」


「忘れてた!タルト急ごう!」


「かめ!」


 ミーがミミックの口を固定して押さえてる!今のうちにこれを入れればいいんだな!



「おい!皆も急げ、あんまり時間無いぞ!」


「そうだぞ、早くしねぇとまた閉まっちまう!」


 俺とロットンで周りの冒険者に声を掛ける。ここがチャンスだ、皆で合格したいからな!







「ミー!?ミー!?」


「むー!まだまだ負けないよー!」


 追いついたけどミーは必死だ、早く入れよう!



「よし、紙入れたぞ!タルトどうだ?」


「かめー!」


「俺もやったぞ!ミーも早く!」


「抱えてるからむずかしいー!にゃー!」


「なら俺がやる!お前も入れろ!」


 ミーはロットンと交代してから、すかさず紙を入れた!これで大丈夫だ!




「後はどこまで入れられるか……!早くしろ!そろそろキツイ!」


「「「「「「おおおー!!」」」」」」


 皆次々と紙を入れていく……ロットンの顔が真っ赤になってきたぞ!?




「お前大丈夫か!?交代するからどいてくれ!」


「気にすんなラルフ!他の奴らを助けてやれ、俺はもう限界だ!」



「ミー!?」 




 ガブッ。


 あっ閉じた。







「あ、危ねぇ。挟まれる所だった。」


「ろ、ロットンお疲れ様!何か強引にやっちゃったな。」


「ティム君達の動きを見たからなぁ。奴らの警戒の外から攻撃出来れば不意は突ける。後は開けるパワーだが……」


「そう!そこでミーの出番なんだよ!」


 ミーが帰ってきたな。顔を見るとニヤッと笑ってこっちに歩いて来るぞ。


「変身したミーが一気に近づいて、それから元に戻ってつかまえる!パワーは普段の方があるからね!」


「だな!タルトもありがとうー!お前のおかげで突破出来たー!」


「かーめ!かめ!」


 後は他の皆だけど……とりあえず俺達はクリアだ!




「先生、俺達もやったぞ!闘技大会、勝ち進んでやるからな!待っててくれよ!」







「で、ミーはいつ服着るんだ?さっき変身してから装備が取れたままだろ?」


 えっ。


「あっそうだった。着替えてくるから待っててねー!」


 着替え……?ミーに何かあったか?


 ……………………!




「慌てるなよ、もうクリアしたんだからな。ラルフ、俺達も一度後ろへ下がるぞ。ってお前顔赤くなってるぞ!」


「わ……わぁぁぁぁ!?」


 ミミックに集中してて全く気づかなかった!

 ミーは変身すると装備外れるんだよ!






「ご、こめんミー!俺装備まで頭が回らなかったー!」


「ラルフ勘違いしてないか?ミーは今変身状態だ、ミミックから離れた時にはもう変身してるぞ?」


「そのとおり!準備してたから、ミーの変身はとっても早いんだよ!」


「そ、そうなの?」


 俺がミーを見ると、彼女はもふもふの毛皮に包まれていた。……良かったー!


「ご、ごめんな。」


「気にしない気にしない!じゃあ着替えてくるねー!」















 ◇◇◇




「おー。ラルフ達も決めたね!」


「ミーさんのスピードとパワーを使い分けたんだ。ミーさんって変身するとスピードが速くなるんだよ!」


「上手いものだな。それで二人とも、私の紙を入れる作戦はどうなったんだ?」


「「あっ……」」


「まだ考え中か。なら、一度私も動いてみようかな。皆も一緒に頼む!」


「はーい!」


「分かりました、行きましょう!」


「うけー!」


「わん!わん!」

今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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